環境保全

ライフサイクル全体で環境負荷を把握し、それらを低減させる施策を展開しています。

  • 基本姿勢

    CO2排出量の削減、化学物質排出量の削減、廃棄物の管理・削減および生物多様性の保全について、ライフサイクル全体で環境負荷を把握し、環境負荷低減の施策を展開しています。

    行動規範

    Environment , Safety & Health

    私たちは、事業活動にあたり、地球環境、安全、健康を最優先します。

    環境負荷低減の取り組み

    環境負荷に関わる法規制や自治体との協定を遵守することはもちろん、さらなる環境負荷の低減を目指して、省エネルギーやさまざまな資源の効率的活用、化学物質の環境排出量削減、廃棄物の管理・削減、土壌・地下水の汚染防止、生物多様性の保全に取り組んでいます。

    2017年度帝人グループの環境INPUT・OUTPUT保証対象指標

    使用 回収 リサイクル 原料 製造加工 中間製品 製品 使用 廃棄

    ・エネルギーは省エネ法に基づく単位発熱量で算定。
    ・他社に販売したエネルギー量及びこれに相当するCO2排出量を控除しています。
    ・2017年度のスコープ1の排出量は68.8万tCO2保証対象指標、スコープ2の排出量は72.3万tCO2保証対象指標です。
    ・上記数値はCSP(Continental Structural Plastics)社を含みません。
    ・2017年度は海水を使用していません。

    帝人グループの環境INPUT・OUTPUT(過去5年間の推移)

    INPUT
      2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度
    エネルギー (ギガジュール) 30.0×106 26.9×106 28.3×106 23.9×106 23.2×106
    取扱化学物質 (万t) 103.0 78.7 65.4 43.5 47.7
    淡水使用量 (億t) 0.80 0.81 0.83 0.77 0.73
    海水使用量 (億t) 0.47 0.46 0.39 0.20 0.00
    OUTPUT
      2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度
    CO2 (万t) 197 179 180 152 141
    化学物質 (t) 2,619 2,029 1,956 1,453 1,808
    非有効活用廃棄物 (t) 3,581 3,086 2,978 4,082 3,902
    総排水量 (億t) 1.20 1.16 1.11 0.90 0.68

    土壌・地下水汚染の防止

    帝人グループでは、所在する国・自治体の土壌汚染防止に関する法令を順守するとともに、「土壌・地下水汚染防止基準」を制定しており、これに基づいて事業活動に使用している土地・地下水の汚染防止に努めています。

    環境マネジメントシステム認証取得状況

    帝人グループは、環境に及ぼす影響を最小限にとどめる仕組みとして、環境マネジメントに関する国際規格ISO14001および環境省が推奨するエコアクション21の認証取得を進めています。

  • 気候変動問題への取り組み

    生産における温室効果ガス排出量削減

    2012-2020年度目標

    グループ目標:
    CO2排出削減率(2011年度基準)を毎年1%以上改善
    国内目標:
    CO2排出量を2020年度までに1990年度比20%以上削減

    帝人グループは、生産における温室効果ガス排出量の削減に努めています。 2017年度は、三島事業所における燃料転換による効果発現に加え、徳山事業所の操業停止や岐阜事業所での生産停止などの影響によりCO2排出量が減少しました。 その結果、グループ全体でのCO2排出量は2016年度比で7%減少しました。

    国内では、上記に加え、各事業でのエネルギーロス削減など省エネルギープロジェクトを積極的に推進したことにより、排出量は69万トン(2016年度比16%減少)となりました。 一方、海外での排出量は生産量増加の影響により、72万トン(2016年度比3%増加)となりました。

    生産における温室効果ガス排出量の推移保証対象指標

    <1990年度>(基準年) 国内:260万t 海外:90万t 合計:350万t <2011年度> 国内:132万t 海外:93万t 合計:225万t <2016年度> 国内:81.61万t 海外:70.28万t <日本国外内訳> 北米:0.63万t 欧州:28.08万t 中国:21.14万t 東南アジア:20.05万t <2017年度> 国内:69万t 海外:72万t 合計:141万t 国内1990年度比73%減 グループ2011年度比:年平均6.2%減 <日本国外内訳> 北米:0.6万t 欧州:29.7万t 中国:21.7万t 東南アジア:20.0万t 韓国:0.3万t 海外前年度比:3%増

    • CO2以外に、メタン、一酸化二窒素を含む。
    • CO2排出量は地球温暖化対策推進法に基づく係数で算定。(電力の排出係数は2014年度までは0.555kgCO2/kWh、2015年度は0.579kgCO2/kWh)
      2016年度以降は、国内は電力供給会社別の調整後排出係数、海外はIEA公表の最新年の国別排出係数を使用。ただし、海外の購入電力について、供給会社固有の係数を把握できる場合は当該係数を用いて算定。他社に販売したエネルギー量に相当するCO2排出量は控除。

    業務用車両利用に伴うCO2排出量低減

    日本国内帝人グループでは、業務用車両の利用に伴うCO2排出量について、事業所ごとに自主的な削減目標を設定しています。共通する施策は、営業車両のエコカーへの切り替え、低燃費運転の推奨などであり、走行距離当たりのCO2排出量が減少するという成果が出ています。

    こうした取り組みの結果、2017年度の業務用車両利用に伴うCO2排出量は6,899トン保証対象指標(2016年度比4%減少)となりました。

    物流分野におけるCO2排出量低減

    2017年度の物流分野におけるCO2排出量は、8,981トンとなり、2016年度から774トン減少しました。 これは構造改革によって、帝人フィルムソリューション(株)や高機能繊維事業に関わる複数の国内工場の稼働停止と海外への生産移管を実施したことで、国内輸送量が減少したためです。

    一方で「CO2排出原単位」については1.0%悪化しました。これは、樹脂事業でのハブ・アンド・スポーク方式の水平展開やフィルム事業へのJR輸送の拡大など原単位改善の工夫はあったものの、全体として船舶・JR輸送量の減少(2016年度対比4%減少)、車両輸送量の増加(2016年度対比4%増加)などに伴って輸送原単位が悪化したことが原因です。基準となる千トンキロ当たり原単位(トンCO2/千トンキロ)は、2011年度を1とした指数では1.101となりました。

    構造改革完了後の2018年度は、CO2排出量のさらなる減少が見込まれますが、海外からの輸入貨物が増加するため、最寄港の活用推進を継続します。また、国内の生産拠点からの輸送は、引き続き大型車両化(まとめ輸送の拡大)や、環境に配慮した鉄道やRORO船などの輸送方法への切り替えを進め、原単位の低減も目指していきます。

    • *
      ハブ・アンド・スポーク:製品をハブと呼ばれる大型物流拠点に集め、そこで仕分けをしてから各地の物流拠点(スポーク)に分散・配送する方式。

    物流分野におけるCO2排出量と原単位の推移保証対象指標

    <2007年度> CO2排出量:27576t 原単位指数:0.963% <2008年度> CO2排出量:21823t 原単位指数:0.93% <2009年度> CO2排出量:19260t 原単位指数:0.928% <2010年度> CO2排出量:18500t 原単位指数:0.887% <2011年度> CO2排出量:14216t 原単位指数:1.018% <2012年度> CO2排出量:13046t 原単位指数:1.024% 原単位指数(2006年度=1) 前年度比0.58%悪化

    • 物流におけるCO2排出量の集計範囲は、2013年度まではアラミド事業を除く帝人(株)、帝人フィルムソリューション(株)、帝人フロンティア(株)に統合した旧帝人ファイバー(株)のアパレル事業です。2014年度からは帝人(株)のアラミド事業、帝人ファーマ(株)および東邦テナックス(株)を追加し、2015年度から帝人コードレ(株)を、また、2017年度には帝人エンジニアリング(株)を新たに追加しました。なお、2017年度には、旧帝人ファイバ-(株)の製造部門が帝人フロンティア(株)に移管・統合されています。
    • 2014年度から一部車両の最大積載量と輸送トンキロ当たり燃料使用量を見直しました。

    オフィスにおけるCO2排出量削減

    帝人(株)、グループ会社の本社オフィス、営業所などでエネルギー使用の効率改善に取り組んでいます。特に、夏季・冬季の節電対策としては、オフィスの空調の適正化を呼びかけるだけでなく、快適な執務環境とするための服装(ドレスコード)にも留意する「帝人クールビズ・ウォームビズ」を展開しています。

    2017年度はインフォコム横浜データセンターの閉鎖と、大阪本社を省エネ性の高いビルに移転したことにより、CO2排出量は6,899トン保証対象指標(2016年度比42%減少)となりました。

  • 化学物質排出量の削減

    化学物質の排出状況

    2012-2020年度目標

    グループ目標:
    2020年度までに1998年度比80%以上削減

    化管法第一種指定化学物質(462物質:2010年4月改訂)に日本化学工業協会の自主調査化学物質(105物質)を加えた567の化学物質を対象として、環境への排出量削減に取り組んでいます。

    2017年度の対象化学物質の環境排出量は1,808トンで、2016年度比24%増加となりました。増加の要因は化学物質使用量が多い工場での生産量増加などによるもので、日本国内は2016年度比28%増加、日本国外では、2016年度比7%増加となりました。

    2017年度の環境排出量の内訳は、大気への排出が98.9%、水域への排出が1.1%となり、埋立ておよび土壌への排出はありませんでした。

    なお、揮発性有機化合物(VOC)の排出量は、生産量増加の影響により、2016年度比25%増加の1,721トンとなりました。

    • *
      化管法:特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律。

    化学物質の排出量推移保証対象指標

    1998年度(基準年):8989t 2008年度:2883t 2009年度:2677t 2010年度:3026t 2011年度:2279t 2012年度:2820t 1998年度比69%減 2017年度:国内;1546.t 海外;262t 合計;1808t 1998年度比:80%減

    • 化管法第一種指定化学物質および日本化学工業協会指定化学物質を対象として、大気、水域、土壌への排出量および事業所内埋立量を集計。

    化学物質排出量上位10物質保証対象指標

    ジクロロメタン*(塩化メチレン):461.8t N,N-ジメチルホルムアミド*:374.1t メチルエチルケトン:208.2t N-メチルピロリドン:93.2 テトラヒドロフラン:74.5t 無機シアン化合物*(錯塩およびシアン酸塩を除く。):61.4t アセトン:36.5t トルエン*:30.4t N,N-ジメチルアセトアミド*:28.5t プロピルアルコール:23.1t その他:70.7t 総排出量:1,453トン/年

    • *
      赤文字は、化管法第一種指定化学物質。

     

    VOC排出量の推移保証対象指標

    VOC排出量の推移 2016年度:1,430トン (国内:1,188トン、海外:242トン) 2017年度:1,789トン(国内:1,529トン、海外:259トン) 前年度比:30%増

    • 2016年度の数値から保証を受けています。

    水使用と排水による負荷、大気への負荷

    帝人グループは、淡水(工業用水、地下水、上水道)と冷却用途を主とした海水を利用しており、グループ全体で、水使用と排水による負荷低減に取り組んでいます。2017年度は、淡水使用量は73百万トンとなり、2016年度比で5%減少しました。海水を使用していた工場の閉鎖により、海水使用量はなくなりました。排水量は、海水の廃水がなくなったとともに、帝人グループ全体で排出削減に取り組んだ結果、68百万トンとなり、2016年度比で24%減少となりました。

    排水に伴う負荷量(化学的酸素要求量と生物化学的酸素要求量から算出したもの)は、410トン(2016年度比3%減少)となりました。

    2017年度の燃料使用に伴うSOx排出量は2.2千トン(2016年度比14%減少)となりました。またNOx排出量は1.8千トン(2016年度比1%増加)となりました。

    水使用量・排水量の推移保証対象指標

    <2008年度> 水の使用量:0.97億t 総排出量:2.11億t <2009年度> 水の使用量:0.91億t 総排出量:1.96億t <2010年度> 水の使用量:0.87億t 総排出量:1.82億t <2011年度> 水の使用量:0.86億t 総排出量:1.54億t <2012年度> 水の使用量:0.82億t 前年度比5%減 総排出量:1.21億t <2013年度> 水の使用量:0.80億t 前年度比2%減 総排出量:1.20億t <2016年度> <淡水使用量> 国内;0.661億トン 海外;0.108億トン <排水量> 国内;0.804億トン 海外;0.093億トン <2017年度> <淡水使用量> 国内;0.62億トン 海外;0.11億トン 合計;0.73億トン(前年比:5%減) <排水量> 国内;0.58億トン 海外;0.10億トン 合計;0.68億トン(前年比24%減)

    • 淡水使用量は工業用水、地下水、上水道の合計。
    • 排水量には冷却用海水を含む。

    COD、BOD負荷量推移保証対象指標

    2008年度:936t 2009年度:779t 2010年度:797t 2011年度:652t 2012年度:767t 2013年度:818t 前年度比7%増 2016年度:国内COD;126.5トン 国内BOD;60.1トン 海外COD;234.5トン 海外BOD;0トン

    • 集計対象は河川、海域、湖沼に放流している排水。
    • COD、BODの両データが存在する場合は、COD値を採用。

    SOx排出量の推移保証対象指標

    2008年度:0.89% 2009年度:0.73% 2010年度:0.51% 2011年度:0.44% 2012年度:0.41% 2013年度:0.39% 前年度比4%減 2016年度:国内;2449.6トン 海外;103.3トン 2017年度:国内;0.21万トン 海外;0.01万トン 合計;0.22万トン 前年度比;14%減

    NOx排出量の推移保証対象指標

    2016年度:国内;1563.7トン 海外;229.7トン 2017年度:国内;0.14万トン 海外;0.05万トン 合計;0.19万トン 前年度比;8%増

    • 2016年度の数値から保証を受けています。
  • 廃棄物の管理・削減

    非有効活用廃棄物(単純焼却および埋立廃棄物量)の削減

    2020年度までの目標

    グループ目標:
    2020年度までに1998年度比85%以上削減

    廃棄物の発生量を削減するとともに、再使用およびマテリアル、ケミカル、サーマルなどのリサイクル処理への転換により、非有効活用廃棄物の削減に取り組んでいます。

    2017年度の非有効活用廃棄物量は、総排出量5.8万トン保証対象指標に対し0.39万トン保証対象指標となり、総排出量に占める割合は6.8%となりました。2016年度には、新規生産ライン立ち上げなどの一時的要因により増加しましたが、2017年度は減少に転じました。

    非有効活用廃棄物量の推移保証対象指標

    1998年度(基準年):46184t 2008年度:7780t 2009年度:6240t 2010年度:5691t 2011年度:4598t 2012年度:4149t 2013年度:3581t 1998年度比92%減グループ目標「1998年度比85%以上削減」を達成! 2016年度:国内;394.3トン 海外;3687.7トン 合計4,082トン 2017年度:国内;249トン 海外;3,653トン 合計3,902トン (1998年度比:92%減 グループ目標「1998年度比85%以上削減」を達成)

    生産量原単位を指標にした改善活動

    帝人グループでは、非有効活用廃棄物を廃棄物総発生量の1%以下とすることをゼロエミッションと定義しています。

    日本国内では、年間500トン以上の廃棄物を排出する全ての事業所が、2011年度までにゼロエミッションを達成しています。

    2012年度からは、グループ全体を対象として「総排出量を生産量原単位で毎年1%改善」という新たな目標を掲げ、廃棄物排出量削減に取り組んでいます。

  • 生物多様性の保全

    生物多様性への基本的な考え方

    帝人グループは「経団連生物多様性宣言」の推進パートナーとして、その「行動指針」に沿った活動を展開しています。取り組みの基本的な考え方は次のとおりです。

    1. 環境経営の推進

    地球環境の維持・環境負荷の低減が「生物多様性」にとって決定的に重要であり、環境経営を積極的に推進する。

    2. 全員参加の活動

    社員一人ひとりの、「生物多様性」への理解と認識を高め、自主的な活動を支援する。

    3. 社会との連携

    地域社会との協力・地域リスクコミュニケーションを通して、地域の人と自然の関係を大切にする。

    生物多様性の保全

    「経団連生物多様性宣言」推進パートナーズに参加し、生物多様性の保全に積極的に取り組んでいます。

    事業活動を通じて排出される化学物質、温室効果ガス、廃棄物など、生物多様性に影響を与える要素を見える化した「事業活動による生物多様性喪失リスクと生物多様性保全の取り組みマップ」を作成しています。これにより、事業活動が生物多様性にどのような影響を与えているかを明確に認識した上で、社員が保全活動を展開できるようにしています。

    さらに、企業が優先的に取り組むべき課題を特定するホットスポット分析を行うための「環境負荷の定量把握と評価」のガイドラインの策定に参加し、Webサイト「企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB)」に公開しています。

    事業活動による生物多様性喪失リスクと生物多様性保全の取り組みマップ

    使用、回収、リサイクル、原料、製造・加工、中間製品、製品、使用、廃棄の各段階で大気・水域・土壌への化学物質排出が行われることにより、生息地の喪失、外来生物種の導入、汚染、気候変動、過剰消費などによる生物多様性喪失のリスクが生じる。また原料から製造の段階での土地利用(工場建設など)時に物質の導入・除去、土地改良がおこなわれることによっても同様の生物多様性喪失のリスクが生じる。原料は石油化学資源、再生可能資源、エネルギー資源をグリーン調達し、製造・加工の現場では環境保全活動を実施し、使用、回収、リサイクル、製造・加工、中間製品、製品、使用、廃棄のサイクルの各段階において環境配慮設計に取り組んでいる。