人財マネジメントと労働CSR

社員の成長とワークライフ・バランス実現を目指して

帝人グループ労務管理実態の把握

帝人グループでは、グループ各社の労務管理状況を定期的に調査しています。グループ各社の労務管理上の課題を把握し、特に労働CSRの観点から必要な施策を実施しています。調査の対象は、国内45、海外12のグループ会社であり、労働CSR指標(基礎指標)についての調査書を送付し、毎年、回答を集めています。

また、労働関係法規の変更があった場合などは、すべての国内グループ会社に対して、労務管理状況や就業規則、人事制度に関する調査を随時実施しています。

調査内容項目(国内グループ会社)

労働CSR指標(基礎指標)--毎年実施

  • (1)
    在籍人員(職位別/性別)
  • (2)
    平均勤続年数・平均年齢
  • (3)
    採用人員(職位別/性別/新卒・キャリア別/事務系・技術系別)
  • (4)
    退職人員(職位別/事由別)
  • (5)
    定年後再雇用実績(職位別)
  • (6)
    役員人員(性別)
  • (7)
    有期雇用人員
  • (8)
    時間外労働時間(月あたり)
  • (9)
    年次休取得率/日数
  • (10)
    育児休職/育児短時間勤務利用実績
  • (11)
    介護休職/介護短時間勤務利用実績

労務管理実態--随時実施

法対応
  • (1)
    高齢者雇用
  • (2)
    労働時間
  • (3)
    派遣・請負
  • (4)
    母性保護・育児
  • (5)
    介護・看護
  • (6)
    雇用機会均等
労務施策
  • (1)
    ワークライフ・バランス(時間外労働時間/ 年次・有給休暇取得率/フレックスタイム制度の導入状況など)
  • (2)
    退職金制度
  • (3)
    ダイバーシティ推進状況
  • (4)
    採用・教育
  • (5)
    福利厚生制度(社宅・寮/その他課題)
  • (6)
    その他課題(現在課題として認識しており支援を希望する内容ほか)

調査内容項目(海外グループ会社)

労働CSR指標(基礎指標)のうち以下について調査

  • (1)
    在籍人員
  • (2)
    平均勤続年数・平均年齢
  • (3)
    採用人員
  • (4)
    退職人員
  • (5)
    臨時社員
  • (6)
    育児休職制度と取得者数
  • (7)
    短時間正社員制度と取得者数

配置・異動

帝人グループは、「人財需要に応じたグループ全体での人財の適材適所活用」と「社員の適性・意思をより反映した異動」を目指し、さまざまな制度を設けています。
 
人事異動では、客観的で透明性の高い異動を実現するための「年間人事計画」を、国内外のグループ会社で策定。国内グループ会社では、自己申告制度も備え、本人の意向を尊重した配置・異動となるように努めています。加えて、グループ内公募制度(ジョブチャレンジ制度)を1988年に日本企業としていち早く制定し、2016年度はこの制度を用いて30人が異動しました。現在、これらの制度は帝人(株)などの国内の主要グループ会社においてのみ運用していますが、今後は海外のグループ会社においても各国の法令・雇用慣行などを踏まえて導入を検討していきます。
 
このほか、国内外のグループ会社の社員で「STRETCH」に選抜された人財には、事業部や国境を越えた異動が計画的に実施されています。
 
また、国内グループ会社では、正社員以外(契約社員・派遣社員)の人員配置状況も毎年調査しています。2016年度の調査対象は国内グループ46社でした。今後も、定期的かつ継続的に状況を点検していく予定です。
 

社員への人権教育

帝人グループでは、人権尊重の意識を高めるため、毎年10月の「企業倫理月間」に全社員(契約社員や派遣社員を含む)を対象とした研修を各職場で実施しています。
 
海外では縫製業界での劣悪な労働環境が大きな問題となっていますが、この業界に深く関わりのある帝人フロンティア(株)では、こうした人権問題に荷担することのないよう、国内外の社員に対して教育を徹底しています。
 

取引先に向けた取り組み

帝人グループでは、サプライチェーン全体で人権擁護を実践するために、「CSR調達ガイドライン」に人権の項目を設け、取引先に人権擁護への取り組みを求めています。2016年度は、本ガイドラインをグローバルに展開させるために項目の見直しに着手しました。
 
帝人フロンティア(株)では、アセアン地域の取引先に対して、セミナーの開催や実地訪問監査により、継続的に管理および啓発活動を実施しています。2016年度は、2015年度に引き続き、ベトナム・ホーチミン市で、労働法制や人権に関するCSRセミナーを開催し、42社84人が参加しました。
 


ベトナム・ホーチミン市でのCSRセミナーの様子

健全な労使関係の維持

帝人グループでは、労働組合を重要なステークホルダーと位置付け、健全な労使関係の維持と関係強化に努めています。また、労使関係の基本である「事前協議の徹底と相互理解」を重視しています。

国内グループ会社では、役員・管理職などを除く社員が労働組合に加入しています。経営層と主な労働組合の役員が一堂に会する「グループ労使経営協議会」や適宜開催される労使委員会などで、事業全般に関する意見交換や職場環境の改善に向けた話し合いを行っています。

帝人(株)、帝人ファーマ(株)と帝人労働組合(帝人グループで最大の労働組合)の労働協約 前文

帝人(株)、帝人ファーマ(株)と帝人労働組合とは、相互にその地位を尊重し、相協力して事業の健全なる発展と組合員の福祉を図り、産業平和を確立する目的をもってここに労働協約を締結し、双方誠意をもってこれを遵守することを確約する

これまでの取り組みでは、ワークライフ・バランス推進のための制度拡充において、「時間単位の年次有給休暇制度」「育児短時間勤務の分割取得」を労使共同で推進したほか、ノー残業デーの職場内巡視を労使が協力して継続的に実施しています。2017年度には、「適正な労働時間の実現」に向けて、帝人(株)と帝人ファーマ(株)を中心に労使検討委員会を立ち上げます。

海外グループ会社では、オランダのTeijin Aramid B.V.やドイツのToho Tenax Europe GmbHで、会社と従業員の代表がより良い職場環境の実現に向けて話し合う「ワークカウンシル(労使協議会)」を設置しています。