帝人久村奨学金

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帝人久村奨学生からのメッセージ

2013年度 奨学生

博士からのメッセージ 修士からのメッセージ

博士からのメッセージ

Y.Ikuta ノーベル賞を受賞できる新たな科学技術の創製を目指す

帝人奨学会は、ノーベル賞受賞者を輩出した歴史と伝統ある奨学生制度です。また、【科学技術者としての自己の使命を自覚し、国家・社会の発展と文化創造の担い手となる人材の育成】を目的に掲げ、研究者の育成を広く支援する制度でもあります。私は、この制度のご支援の下、グローバルな科学技術の発展に寄与していけるような研究者を目指し、博士課程の3年間を頑張っていきたいと考えております。そして、将来的にはノーベル賞を受賞できるような新たな科学技術の創製を実現したいと思います。

東北大学大学院 理学研究科 化学専攻 Y. Ikuta

T.Ohnishi 研究への情熱を評価してくれる

「研究への姿勢を評価してもらえる奨学金がある」という先輩の紹介で帝人奨学会へ応募しました。3回に渡る選考で、研究内容に加え私自身も見て頂き、評価して頂いたと感謝しています。特に最終面接では研究内容について深い考察を頂き、研究に対しての理解を更に深めることができました。
私は「神経細胞で起こる遺伝子発現制御」に興味を持ち研究しています。神経細胞の中でしか見られない、特徴的なタンパク質は一体どのように発現が制御されているのか?その疑問の一端を博士課程で解き明かしたいと思っています。
帝人奨学会は研究への情熱を評価してくれるところです。また研究への意気込みや知識等と共に、研究を行う「人」をよく見て下さいます。応募される皆さんは、ご自身の研究に自信を持ち、その魅力を伝えることができれば帝人奨学会は応えてくれると思います。志を同じくする一人として応援しておりますので、互いに頑張っていきましょう。

九州大学 医学系学府研究科 医学専攻 T. Ohnishi

T.Kimura 研究に打ち込む、貴重な体験を積める環境が持てた

私は修士のころより奨学生に採用していただいています。選考のための書類を出したのは学部4年生の3月でした。このころ友人が学会で賞をもらい、「私の研究も誰かに知ってもらいたい・認めてもらいたい。」という思いが強かった時期でした。そんな時に大学の掲示板で帝人奨学会のことを知り、厚かましくも応募させていただきました。今では奨学会のご支援をいただいているおかげで研究に打ち込むことができ、その成果を毎年国際学会で発表することができています。国際学会では、日本にいてはめったにお会いできない世界の著名な先生方の講演を直接聞くことができ、また、その先生方からご指導いただくこともできて、貴重な体験をさせていただいています。

埼玉大学大学院 理工学研究科 T. Kimura

S.Tsujimura 研究に打ち込む機会を与えてくれた奨学会

博士課程に進学する学生を対象とした返済を課さない奨学金というのは少ない。博士課程進学を志すうえで金銭的な問題は多くの学生が向き合う問題であり、帝人奨学会は金銭的不安を抱える学生を支援し、研究に打ち込む機会を与えてくれる数少ない機関である。帝人奨学会からの支援により、私は金銭的な雑事に気を逸らすことなく、研究に取り組むことができる。日本の技術力の低下が取りざたされる今、国を支える人材になるため私は博士課程進学を決めた。学術研究は日本の国力基盤を支える最も重要な要素の一つであり、とりわけ物理・化学分野の研究は国富を増大させるうえで非常に重要な役割を果たしている。私は日本を支える研究機関に従事する力を身につけるため、日夜研究に励んでいる。後輩諸君も博士課程進学には様々な問題が発生するが、帝人奨学会の支援を受け、優れた研究員となるべく博士課程進学を検討してみてはいかがだろうか。

京都工芸繊維大学大学院 工芸科学研究科 生命物質科学専攻 S. Tsujimura

M.Maeda 最終面接は役立つアドバイスをもらえる場

私の将来の夢は、①世界のエネルギー問題を日本の技術で解決すること、②化学の教科書に名前を残すこと、③大阪大学漕艇部の監督になって漕艇部をインカレ決勝の常連に育てること、の三つです。現在は①の夢に向かって、シリコンの廃材からシリコンナノ粒子を作製し、低コスト・高効率の太陽電池を開発する研究を推進しています。また、③の夢に向かって、時間に余裕がある週末は大阪大学漕艇部のアドバイザリーコーチとして活動しています。
貴会の奨学金への応募理由は、金銭面で悩むことなく研究活動に集中するためです。父は数年前に還暦を迎え、かつ大学生・高校生の妹弟がいるため、両親からの経済的な援助は期待出来ません。そんな折に貴会についての話をお聞きし、奨学金の申請を即断しました。
後輩の皆さん、最終面接では面接官の先生方の迫力に一瞬戸惑うかもしれませんが、自分の研究の今後に役立つアドバイスを頂けるので楽しみにしていて下さい。

大阪大学大学院 理学研究科 化学専攻 M. Maeda

S.Satoh Hopefully, we will help to diminish pediatric oncology deaths.

My research theme is functional analysis of membrane proteins in neuroblastoma (NB). NB is one of the most common pediatric cancers, which mainly originates from sympathoadrenal progenitor cells. Thus, genes of importance in sympathetic nerve development should be associated with pathology and pathogenesis in NB. Our laboratory aims to reveal how membrane proteins contribute to oncogenesis and malignancy in NB since they are putative molecular targets with high specificity.
It takes a long time and a lot of efforts to apply these basic researches for clinical field, which has encouraged me to go on Ph.D. course. Teijin Scholarship Foundation kindly understands the mind well and supports me to focus on my works. Therefore, ambition for success in science will also give you an opportunity to be supported by the foundation. May the science be with you.

千葉大学大学院 医学薬学府 先端医学薬学専攻 S. Satoh

I.Jezus Please try your best and enjoy while doing it!

I am honored to be able to share my experience at Teijin-Kumura Scholarship with everyone. Teijin Scholarship Foundation has been running for more than 60 years helping fulfilling student’s goals as my case. My experience has been superb. Teijin-Kumura Scholarship has helped me to enjoy the opportunity of living in Japan and continue with my research.
The treatment with the crew has always been really smooth and kind. I will always be grateful for this chance.
Through Teijin-Kumura Scholarship support I am able to continue with my research which is based on a novel anticancer drug called SQAP. This drug is a radiosensitizer agent which has antiangiogenic activity. I have been able to identify SQAP target proteins through a T7 phage display screening and corroborate results through different assays. Currently I am testing the drug in cell-based assays under hypoxia conditions.
I definitely would like to encourage everyone to apply for Teijin-Kumura scholarship. You will obtain a friendly experience and the support to continue with the research that interest you. Please try your best and enjoy while doing it!

東京理科大学理工学研究科 応用生物科学専攻 I.Jezus (From Spain)

N.Kosibaty “Never give up on your dreams”.

First of all, I would like to express my deepest gratitude to the Teijin Scholarship Foundation for giving me this scholarship, which enabling me to continue my Ph.D. study without worrying about financial matters in Japan. I feel very honored to be selected as a scholarship student.
I am currently working on developing a mathematical framework for neuroimaging data, such as functional magnetic resonance imaging, and analyzing these data acquired from some neurodevelopmental disorders using the framework to understand the etiology of these disorders and to develop computer aided diagnostics.
Although you will face adversities many times in your life, you need to have a patience to overcome them. So, what I want to say to you is “Never give up on your dreams”.
Again, I am grateful to Teijin Scholarship Foundation for giving me this opportunity.

九州工業大学 生命体工学研究科 脳情報専攻 N.Kosibaty (From Syria)

修士からのメッセージ

R.Takahashi 同じ志を持つ「仲間」を見つけよう

様々な分野を融合し既存の材料の性能を凌駕する新規材料を作ることが私の夢です。今は「ゲル」と呼ばれる生体組織に親和性のある材料を研究しています。優れた機能を持つ生体組織(骨や筋肉等)を模した構造をゲルに取り入れ、高度な機能材料の作成を目指しています。
学部での勉強を経て、研究を続ける熱意と同時に成果を対外的に発表する能力も重要だと考えるようになりました。そんな折に「研究に対する熱意を特に考慮して選考する」という帝人奨学会に応募しました。応募者への3度の選考会で、研究内容や将来の方向性を改めて考えるきっかけをつかみ、多くの面接官の先生方の前で自分の研究を評価していただけるという非常に貴重な機会も得ました。新たな知見を得ることもできたと考えています。
熱意をもって研究に従事されている後輩の皆様も、是非この制度を活用してみてはいかがでしょうか。同じ志を持つ仲間を持つことは私にとっても心強いことです。

北海道大学大学院 生命科学院 生命癒合科学専攻 R.Takahashi

R.Takashima 長期的な研究にもチャンスがある

私は大学院の修士課程で,物性物理の理論研究を行っています。
修士課程の帝人奨学金の募集時期は学部四年の終わりの頃でしたので,審査では,先行研究のレビューを行って得られた視点や今後の研究の展望を中心に発表しました。一個人の体験談ではありますが,研究のスタートまでに長い時間が必要で,結果が出にくいような分野の方もチャンスはあると思います。今後,帝人奨学金の応募を考えておられる方々の参考になれば幸いです。

京都大学大学院 理学研究科 物理学 宇宙物理学専攻 R.Takashima

E.Shibata 研究に対する熱意」を重視するという採用基準

修士課程に進学するにあたり、研究に専念したいという理由で帝人久村奨学金に応募しました。採用基準に「研究に対する熱意」を重視すると書かれており、ここも非常に惹かれた点です。最終面接での、大勢の先生方とのディスカッションは今までにない、良い経験となりました。私は生物の再生能力に興味があり、ゼブラフィッシュの尾ひれ再生について研究をしています。いずれ臨床応用へ向かうであろうこの夢のある分野の基礎を確かなものにするべく、日々努力を積み重ねていきたいです。

東京工業大学大学院 生命理工学研究科 生命情報専攻 E.Shibata

P.Chen Feed the world in a sustainable way

The message of Dr. Ei-ichi Negishi “young people go overseas!” really inspire and encourage my life that study abroad. The support I can get from Teijin scholarship is not only economically and but also mentally. It is really a great honor to accept by Teijin scholarship foundation and this make me more close to find my dream and truth investigation. My research topic is about the rice breeding and mainly focus on the phosphorous uptake. The demanding for the Phosphorus fertilizer is increasing worldwide. But the natural phosphorus reserve is limited and P is non-renewable resource. Most of the rice produce regions are suffered for the poor soil quality and soil problems that are naturally low in phosphorus. Therefore, it is important to develop phosphorus-efficiency rice varieties. My objective is to indentify how these genes effect the plant enzyme production and roots growth and how these physiology characters influence the up-take efficacy of phosphorous. I always commit myself to take the responsibility to give people better life and hope my effort can contribute to feed the world in a more sustainable way.

東京大学 農学生命科学研究科 農学国際専攻 P.Chen

K.Watanabe 病気で苦しむ人々を救いたい

「新薬は何万人もの医師に匹敵する。」この言葉に感銘を受けた当時高校生であった私は、地域・時代を問わずより多くの人々に貢献できる研究に強い憧れを抱きました。そして、発症機構の不明な疾患や治療法のない疾患がいまだ多く存在する中で、自らの研究を通じて、そのような病気で苦しむ人々を救うことができればと考え、私は研究者を志しました。研究者としてのスタートラインに立つことができた私の現在の目標は、海外留学をすることです。留学経験を通じ、語学・研究の面だけではなく、国際感覚の身についた人間へと成長できればと考えております。そのためにも大学院では留学へ向け充分な実績を積み、研究者としての素養を身につけていきたいです。
私は、貴会に研究への取り組みを評価していただき、研究に没頭できる環境を与えていただけたことに深く感謝しております。後輩の皆様も貴会の支援を一助に目標の実現に邁進してみてはいかがでしょうか。

九州大学大学院 医学系学府 医科学修士 K.Watanabe

S.Ishii 新しい視点での考え方を得られる

私は、研究活動は「団体戦」であると考えます。私は学部時代硬式テニス部に所属しており、団体戦では仲間の声援に助けられ仲間の大切さを実感しました。研究室において、メンバーと励まし合ったり議論を重ねたりしながら一つの目標を目指して進むことは、まさに「団体戦」であり、研究を進める原動力となりました。研究内容をまとめ卒論発表した際には新しい視点で考えることを学び、より多くの意見を聞き研究の視野を広げたいと思うようになりました。その時先輩から帝人奨学会の話を聞き、応募することを決めました。
面接試験では選考委員の方々の迫力に圧倒されましたが、質疑応答を通じて自分一人では気付けなかった新しい視点をもつ良い経験をすることができました。帝人奨学会から与えて頂いた環境を生かし、研究室のメンバーと共に「団体戦」を行い、世界中の研究者と切磋琢磨することで得られた研究結果を社会貢献に生かすことを目標に前進していきます。

東京農工大学大学院 工学府 生命工学専攻 S.Ishii

K.Maruyama 自分の研究とより一層深く向き合える

私は、幼い頃に抱いていた「薬でなぜ病気が治るのか」という素朴な疑問をきっかけに薬学の道へ進みました。大学で様々な専門科目を学習する中で、疾患の分子機構の解明を目指す基礎科学に興味を持つようになり、大学院では「未だ生理機能の知られていない蛋白質の疾患との関連性」について研究を行っています。
私には就学中の弟妹がいるため、両親に金銭的負担をかけたくありませんでした。一方で、金銭面に悩むことなく研究に専念したいと考えていました。そんな時に先輩から帝人奨学会の話を伺い、申請するに至りました。
帝人奨学会の選考は、学会発表の経験のない私にとって目的意識の向上、また自分の研究とこれまで以上に深く向き合える良い機会となりました。特に最終面接では、自分の研究を新薬開発に繋げていく上でのアドバイスを頂きました。将来は新薬開発を通して疾患に苦しむ多くの人を救えるような研究者になりたいと考えています。

岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 薬科学専攻 K.Maruyama

R.Kota 自分の研究とより一層深く向き合える

学生自身の研究への取り組みを純粋に評価して頂ける奨学金制度、そうお聞きして帝人奨学生への応募を決めました。実際にその姿勢を強く感じたのは、二次、三次選考における面接です。専門分野の視点に偏りがちな学会での質問とは全く異なり、面接をして頂いた先生方からのご質問は様々な分野の視点からのもので、めったに得ることの出来ない大変貴重なご意見を頂きました。自分の研究を再度深く見つめ直す良いきっかけとなりました。
私の専門は建築構造工学で、いかに安全性の高い建物をつくるかということを研究しています。東日本大震災から2年半が経過しようとしている今、建築に関わる解決しなければならない問題は数えきれません。私たち工学の研究に携わる者が出来ることは何なのかが、真に問われています。そんな状況の中、今回奨学生に採用して頂いたことは、今後研究活動を行う上での大きな励みとなっています。

京都大学工学研究科 建築学専攻 R.Kota

M.Naito 社会と私をつなぐ合成化学

私はブロックを組み立てるのが好きなおとなしい子どもであった。小学生のとき、学校に魅力を感じられなかった私はとうとう学校へ行けなくなり、家族や先生に心配ばかりかけていた。そんなある日、ぼんやり見ていたテレビで活躍する科学者や技術者を見て、純粋に「かっこいい」と思った。気付けば理科に夢中になっていた。家族や先生、友達の支えで学校に通えるようになった。大学では原子をブロックのように自由自在に組み合わせ、これまで世界になかった新しい分子を創造する合成化学の道を選んだ。故郷の同級生たちが立派な社会人になる中、今なお学生の身分で気苦労ばかりかける私を家族は温かい目で見守ってくれる。研究者として未熟な私を先生方は多くの助言で支えてくださる。そして私の研究を認め経済的に支えてくださる帝人奨学会のおかげで、心置きなく研究に励むことができる。社会に支えられここまで来た私は、合成化学の力で社会を支えたいと思う。

大阪大学大学院 基礎工学研究科 物質創成専攻 M.Naito

S.Honya 研究に対する姿勢を高く評価してくれた帝人奨学会

私は今の自分の研究を通して、燃焼における数値計算技術を向上させることが出来ると考えています。数値計算をより高精度で行うことは高効率な燃焼器の開発に直結しています。その一方で私の研究手法は膨大な量の英語の論文を読み、計算コードをゼロから作成しているので、かなり時間をとられてしまいます。学群生のころはアルバイトもしていましたが、修士課程では研究に打ち込むために帝人奨学会への応募を致しました。
帝人奨学会は研究に対する姿勢を高く評価してくださると聞いていましたが、そのことは選考を進めるにあたり身に染みて感じました。また、金銭面の援助だけではなく選考委員の方々の前で研究紹介する最終面接は自分の研究に対する姿勢について見つめなおすことができました。これからも他大学や異分野の学生・先生方との懸け橋になることを期待しています。

筑波大学 システム情報工学研究科 構造エネルギー工学専攻 S.Honya

2014年度 奨学生

博士からのメッセージ 修士からのメッセージ

博士からのメッセージ

N.Kosibaty 新領域を開拓し、より高度な医療技術の発展のために

私は大学院進学時に帝人奨学会の存在を知りました。奨学生として採用されたことでより研究活動に集中して取り組むことができたのはもちろん、選考では学外の方々に向けた研究発表を行うという貴重な経験もできました。研究室配属時より行っている「新規単球細胞の分化機構の解明」では研究成果を論文にまとめ、さらに国際学会での発表を通じて様々な方から良い評価を頂きました。全ては帝人奨学会の後ろ盾があってのものだと感じております。
医工連携が必要だと言われている現代、私はこの2つの間を繋ぐ架け橋となる分野をさらに開拓し、現在の医療技術の発展に貢献できるよう努めていきたいと思っております。
帝人奨学会は研究に対して情熱的な人を支えてくれる場です。博士課程進学を検討している皆さん、自分が心から取り組みたいと思う研究があるのなら、博士課程へ進学してその分野を深く探求してみませんか。

大阪大学大学院 医学系研究科 医学専攻 F.Yamane

H. Yong 新再生エネルギーの研究を続け、教育者になりたい

最初に志望したきっかけは学校から帝人奨学金があることを聞いて応募し、このような機会を与えた財団に本当に有難いと思っています。今私が研究していることはCIGS系太陽電池で起こる光キャリアのダイナミクスを理解することです。これを通して太陽電池で起こる光キャリアの再結合などを理解し、太陽電池の変換効率を上げるための指針を明らかにすることを期待しています。また将来には新再生エネルギーの研究を続け、教育者になりたいと思っています。未来の帝人奨学生を希望する皆様にはこのような奨学制度があることを知らせたいし、ぜひこの機会を活かせることが出来たらいいと思います。

東京大学大学院 工学系研究科 電気系工学専攻 H. Yong

I.Inoue 不可能だったことを可能にさせる「研究者」という夢

学生時代に1ヶ月ほどオーストラリアへ留学した際、広大な大地を目の当たりにしながら、ふと「人はなぜ生きているのか?」と考えてしまいました。極論を言うと、生物学的には子孫を残すことだけが、人では生きる理由では無いだろうと感じたのです。自分がなぜ生きているのか考える中で、他の生物に無い人がもつ能力を考え、人はある意味では自然に従わずに進化を遂げていると感じました。私が中学の時にやっとカメラ付きの携帯電話が登場しましたが、現在ではスマートフォンです。そんな人類の進歩は、これまでの歴史を振り返ってもよく分かります。ならば、「人は進歩するために生きている」のだろうという考えに至りました。自分も死ぬまでに、それまで不可能だったことを可能にさせたいと思い、「研究者」という夢を持ちました。
研究しているとアルバイトもできないため、帝人奨学会から奨学金を受け取れることは、とてもありがたいことだと感じています。研究の情熱をきちんと評価していただき、その研究に対する帝人奨学会の対応は、我々にとっても今後の研究生活を続けるためのモチベーションともなります。帝人奨学会からの支援を受けならが、人類をさらに進歩させるための研究に今後も邁進していきたいと思います。

九州大学大学院 医学系学府 医学専攻 I.Inoue

N.Horiguchi 面接は学会と思って挑もう

私の研究分野は原子力工学における熱流体に関するもので、化学工学のイメージがあった「帝人」久村奨学金(実際はそんなことありませんでしたが)に合格するには、高いハードルがあるように思え、試験の面接は非常に緊張して臨みました。
この緊張の克服として、私は試験の面接を、ある種の学会だと捉えるようにしました。面接官をしてくださるのは大学の教授や名誉教授の方々であり、プレゼン時の場の雰囲気、質問の内容等から、私の場合、まさに学会ではないかと感じました。試験と聞くと身構えてしまいがちかもしれませんが、経験のある学会と同じであり、研究に対する意見やアドバイスをもらえる、しかも高名な先生ばかりで、そんな方々に自分の研究を知ってもらえる、というのは、なかなかメリットがある機会とも考えられます。もし、緊張しすぎたり尻込みしたりしてしまったら、別の視点で捉えてみると上手くいくかもしれません。

筑波大学大学院 システム情報工学研究科 構造エネルギー工学専攻 N.Horiguchi

N.Yoshikawa 夢は誰が見てもおもしろい研究

帝人久村奨学生に応募した理由は、ほとんどのみなさんがそうだと思いますが、博士進学後に経済面の不安を少なくし、研究に打ち込むためです。私は光と主に半導体の相互作用を探る実験の研究を行っています。将来は誰が見てもおもしろいような研究をするのが夢です。
帝人奨学金の選考面接は、普段の学会発表と比べて聞き手の専門分野が自分と異なることがほとんどですから、より一般的な視点で興味を持っていただけるようにスライドやお話を考えるとてもいい機会でした。限られた発表時間の中で、自分の研究のおもしろさや研究に対する熱意を伝えるにはどうしたらいいかと、時間をかけて考えました。面接の本番は、緊張感のある雰囲気に圧倒されましたが、多くの先生方に自分の話を聞いていただき、またたくさんの疑問を提示していただき、とても光栄に思いましたし、刺激になりました。
その結果採用していただいたのですから、自分の研究内容に自信を持ってこれから頑張ろうという気持ちになることができました。これから応募される方にとっても、面接を含めた選考過程はいい機会になると信じています。

京都大学大学院 理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻 N.Yoshikawa

R. Yamada 夢は生物と有機化学両面の知識を持つ、幅広い視点を持つ研究者

私は修士学生時に帝人奨学生として採用された経験のある指導教官の勧めにより帝人奨学金へ応募しました。博士課程においても選考を経て引き続き奨学生として採用していただいています。研究発表により行われる選考は、プレゼンテーション能力を磨く良い機会であるとともに、研究者の卵である私達にとって自信をつけることができる場でもあります。実際に私は選考を突破したことで大きな自信を得ることができました。また自分とは異分野の先生方からの質問は示唆的であり、研究だけに没頭していては気づかなかった新たな視点を得ることが出来たと感じています。 私の研究は、化学的手法を用いて生理活性天然物の結合タンパク質を効率的に探索・同定する方法を開発し、実際の探索へ応用するケミカルバイオロジー分野です。夢は生物と有機化学両面の知識を持ち合わせ、幅広い視点を持つ研究者になることです。

東京農工大学大学院 工学府 生命工学専攻 R. Yamada

Y.Akimoto 懸命に取り組んできた「研究」と将来の「夢」を評価して頂いた

私は、近年注目されている燃料電池の信頼性向上のための研究を行っています。本研究は、既往研究では困難だった、実際にシステムに搭載される燃料電池の内部状況を非破壊、非接触かつ稼働中に診断することが可能となります。博士課程では、開発中の技術、評価方法の確立を目指しています。
奨学金に応募したきっかけは、経済的負担を減らすため、そして帝人奨学金が成績・研究に対する熱意や取り組み内容を重視していただける、ということで応募しました。私の研究は材料や化成品などが主力事業である帝人とあまり関連しませんが、懸命に取り組んできた「研究」と将来の「夢」を評価して頂いたのだと感じております。
そのため、後輩の皆さんも面接時間は短く、面接官の先生方の迫力に圧倒されますが、自信を持って大いに語ってください。熱意が伝われば、きっと帝人奨学会は応援してくれるはずです。

筑波大学大学院 システム情報工学研究科 リスク工学専攻 Y.Akimoto

Y.Nakamura 選考は研究の意義や学問の位置づけを見つめ直すよい機会となった

私は鉱物学を専攻しており、結晶構造の対称性について研究をしています。結晶の対称性を決定する“何か”を解明するのが目標です。
私の家庭は母子家庭ですので経済的な理由から帝人奨学会に応募いたしました。奨学会のご支援の下、安心して学問に打ち込めることに感謝しております。選考時に地学系からの応募は私が初めてだとお聞きし、なかなか馴染みのない鉱物学的な内容をどのように伝えればよいかと悩みました。また2回にわたる面接では普段と異なる視点からのご指摘を受け、鉱物学とは異なる考え方や多様な知見を得ることができました。これらの経験は自分が本当に知りたいことを明確にし、研究の意義や学問としての位置づけを見つめ直すよい機会となっています。
これから帝人奨学会に応募される方は是非、ご自分のやりたい事や知りたいことを大切にして選考に臨んでください。それこそが研究に対する熱意ではないでしょうか。陰ながら応援しております。

東北大学大学院 理学研究科 地学専攻 Y.Nakamura

Y.Miwa ノーベル賞に値する世界の文化に影響を与える科学技術を生み出したい

私は石油の高騰や原発事故などから生じる将来の電力・エネルギー供給に対する不安からエネルギー開発の研究に興味を持ちました。次世代の電力供給源の1つとして期待されている核融合炉実現を目標にしたプラズマ乱流の実験・理論研究をしています。研究の最先端を行くため世界単位で情報を得る事や議論することが望ましいのですが、学生の身分であるため経済面での障害がでることが多いです。この度、帝人久村奨学金を頂くことで研究に従事できることを深く感謝致します。
将来はノーベル賞に値するような、また世界の文化に影響を与えるような科学技術を生み出せればと考えています。帝人久村奨学金は理工学系分野の学生研究を支援してくれる数少ない奨学金です。選考会は自身の研究の見直しや再検討にも役に立つので積極的に参加することをお勧めします。志を共にするものとして応援しております。

九州大学大学院 総合理工学府 先端エネルギー理工学専攻 Y.Miwa

修士からのメッセージ

A.Kawamura 面接官からの意見は研究内容を見つめ直す良いきっかけ

私は人の役に立つ研究を行いたいと思っていました。現在は神経発達障害の原因遺伝子に着目して、病態を解明するために日々研究に取り組んでいます。私が帝人奨学会に応募した理由は、金銭面で心配することなく研究に専念するためでした。面接の際には多くの先生方からの質疑応答を通じて多くの意見を頂き、研究内容を見つめ直す良いきっかけとなりました。また自分の研究を評価してくださり、今後の励みになると思います。帝人奨学会から与えていただいた環境を生かしてより一層努力していきたいです。

九州大学大学院 医学系学府 医科学専攻 A.Kawamura

H.Sato 自分の手で開発した反応が世界中で使われ、社会に貢献したい

帝人奨学会へ応募したきっかけは、かつては帝人奨学会の奨学生であった指導教員の先生からお話を受けたことです。応募にあたり幾度も研究概要書を書き直し、目指す研究者像を改めて思い描く事で、自身の目標・理想像・そのためにすべき事を明確に再確認することが出来ました。また最終選考においては先生方からの熱心なご指導を賜り、より一層研究への熱意が増す大変良い機会となりました。
私は現在有機合成化学分野を専攻しており、生物活性物質に多く含まれる骨格を短工程で合成するための、不斉合成反応の開発研究を行っています。今まで不可能であった反応を自分の手で少しずつ可能としていくことに日々喜びとやり甲斐を感じ、研究生活に没頭しています。いつか自分の手で開発した反応が世界中で使われる事によって、深い面より社会に貢献できたら幸せです。

早稲田大学大学院 先進理工学研究科 応用化学専攻 H.Sato

J.Sawada 合格が研究者としての自信につながった

私はロタキサンと呼ばれる超分子を主に研究している化学系の修士過程の学生です。本奨学金を知ったきっかけは先生からの紹介でした。多くの奨学金が経済支援を目的としているなか、本奨学金は両親の収入等ではなく、本人の意思や実力のみを審査基準とすると明確にしているものでした。また、卒業後の進路も縛りがないものでしたので、将来の人生設計が定まっていない自分にとっては非常にありがたいものでした。
最終面接は著名な先生が多く参加され、それまでに学会等で自分の研究内容を発表したことは数回ありましたが、一番緊張しました。しかし、とてもいい経験になったと思います。
今回私は運良く奨学生として採用されましたが、応募から審査を経ていくにつれて成長をし、また合格したことは研究者としての自信につながったと考えています。みなさんも是非、チャレンジして自分の実力を試してみてください。

東京工業大学大学院 理工学研究科 有機・高分子物質専攻 J.Sawada

K. Tomota 小さい頃から憧れていた化学者になる

私は大学院の修士課程にて、有機材料化学を専門的に学んでおり、現在は分子の持つ機能を熱や光に対して潜在化するような材料の開発を行なっています。小さい頃から化学者に憧れ、なにか新しいものを生み出したいと考えていた私にとって、現在の研究は非常にやりがいを感じるものであります。そのため研究に専念したいという気持ちも強く、それを理由に帝人奨学会への応募を決めました。
奨学会の選考、特に三次面接では様々な分野の選考委員会の方を前に、自分の研究の発表をするという貴重な経験が出来ました。この選考過程で得られたのは、「研究への新たな視点」や「大きな自信」などであり、自分にとって非常にプラスにはたらくものが多かったと思います。今、夢をもち研究を行なっている後輩の皆様も、自分の研究生活にプラスになる経験をしてみるのはいかがでしょうか。

東京理科大学大学院 理工学研究科 工業化学専攻 K. Tomota

K.Wakiya 「科学者」としての自分を見てもらえる

帝人奨学金に応募するにあたり、最も印象に残ったのは「科学者」としての自分を評価していただける面接内容であることであり、それが選考に臨むモチベーションにもなりました。自分の研究について学外で、しかもプレゼンテーションを使って発表できる機会はなかなか得られない貴重なことです。同じ科学に従事している方々からの質問やアドバイスは、今後の研究活動の糧になることと断言できます。さらに、ただ研究内容について質疑応答するのにとどまらず、研究に対する姿勢や努力など、内面に関しても評価していただけるのは普通の学会等ではないことです。私は奨学生として認められるその過程で多くのことを学び、成長することができました。後輩の皆様にも、奮って「科学者」としての自分をアピールしてみてはいかがでしょうか。

九州大学大学院 工学府 物質創造工学専攻 K.Wakiya

M.Abe 研究への熱意を重視しているめずらしい奨学金制度

修士課程に進学する際に自立した生活を送りたいと考え、帝人久村奨学生に応募いたしました。貴奨学会は研究に対する熱意を重視しているめずらしい奨学金制度で、自分の研究を他の人に評価してもらえる貴重な機会だと考え選考に臨みました。選考は自分の研究を異なる専門の方々に発表するというもので、多くのアドバイスをいただき新たな視点を得られた有意義なものとなりました。貴奨学生となれたことを誇りに思い、日々の研究に取り組んでいきたいと考えています。これから応募する皆さんにもぜひ自分の研究を深めるためにチャレンジしていただきたいと思います。

大阪大学大学院 生命機能研究科 生命機能専攻 M.Abe

S.Notsu 夢の実現に向け新たな視点を得る事が出来る

僕は現在大学院の修士課程に所属し、「太陽型星のスーパーフレア」と「原始惑星系円盤での化学反応とH2Oスノーライン」という2つのテーマで研究を進めています。その上で将来的な目標としては、「地球の様な惑星の誕生過程や現在までの環境の変化」や、「生命の起源と進化」という壮大なテーマに迫りたいと考えています。
そんな中、帝人奨学会の存在を知り、経済的な心配をせず研究に専念できる点と、熱意や研究内容を重視するという選考基準に惹かれ、応募を致しました。選考過程での面接では研究内容への質問の他、目標に向かって今後どの様な道筋で研究していくか、その中で自分の強みやこれまでの経験をどう生かすかなどの質問も頂きました。その結果自分の研究内容について深く見つめ直す事ができ、非常に良い経験になったと感じています。
後輩の皆さんも、ぜひ挑戦してみる事をお勧めします。夢の実現に向け新たな視点を得る事が出来ると思います。

京都大学大学院 理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻 S.Notsu

Y.Jang 日本のロボットアニメーションからロボットへの夢を抱き、日本に留学

私は韓国からの留学生でありまして、子供の頃から日本のロボットアニメーションを見てロボットへの夢を抱き始め、ロボットの研究をするために日本に来ています。現在研究している分野はバイオメカニクスという分野で生物の運動原理を力学的に解析するものあり、人に外乱を与えて、どのようなときにステッピングが発生して姿勢維持をすることができるかを判明する研究を行っております。将来にはこのような研究を基盤として、人間のように安定的に二足歩行ができるロボットを開発するのが私の目標です。

慶應義塾大学大学院 理工学研究科 開放環境科学専攻 Y.Jang

Y.Ohya 研究の熱意を買ってくれる奨学会

研究に対する姿勢を高く評価すると聞き帝人奨学会に応募を決めました。
実際に2次、3次選考を進めるにあたり、様々な分野の先生方からのするどい質疑は自身の研究を見つめなおす良いきっかけとなりました。
研究を進める上で、対外的に成果を発表する能力と議論する機会は大変重要です。
ゆえに帝人奨学会の金銭的援助は国際会議といった研究活動を心置きなく励む支えにもなっています。修士課程では研究に専念したいと考える熱意を評価してくださったことに深く感謝すると同時に、これからも研究成果を社会貢献に活かせるよう邁進していきます。

東京理科大学大学院 理工学研究科 経営工学専攻 Y.Ohya

Y.Yokota 研究に対する熱意が採用基準

私の研究はゼブラフィシュを用いて組織再生です。再生原理を調べるため蛍光タンパク質を導入し遺伝子レベルでの解析を行っています。
修士課程では研究に集中して取り組むため、奨学金を探していたところ帝人久村奨学金を見つけました。この奨学金に魅力を感じたのは研究に対する熱意が採用基準であることです。選考過程では研究内容のプレゼンテーションをします。各分野で著名な先生方に話を聞いてもらい、鋭い指摘やアドバイスを頂けたので、今後の研究に対してモチベーションがより一層上がった大変貴重な機会でした。この帝人奨学会が私の研究を評価して頂いたことに感謝しています。このすばらしい環境を精一杯活かし今後のサイエンスの発展に寄与したいです。

東京工業大学大学院 生命理工学研究科 生命情報専攻 Y.Yokota

2015年度 奨学生

博士からのメッセージ 修士からのメッセージ

博士からのメッセージ

H. Lin エンジニアになることを夢見て研究に取り組む

私は今超音波コンピュータ断層撮影法のファストアルゴリズムを開発するというテーマを中心に研究しています。近年ではGPU並列計算性能が大幅に高まることに恵まれ、解像度・実時間処理・安全性に優れた超音波乳がん診断装置は次世代画像検査手段として期待されています。
帝人奨学会のおかげで、エンジニアになることを夢見て研究に取り組むことができ、誠に有難く存じます。奨学金選考に合格したが、最終面接で面接官からいただいた質問により本研究の基本知識を重視し、更に勉強しなければならないと感じました。
未来の奨学金希望の皆さんに申し上げたいのは、ぜひ奨学金選考の書類審査と最終面接をきっかけとして、自分の研究計画と将来の目標を深く見つめなおして活かした方がいいと存じます。

東京大学大学院 工学系研究科 機械工学専攻 H. Lin

K.Uematsu 面接は研究へのアドバイスをいただいた有意義な時間

博士課程へ進学するにあたり、経済面での負担を減らし、研究に集中するために奨学金を受けることのできる団体を探していました。その中で帝人久村奨学会を知りました。研究への熱意や取り組み内容を評価してもらえる点に惹かれ応募を決めました。
現在、らせん分子の合成とその応用に向けての研究を行っています。面接ではこの内容で発表を行い、様々な意見をもらうことができました。面接だったにもかかわらず、研究に関するアドバイスをもらうことができたことは驚きでした。緊張はしていましたが、自分にとってとても有意義な時間だったと思います。
奨学生として認められたことは、研究への熱意を評価してもらえたと思い、大変感謝しています。これから応募される方には、自分の研究を再度見直してみるといいと思います。自分が何を目標として頑張るかということが明確になるので、研究への熱意を言葉にしやすいと思います。

東京農工大学大学院 工学府 応用化学専攻 K.Uematsu

M.Noguchi 選考は研究への理解やモチベーションを高める機会

私は、電圧で磁性をON/OFFすることができる磁気デバイスの試作およびその応答に関する研究を進めています。最終的には、磁気デバイスの仕組みを応用して、電圧のみで、薄膜素材の物性をチューニングでき、さらに同時に測定を行うようなシステムを実現したいと考えています。
私は、博士後期課程進学を希望していたものの、学費などの金銭的な不安を抱えていました。今回、奨学生として採用していただけて、金銭的な不安なしに研究に専念できることに、とても喜びを感じています。また、2度の面接において、面接官の皆様に研究内容を発表させていただいたこと、多くの質問をいただけたことは、私にとって貴重な経験であり、研究を続けていく上での大きな自信になりました。
これから帝人久村奨学金への応募をする皆さんにとっても、選考は自身の研究に対する理解やモチベーションを高めるいい機会だと思います。ぜひ挑戦してみてください。

大阪大学大学院 理学研究科化学専攻 M.Noguchi

S.Taniwaki 熱意を最大限伝える事ができ、それを評価して頂ける場

帝人奨学会の奨学金を応募しようと考えたのは、研究に対する熱意と内容を評価して頂けるからです。
私の研究内容は、太陽電池の電界効果パッシベーションの基礎原理に関する研究です。太陽電池市場の拡大から太陽電池の研究はプロセス応用が重視されてしまいます。そのため、基礎原理には時間を費やす事ができず、研究の数も少ないのが現状です。しかし、私は研究の重要性や内容、結果に関して自信がありました。帝人奨学会では異分野の権威ある先生方から客観的立場よりご質問を頂けることを知り、私の研究内容と研究に対する熱意を評価して頂きたいと思い応募しました。書類審査、一次面接とステップが進むごとに、自分の研究が認められているのだと感じ、自信へと繋がっていきました。最終面接では普段と違った視点からの質問を数多く頂くことができました。
研究の重要性を理解し、研究への熱意を持っていれば、きっと帝人奨学会は答えてくれます。

兵庫県立大学大学院 工学研究科電気系工学専攻 ナノ・マイクロ構造科学研究センター S.Taniwaki

T.Yasuno 研究の面白さや課題克服の感動を一人でも多くの先生方に伝えた

私はフラーレン医薬品の創成研究を行っています。フラーレンは1985年に発見されて以降、未だ医薬品に応用された例はありません。医薬品の研究は基礎研究に始まり様々な研究行程を踏むため、とても時間がかかるものです。しかしフラーレンに関する研究は「知名度の低さ」によって遅れているのではないかと常々感じていました。その様な折に研究に対する取り組みや熱意を評価して頂けるという帝人久村奨学金のことを知り、挑戦を決意しました。
最終選考で発表をしている時は、私の研究の面白さや課題を克服した時の感動を一人でも多くの先生方に伝えたいという一心でした。帝人奨学会の選考委員の先生方はこちらの熱意に全力で応えてくださいます。中には厳しい質問もあると思いますが、とても貴重な経験になることは間違いありません。
これから応募をされる方には、今まで携わってきた研究に対する自信と熱意をもって選考に望んでほしいと思います。

慶應義塾大学大学院 薬学研究科 薬科学専攻 T.Yasuno

Y. Yang 研究が十分に吟味され、非常に有益な評価をもらえる

私は現在、ミューオン電子転換実験(COMET実験)のための超伝導磁石の研究で高エネルギー研究機構に常駐しています。ミューオン電子転換というのはミューオンが電子を直接崩壊し、荷電レプトンフレバーを破れる現象です。この崩壊は様々の物理理論によって分岐比が違うため、現在確立された素粒子の標準模型を超える物理を見つけられる可能性があります。しかし、このような珍しい崩壊を探すために世界一の多数のミューオンが必要です。超伝導磁石を用いて世界最大強度のミューオンビームラインを作るのが私の研究です。
COMET計画に参加して以来、国内のみならず、海外の研究者とともに共同研究を行うことによって、多くの知識や経験を身につけることができました。帝人奨学金は他の奨学金と違って、経済的困窮度より、研究に対する熱意や取り組み内容を重視しています。また、応募者の研究内容については、特に十分に吟味されるため、非常に有益な評価を頂けます。熱情を持って研究を行う学生にとって、帝人奨学金は最適だと思います。

九州大学大学院 工学府 エネルギー量子工学専攻 / 高エネルギー加速器研究機構 共通基盤研究施設 超伝導低温工学センター Y. Yang

修士からのメッセージ

F.Tabata 面接は多くの先生の意見を伺い、楽しむことができた

私は、主にイネなどの農作物に感染する糸状菌(カビ)を研究対象とし、新たな農薬開発のための研究を行っています。選考にあたり、専門の違う面接官の方々に分かりやすく伝えるため、研究背景を一から考える良い機会となりました。最終面接では様々な専門分野の先生方に、意表を突かれるような質問を受けました。今後の実験方針についてもアドバイスを頂き、今後経験することのできない貴重な体験だったと思います。短い時間でしたが、多くの先生方が私の発表に注目してくださっているということだけでとても嬉しく、楽しむことができました。そして、今後さらに研究をしたいという意欲にも繋がりました。
これから応募を考えている皆さん、ぜひ自分の研究に対する熱い思いをぶつけてください。2回の面接があり遠方の方は大変かと思いますが、研究者として成長することのできる良い機会です。ぜひ頑張ってください。

東北大学大学院 農学研究科 生物産業創成科学専攻 F.Tabata

K. Maeda 研究者を育成して下さる奨学金制度

私は生体高分子である「糖鎖」の生物学的機能の解明に関する研究に従事しています。近年、糖鎖が生体内の様々な代謝制御に関与していることや、糖鎖異常が糖尿病などの原因になることが明らかになってきましたが、その生物学的機能の殆どは不明です。私はこの謎多き糖鎖がコードする生物情報を解読するため、研究者を目指しています。
大学院ではアルバイトをせず研究に集中すると決めていましたが、研究者としての自己研鑽のための費用を捻出する必要がありました。そこで、帝人久村奨学金のご支援を頂きたく、挑戦することになりました。審査では著名な先生方の前で発表し、しかも、鋭いご質問に応える必要があるため、自分の研究の成り立ちやデータの意義をしっかり見直す機会となりました。先生方から今後の指針となるような、考えさせられる質問を沢山頂き、大変有り難かったです。後輩の皆様もこの素晴らしい奨学金制度に挑戦されることをお薦め致します。

熊本大学大学院 保健学教育部 保健学専攻 K. Maeda

M.Furukawa 研究内容を深く見つめ直す良い機会

私は大学院進学に際して経済的な不安を解消し、より研究に専念するために帝人久村奨学生に応募致しました。選考のために行われた面接では、4回生後期より行ってきた卒業研究に関する発表を行いました。その面接において先生方から鋭い質問やアドバイスをいただき、研究内容を深く見つめ直すことができました。自分の研究発表の場としても非常に良い機会になると思うので、応募を考えられている皆さんは是非チャレンジしてみてください。

京都大学大学院 理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻 M.Furukawa

M.Natsume 新たな創薬につながる発見をしていきたい

帝人奨学会での選考は、研究発表とその質疑応答で成り立っています。そのため、自分の研究内容を他の大学の先生方へアピールできるまたとない機会だと思いながら臨むことで、緊張しながらも楽しむことができました。先生方からの多くの質問を通して、自分の研究分野に興味を持っていただけたと確信できたたけでなく、自分では気づかなかった視点に気づくことができました。今回の選考での発表は、研究に対するモチベーションの向上につながる、良いきっかけになったと感じています。
私は現在、多くの薬物の標的分子であるGタンパク質共役型受容体 (GPCR) を対象とした研究を行っています。帝人奨学会に与えて頂いた研究に専念できる環境に感謝しながら、GPCRを標的とした新たな創薬につながる発見をしていきます。

東京大学大学院 薬学系研究科 薬科学専攻 M.Natsume

S.Hashino 研究成果が社会に貢献できるように精進していきたい

帝人奨学会へ応募したきっかけは、指導教員の先生からお話を受け、自身でも金銭面への不安なく研究に打ち込みたいと思ったことが理由となりました。貴奨学会の選考過程において、書類による一次選考、面接による二次・最終選考の三回の選考を通じて、自身の研究を見つめ直すことや、学外の方へ自身の研究のプレゼンテーションをするという非常に貴重な機会をいただきました。特に最終選考においては、各分野で著名な先生方から鋭いご指摘や、貴重なアドバイスをいただけたことは、研究室に戻ってからのモチベーションとなりました。
私は「ヒトの皮膚バリア形成に不可欠な成分の合成に関与する未解明酵素の探索」について研究を行っています。現在はその探索プローブの合成を行っており、試行錯誤の毎日ですが、貴奨学生となれたことに深く感謝し、いつか研究成果が社会に貢献できるように精進していきたいです。

北海道大学大学院 生命科学院 生命科学専攻 S.Hashino

T. Matsumoto 現役の研究者らに評価される貴重な場

私が帝人奨学金について特に惹かれた部分は、学問への熱意を評価されるという部分、現役の研究者らに評価されるという部分でした。いかにうまく伝えるか、分かってもらえるかという点は、非常に苦心しました。さらに、プレゼンテーションにあたって自らの研究の社会的な意義といった、普段あまり意識しないところを改めて見つめ直せたことは、非常によい機会だったと言えます。これらの準備は、結果がどうであれ決して無駄にはならないと思っています。
私の専門は触媒化学です。とくに光触媒を用いた世界初の有機合成反応系の開発を行っています。
応募される方は、さまざまな分野の方が居られると思いますが、自分の研究を専門内・外の方を問わず客観的に評価して頂けるよい機会ですので、是非がんばってください。

京都大学大学院 人間・環境学研究科 相関環境学専攻 T. Matsumoto

T.Takahashi 選考会は現時点での自分の実力を知る良い機会

帝人久村奨学会は、経済的困窮度よりも、成績・研究に対する熱意や取り組み内容を評価してくれます。名立たる教授陣による厳しい選考を乗り越えることは、自分の研究に対する新たな考え方を得ることや、今後の研究に対するモチベーションの上昇に繋がります。正直、私は自身の研究内容と成果には自信があり、評価されて当然だと考えていました。しかしながら、最終選考では、「実際に今後の実験で結果が出なかったときにどうするか」という質問や「一細胞レベルでの解析は可能か」等の厳しい質問があり、多角的な考え方や様々な質問に対する臨機応変な対応力が必要であることを感じさせられました。選考会後に行われた学会においては、選考会での経験を活かし、若手研究者優秀発表賞を頂くことができました。今後は国内のみならず、世界で輝ける人材を目指して頑張ります。

岡山大学大学院 自然科学研究科 生物科学専攻 T.Takahashi

T.Takeya 高校のときからの夢の実現のために

私は炭素循環の一端を担う微生物がもつ、ユニークな代謝機能の解明とその利用に取り組んでいます。自然界に存在する多種多様な微生物の研究を通して、エネルギーや資源といった現代社会の問題の解決にアプローチしたいというのは高校生のときからの夢でした。しかし、実際に研究室に身を置いて研究をしてみると、この世界に飛び込んだばかりの自分がいかに無力であるかを思い知らされるのでした。博士後期課程まで進んでもっと研究がしたいと思っていたとき、帝人久村奨学生への応募を薦められました。
選考で自分の研究への取り組み方を伝えるというのは自分が厳しく試されるということであり、かなりの重圧でした。それだけに採用が決まったときの嬉しさはひとしおでした。
これから応募しようとする方もやはり重圧に感じられるかもしれませんが、自分の研究をしっかりと見つめなおし、頭の底から言葉を引っ張り出して伝えればきっと道は開けるはずです。

京都大学大学院 農学研究科 応用生命科学専攻 T.Takeya

W.Jiang 研究者としては、挑戦する人生の方が楽しい

私は中国からの留学生です。中国語では、「井底之蛙」という成句があり、井の中の蛙は外の世界を知らない意味です。中国では「当たり前」のことでも、外の世界では違うもしれない、そういった気持ちを抱き、日本へ留学しました。
研究とは、新しい技術を生み出すだけではなく、従来の観念を破ることも大切だと考えます。つまり、今まで想像出来なかったようなことを後々の「当たり前」とすることです。研究者として、将来の「当たり前」を作り上げることに挑戦することで、人類の進歩に貢献することが出来ると思います。
帝人久村奨学金は、そのような人類の進歩のため、将来有望な研究者を助成するためのものであると考えます。よって、私は人類の進歩を実現するためにも、この度、帝人久村奨学金へ応募しました。厳正な審査の結果、この支援を受ける事ができ、今後ももっと自信を持って挑戦を続けていきたいと思います。

北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 情報科学専攻 W.Jiang

Y.Gao 研究にはやる気が大切

去年の九月から日本へ来てから、プリンテッドエレクトロニクス技術に関する研究をしています。そのため、ウェアラブルデバイスや電子ペーパー、フレキシブルディスプレイなどの次世代電子デバイスを深く理解しております。そして、「何かを作りたい」という気持ちが湧きました。
帝人奨学金の面接は学会発表と類似する部分があります。例えば、自分の研究内容を発表し、先生から質問とコメントを頂く点です。研究者にとって凄くいい経験です。もしやる気があれば、是非一度応募してみませんか?

大阪大学大学院 工学研究科 知能・機能創成工学専攻 Y.Gao

2016年度 奨学生

博士からのメッセージ 修士からのメッセージ

博士からのメッセージ

A.Nita 「研究熱を評価する奨学会」

帝人奨学会は研究に対する情熱を評価して下さいます。特に私の印象に残っていることは、最終選考で多くの選考委員の方々から質問して頂けたことです。
それも研究の核心を突くような内容のものが多く、私の研究に対して興味を持って頂けたのではないかと自信にも繋がりました。
研究していると閉鎖的になりがちで、研究室外の方の意見や考え方に触れる機会は少なく、ましてや他分野の方から意見を頂く機会はほぼ皆無です。
多様な考え方に触れ、吸収できる素晴らしい経験となることは間違いありません。本気で研究をして、自分の研究が一番面白いと確信している方は、是非帝人奨学会に応募してその研究熱を表現してほしいと思います。

九州大学 医学系学府研究科 医学専攻 A. Nita

C. Omori 「自分の研究の意義を自信を持って伝えることが重要」

私は現在、アルツハイマー病の新たな診断方法の確立を目的に研究を行っています。アルツハイマー病は記憶障害を主な症状とする認知症の一種であり、治療には早期発見が重要です。
そのため私は、施設を選ばず、安価に、しかし正確にアルツハイマー病を診断できるような血液測定法を開発しています。
私はこの研究を達成するために博士課程進学を選びましたが、学費などの経済的な面で不安を抱えていたため、先生から薦めて頂いた帝人久村奨学会へ応募しました。2度に渡る面接では、権威ある先生方から非常に貴重なご意見を多く頂けました。面接官の方々は研究内容を深く読み込んで下さっているので、面接では厳しい質問もされますが、自分の研究の意義を自信を持って伝えることが重要だと感じました。
これから応募考えている方は、研究者としての成長に繋がる非常に良い機会ですので、ぜひ挑戦してみてください。

東京大学大学院 新領域創成科学研究科 先端生命科学専攻 C. Omori

D.Ahn 「研究に強い信念を持っていればいい結果につながる」

私は低消費電力デバイスを実現するために低電圧で動作するトランジスタを研究しています。
トランジスタの電源電圧が低減されると低電力でたくさんの情報を処理することができるようになり、エネルギー効率が改善されます。2025年には日本の総国内消費電力の1/4が電子デバイスによって消費されるという報告もあります。このため、低電圧で動作するトランジスタは省エネルギー化にも非常に役に立つと期待されています。
私は帝人久材奨学金の面接を準備する間、上記の研究内容について真剣に考え直して見ました。その結果、私の研究テーマは非常に価値があることを感じるようになり、研究に対するモチベーションが高まりました。面接でも私の研究テーマに自信を持って発表することができたと思います。研究に強い信念を持っているといい結果になると思います。帝人久材奨学金に応募している学生さんぜひ 頑張ってください。

東京大学 大学院工学系研究科 電気系工学専攻 D. Ahn

H.Sato 「自分の長所も短所も教えていただける貴重な経験」

私は現在、天然物を効率的に合成するための反応開発および、その反応を用いた天然物の全合成研究を行っています。反応機構の解明を行うことで理学的に、また天然物の迅速な供給を可能とすることで製薬への応用として医薬学への貢献が可能であると考えています。
選考においては、「研究に対する熱意」を重視するとの事で、研究の過程や取り組み、研究計画の意図などを、初心に戻って考え直す良いきっかけとなりました。また様々なアドバイスや感想を頂戴し、自分の長所も短所も教えていただける貴重な経験が得られ、大変感謝しております。
今後奨学生を志望される皆さんには、ご自身の研究を見つめ直し、目標を再確認しながら挑戦していただきたいと存じます。そして、今まで積み重ねてきたことへ自信を持って望めば、熱意はきっと伝わると思います。

早稲田大学大学院 先進理工学研究科 応用化学専攻 H. Sato

H.Tanaka 「自らの研究に対し確実にプラスとなる機会」

私は博士後期課程へと進学すると決意した時に、これからの研究生活への期待とともによぎったのはやはり金銭面の不安です。その不安を減らすため、奨学金を探していた時知ったのが帝人奨学会です。
私は毒性ガスの等価体を利用する新規有機化学反応の開発に取り組んでいます。選考時の面接では緊張しましたが、多くの先生方に貴重なご意見をいただくことができ、非常に刺激的な時間でした。そして奨学生として採用していただけたことは、私の大きな自信になりました。
私にとって化学とはおもしろく、楽しいことです。将来はそのような化学を生み出せる研究者になれるよう、精進していこうと考えています。
帝人奨学会への応募は、自らの研究を見つめ直す良い機会です。そしてこの機会が自分にとってプラスになることは間違いありません。これから応募される方には自らの研究への深い理解と強い自信を持って望んで欲しいと思います。

静岡県立大学大学院 薬食生命科学総合学府 薬科学専攻 H. Tanaka

K.Shito 「新たな環境に身を置く人へのチャンス」

研究室配属当時から指導教官・先輩を通して本奨学金制度のことを知り、興味を抱いておりました。博士後期課程への進学にあたり、可能な限り金銭的な不安を減らし、研究活動に専念したいという思いから選考に挑みました。特に最終選考ではこれまでに無い緊張感といくつもの鋭いご意見・ご指摘を頂き、研究への理解を深める良い機会となりました。
多くの人に云える事ですが、学生で研究に専念するためには常に金銭的な問題が頭の片隅にあります。しかし、奨学金という制度を受けることで、金銭的余裕は勿論のこと、同じ思いを持つ同世代の研究者や企業人との交流も同時に得られます。
これは、私に取って非常に有意義なことであり、学外で自らを客観的に認識できる良い機会だと思います。強い意志で研究生活を送りたいという人は是非熱意をもって選考に挑んでみて下さい。新たな環境に身を置く人にとって、更なる経験・価値観を得られるチャンスとなるはずです。

山形大学大学院 理工学研究科 物質化学工学専攻 K. Shito

K.Umeda 「研究も面接も楽しむことが大切」

この度は、栄誉ある貴財団の奨学生に採択いただきましたことを心から御礼申し上げます。優れた研究者になるために自らを磨き鍛えていく所存です。
私は現在、神経細胞の形態制御を司る細胞内シグナル伝達に関する研究をしています。未知な生命現象を自らの手で明らかにできることを楽しみながら、日々、研究に励んでおります。
貴財団の選考は、自身の研究内容への深い専門的理解と情熱、その計画性を見つめ直す良い機会になりました。また、研究活動と同様、面接選考も楽しむことが良い結果を導くのだと感じました。応募される皆様には、面接選考を自分の研究を選考委員の先生方に紹介できる貴重な機会と捉え、ぜひ楽しんでもらえたらと思います。

京都大学大学院 薬学研究科 薬科学専攻 K. Umeda

K.Urushibara 「研究の意義をいかに伝えればよいか熟考」

帝人久村奨学金の研究に対する熱意や取り組み内容を重視していただけるという点に惹かれて応募しました。奨学生として採用していただいたことは、研究を続けていく上で大きな自信となりました。また経済的な心配をすることなく、研究に専念する環境を与えていただき、大変感謝しております。
私は機能性らせん分子の創製に関する研究をしています。らせん構造は生体高分子の鍵構造であり、その構造と機能の関係を解明するために、人工らせん分子の研究が注目されています。
2度の面接では、研究の意義をいかに伝えればよいか熟考し、自身の研究を見つめ直す良い機会となりました。企業の方々や著名な先生方に対しての発表は緊張しましたが、多くの質問をいただくことができ、大変有意義な経験となりました。
これから応募される方も、自分の研究に自信をもって挑戦してください。

お茶の水女子大学大学院 人間文化創成科学研究科 理学専攻 K. Urushibara

M.Ma 「Once you decide to do it, do it with your best effort」

I really appreciate Teijin Scholarship Foundation for giving me this Chance, which makes me continue Japan life and give me more confident on my research! It is so honored to be selected as a scholarship student.
Schizophrenia and major depressive disorder are the main disease in mental disorder, which with antipsychotic treatment not perfect, still 30% ineffective in patients. So it is urgent to develop new therapy for neuropsychiatric diseases, while focusing on the elucidation of the mental disease. So my research is to demonstrate the different effective in depression disorder, to find new targets for antipsychotic treatment. , Now I am very glad to say that we will go further with the supports from Teijin scholarship.
I would like to encourage everyone to apply for Teijin scholarship, you may enjoy the best interview and get the important experience! To make a choice and do it with your best effort!

千葉大学大学院 医学薬学部 先端医学薬学専攻 M. Ma

M.Yoshioka 「研究の面白さを何とか伝えようという気持ちで」

私は現在、パンコムギに選択的な染色体切断を引き起こす遺伝子について研究を行っています。この遺伝子は40年以上前から知られている一方で、その分子機構はほとんどわかっておらず、遺伝子をクローニングしてその正体に迫りたいと考えています。
選考を受けるにあたっては、研究テーマの重要性に自信はあったものの、産業応用からは遠い基礎的な内容であることを不安に感じていました。しかし、選考官の方々は研究の科学的意義を高く評価してくださいました。また、二度にわたるプレゼンテーション面接は、異分野の方々に自分の研究の大切さを伝える上で、またとない経験になりました。
これから選考を受けようと思う学生は、まずは自分の研究に自信を持ってください。そして、その面白さを何とか伝えようという気持ちで資料を書いてください。その経験は、きっとあなたの研究生活の中に活かされるはずです。

京都大学大学院 農学研究科 応用生物科学専攻 M. Yoshioka

修士からのメッセージ

K.Yoshida 「研究の深化のために」

私は、新規ワクチンプラットフォームを基盤としたマラリアワクチンの開発研究を行っています。マラリアの主な流行地域はアフリカであり、あまり馴染みがないものですが、世界では年間2億人以上が罹患し60万人以上が死亡する恐ろしい感染症です。
しかし、その巧妙な免疫回避機構により未だ有効なワクチンが開発されていないのが現状です。海外での研究留学も経験し、研究内容について十分に理解していたつもりでしたが、採用選考では著名な選考委員の方々の前で研究発表を行うことで貴重なご意見を頂き、もう一度研究を見つめ直し、その重要性を考えることができました。
帝人久村奨学金は、経済面よりも研究に対する取り組みを重視し支援してくださる非常に貴重な奨学金です。今回頂いたチャンスを無駄にすることなく、より一層研究活動に励み、将来は日本のみならず世界で活躍できる人材として医薬の面で社会に広く貢献できるよう邁進したいと思っています。

金沢大学大学院 医薬保健学総合研究科 医科学専攻 K. Yoshida

M.Iwahashi 「選考中は学会準備に通じる実りある時間を過ごすことが出来た」

私が帝人久村奨学生に応募したのは、指導教員の先生から「面白い奨学金がある」と紹介されたのがきっかけでした。他の奨学金が経済状況を重視するのに対し、この奨学金は研究成果や熱意が評価されるという珍しいものです。
選考審査では高名な先生方とディスカッションできるということで、気合いを入れて自分の研究テーマを説明する準備を進めました。その選考準備や実際の選考審査の中で、今まで自分が甘かった部分や新たな疑問が生まれ、学会準備に通じる実りある時間を過ごすことが出来ました。
現在私は応募時と同じ研究テーマを進行させており、帝人久村奨学生の選考審査時に指摘された部分は研究にとても役に立っています。
私は有難いことに今回採用して頂きましたが、たとえ採用に至らなかったとしても非常にたくさんのものを得ることが出来ます。迷っている貴方は是非応募してみてはいかがでしょうか。

東北大学大学院 理学研究科 化学専攻 M. Iwahashi

N. Isogai 「自分の研究を評価していただける貴重な機会」

私は、天然物の作用機構解明に向けて天然物を誘導化し、機能性官能基を導入したプローブを合成、結合タンパク質の探索を行っております。
帝人奨学金に応募したきっかけは、指導教員の先生からお話を頂き、自分の研究を他の方へアピールできるチャンスであると思い応募させて頂きました。帝人奨学金は、今まで行ってきた研究を著名な先生方に発表し、質問していただけるという貴重な機会であると思います。また質問だけではなく、今後の実験におけるアドバイスをいただけて、実験へのモチベーションも上がりました。今後は、奨学生になれたことに感謝し、熱意をもって研究していきたいと思います。
自分の研究を多方面の先生方から評価していただける貴重な機会ですので、後輩の皆さんもぜひ挑戦してみてください。

東京農工大学大学院 生命工学専攻 N. Isogai

R. Iwai 「早めの準備が大切」

私は現在、哺乳類の大脳皮質を構成する細胞が胎児期にたどる複雑な分化プロセスについての研究を行っており、研究に専念するため、家計状況よりも研究内容を重視していただける帝人久村奨学金へ応募しました。
当奨学金の応募申請は、大学院の入学前に行う必要があります。また、当奨学金の1次選考では志願者調書や現在の研究概要を、2次、3次選考ではプレゼンテーション資料をそれぞれ用意することが必要になりますが、これらの資料作成には、大変長い時間がかかりました。応募される方は早めに準備をすることをお勧めいたします。

同志社大学大学院 脳科学研究科 発達加齢脳専攻 R. Iwai

R. Sakata 「研究者を目指す人にとって大きなチャンス」

帝人奨学金は、研究者を目指す人にとっては2重の意味でチャンスであると思います。
まず、第一の点としては、採用されれば経済的な不安が少なくなり研究に打ち込めることです。帝人奨学金では研究の内容や意欲が重視されます。多くの奨学金では主に申請者の経済状況が考慮されますので、研究者を目指す人にとっては非常に有難い奨学制度です。
もう一つの点としては、選考を通して、自分の研究について深く考えることができることです。私の場合は、面接に際して以前に行った発表を1/4の時間に圧縮する必要がありました。自分の研究の中で何が重要なのか、どう説明すれば分かりやすいかを吟味するのは非常に勉強になりました。また、一流の研究者の方々の前で研究内容を発表する最終面接は、単純に得難い発表の機会です。
最後になりましたが、私自身はレーザーを用いた実験物理の分野で研究者を目指しているので、改めて頑張っていきたいです。

京都大学大学院 理学研究科 物理学 宇宙物理学専攻 R. Sakata

S. Okuda 「自分の発表が評価される貴重な機会」

帝人久村奨学金の研究に対する熱意や取り組み内容を重視していただけるという点に惹かれて応募しました。奨学生として採用していただいたことは、研究を続けていく上で大きな自信となりました。また経済的な心配をすることなく、研究に専念する環境を与えていただき、大変感謝しております。
私は機能性らせん分子の創製に関する研究をしています。らせん構造は生体高分子の鍵構造であり、その構造と機能の関係を解明するために、人工らせん分子の研究が注目されています。2度の面接では、研究の意義をいかに伝えればよいか熟考し、自身の研究を見つめ直す良い機会となりました。企業の方々や著名な先生方に対しての発表は緊張しましたが、多くの質問をいただくことができ、大変有意義な経験となりました。
これから応募される方も、自分の研究に自信をもって挑戦してください。

岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 薬科学専攻 S. Okuda

T. Shiraishi 「2つの研究テーマを武器に研究に対する熱意を伝えました」

私は現在、「新規環状オリゴガラクトース誘導体の合成」および「糖水酸基の位置選択的官能基化反応の開発」という2つのテーマで研究を行っています。
帝人久村奨学金は、研究に対する熱意や取り組み内容を重視して下さります。私は当時、研究成果は出ていませんでしたが、研究への熱い思いを武器にチャレンジを決めました。しかしながら私は、学会発表どころかPower Pointでの研究プレゼンすら経験したことがなく、2つの研究内容を限られた時間で発表するために、何度も練習を重ねて選考に挑みました。著名な先生方との最終選考では非常に緊張しましたが、研究背景や合成戦略を見直す貴重な経験となり、自信へと繋がりました。
これからも、世界の未来を切り拓く女性科学者を目指して、日々研究に励んでいきたいと思います。 専門分野の異なる先生方の前で自身の研究の魅力を伝えるチャンスです。「研究が好き」という皆さん、積極的にチャレンジしてみて下さい。

東京理科大学大学院 薬学研究科 薬科学専攻 T. Shiraishi

Y.Kimura 「研究を見つめなおす良い機会」

私は新奇な物性を示す物質の創製を目指し研究を行っています。
選考に向け自分の研究内容をまとめる時に気を付けたのは、いかにして分野外の方に自分の研究の魅力を伝えるかということです。研究内容をまとめる際、自分の理解不足を痛感することもありましたが、真摯に研究内容を見つめなおすことで、より一層理解を深めることができました。
自身の研究を見つめなおす良い機会になると思いますので、応募を迷っている方は、ぜひ応募してみてください。

京都大学大学院 理学研究科 化学専攻 Y. Kimura

Y.Bunno 「選考を通じて得たもの」

帝人奨学会の書類選考と2度の面接試験を経て、私は研究者として大きく成長できたと感じました。
日頃の研究生活においては、自分の研究内容をわかりやすく伝え、アピールする機会はあまりありません。それが大人数の著名な先生方に対して、となればなおさらです。本奨学会の選考は、丁寧で厳粛な審査を行ってくださるだけでなく、専門の先生方からは研究内容への鋭いご指摘を、異分野の先生方からは今まで想像もしなかったご意見を頂いたりなど、大変有意義なものです。選考に向けて資料を作成し、発表練習を行い、それを実際に先生方の前で発表することで得た失敗や成功の数々はこれからの研究生活の大きな糧となります。
貴重な場を与えて下さった帝人奨学会の皆様および選考委員の方々に深く感謝するとともに、帝人奨学生の一員となれたことを誇りに思います。応募を検討している皆様、その経験は絶対に無駄にはなりません。ぜひ挑戦してみてください。

北海道大学大学院 生命科学院 生命科学専攻 生命医薬科学コース Y. Bunno

Y.Noda 「客観的な評価が自信につながった」

私は現在、アルツハイマー病に関連する研究を行っています。選考では自分の研究内容を発表するのですが、人前で自分の研究について発表するのは私にとって初めての経験でした。
専門分野外の先生方に自分の研究の面白さや秘められている可能性について分かりやすく伝えることは、難しさもありましたが勉強になりました。思いもよらぬ視点からの質問を頂き、自分が行っている研究の全体像を見つめ直す良い機会になりました。選考過程を通じて自分の研究に対する客観的な評価を頂き、面白いテーマだと言っていただいたことで自信がつきました。今後の研究活動へのモチベーションが高まりました。
私は大学院進学に向け、経済的な不安をなくし研究に一層打ち込めるように帝人奨学金に応募しました。帝人久村奨学会では研究に対する熱意を評価してもらえます。研究に専念したいと考えている方は是非チャレンジしてみてください。

岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 薬科学専攻 Y. Noda

2017年度 奨学生

博士からのメッセージ 修士からのメッセージ

博士からのメッセージ

K. Maeda 「研究者を育成して下さる奨学金制度」

私は「糖鎖」と呼ばれる生体高分子の生物学的機能の解明に関する研究に従事しています。近年、糖鎖が様々な細胞機能制御で重要であることや、糖鎖異常が糖尿病などの原因になることが明らかになってきましたが、その生物学的機能の殆どは不明です。私はこの謎多き糖鎖がコードする生物情報を解読するため、研究者を目指しています。
私は博士前期課程で帝人久村奨学金のご支援を頂いており、それによりセミナーへの参加や書籍購入することで、研究者としての自己研鑽を積むことができました。そこで博士後期課程でも自己研鑽のための費用を捻出するため、再度挑戦させて頂きました。審査では著名な先生方の前で発表し、鋭いご質問に答える必要があるため、自分の研究を見直す良い機会となりました。先生方から今後の指針となるような、考えさせられる質問を沢山頂き、大変有難かったです。後輩の皆様もこの素晴らしい奨学金制度に挑戦されることをお薦めします。

熊本大学大学院 保健学教育部 保健学専攻 K. Maeda

K. Nakano 「自分の研究を見直す機会」

私は原子力発電所から発生する高レベル放射性廃棄物の弱毒化と短寿命化を目指した基礎データの取得を行っています。高レベル放射性廃棄物は長期に亘る放射能リスクを持つため、地下深くに埋設し数千年から数万年もの管理を必要とします。将来の負担を減らすためにも高レベル放射性廃棄物の弱毒化と短寿命化が望まれています。原子力をはじめとしたエネルギー関連技術は社会の発展に必要不可欠なものであり、福島第一原発事故後の近年は特にこの分野において革新的な発展が望まれています。私は研究者として貢献したいと考え博士進学を決めました。
帝人奨学生の選考の際は技術確立に向けた研究スケジュールなど、より現実的な質問や意見を多く頂きました。基礎的な研究ということもあり、学会では指摘されることの少ない側面からのコメントを多く頂き、自分の研究を考え直す良い機会となりました。

九州大学大学院 総合理工学府 先端エネルギー理工学専攻 K. Nakano

K. Uemura 「自分の研究への思いが大切」

私は、鉄筋コンクリート構造物の耐震安全性について研究しています。特に、構造物が耐えうることができない想定外の地震の地震に対して、構造物が「上手く壊れる」ための構造技術について検討しています。
私は選考の際、自分自身の研究への熱意を伝えると同時に、自分が現在取り組んでいる研究が社会にどれだけ必要であるかを伝えることを心がけました。しかし最終選考での面接では、その思いが空回りして、質疑応答の際に少し笑いが起きるほど長々と話してしまいました。そのため選考が終わったあとは、完全に失敗してしまったと感じ、落ち込んでいました。
そんな私でも奨学生に採用されたのは、私の悲惨な面接の中から自分の研究への思いを感じ取っていただけたからだと思います。応募するか迷っている方、自分の研究への思いに自信があるなら、迷わずチャレンジしてください。

京都大学大学院 工学研究科 社会基盤工学専攻 K. Uemura

K. Wada 「自分の研究を見直す貴重な機会」

私は現在、金属材料の破壊に関する研究をしています。修士課程修了後の進路を考える際、博士課程へ進学するか企業へ就職するかで悩みました。今の研究を突き詰めたいと思う反面、金銭面の心配などがあり博士課程への進学をためらっていたときに、周りから紹介された奨学金のひとつが帝人久村奨学金でした。本奨学金が他の奨学金と大きく違うところは、「経済的困窮度よりも、成績・研究に対する熱意や取り組み内容を重視する」と明言されているところです。この点に惹かれて、本奨学金に絞って挑戦してみようと決意しました。
書類選考と2度の面接を経て無事合格できましたが、いずれも自分の研究としっかり向き合いながら準備する必要があり、自分の研究を見直す貴重な機会を与えていただきました。帝人久村奨学金の申請を考えている皆さま、本奨学金の申請は決して楽ではありませんが、申請の過程で多くの事を学ぶことができます。是非挑戦してみてください。

九州大学大学院 工学府 水素エネルギー専攻 K. Wada

M. Edamoto 「自分の研究を客観的に捉えるチャンス」

私はレーザー核融合ロケットという次世代の宇宙推進機について研究しています。将来の惑星有人探査や宇宙資源開発にむけて、高性能な推進機の開発は必須であり、レーザー核融合ロケットの実現によって宇宙探査の可能性を大きく広げることができると考えています。
帝人久村奨学金への応募にあたっては、自分の研究をいかに売り込むかということが重要かと思います。このような経験は将来、研究者として予算を獲得する際にも必ず役立つと思います。面接では、現在までの研究結果のみならず、研究の位置づけや実現までの将来計画といった大局的な視野にたった議論をすることができ、研究を客観的に捉え直すまたとない機会となりました。
学会等で似た分野を研究している方と議論する機会は多いですが、広範な分野の方々から意見をいただき議論できる機会というのは少ないのではないかと思います。自分の研究を捉え直す機会として応募してみることをおすすめします。

九州大学大学院 総合理工学府 先端エネルギー理工学専攻 M. Edamoto

M. Kameda 「自分の研究の意義をいかに伝えられるか」

私は修士過程から現在の研究室に入り、時間情報処理の脳内神経機構についての研究を行っています。博士課程に進学するにあたり、金銭面での負担を減らし、研究に専念できるようにと考えて帝人久村奨学金に応募しました。
面接には、限られた時間の中で、これまでのデータをもとに自分の研究の意義とその面白さをいかにして伝えるかということを特に意識して臨みました。二度にわたる面接で、様々な分野の先生方の前で発表させていただき、貴重なご意見をいただいたことは、これから研究を続けていくにあたり大変有意義な機会であったと思います。
帝人久村奨学金への応募を考えている皆様には、自身の研究を見つめ直す貴重な機会ともなりますので、ぜひ挑戦してみて欲しいと思います。

北海道大学大学院 医学院 基盤医学専攻 M. Kameda

T. Hotta 「研究者として成長できる素晴らしい機会」

研究者を志す方は、是非帝人奨学会へ応募することをお勧めします。私は、帝人奨学会の選考を通して、研究者に必要な発表スキルを磨くことができる素晴らしい機会だと感じました。帝人奨学会の選考では、「研究に対する熱意」を評価してくださることから、自身の研究への情熱をぶつけることができます。さらに、選考では二回の面接が行われますが、発表資料の作成では、自身の研究に対する専門的知識や目的・意義をいかに魅力的に伝えるかを熟考することで、発表スキルの向上や自身の研究を見つめ直すよい機会になります。さらに、最終面接では権威ある先生方から、多くの貴重な意見をいただくことができます。中には鋭い質問もされますが、非常に自身のためになったと感じました。
このように帝人奨学会の選考は、研究者として成長できる絶好の機会だと思います。博士課程への進学を考えている方は、ぜひ挑戦してみてください。

名古屋大学大学院 理学研究科 物質理学専攻(化学系) T. Hotta

T. Takemura 「自分が評価される貴重な機会」

私が帝人久村奨学金に応募した理由は、採用基準が研究に対する熱意や取り組み度合いを評価していただけるという点にありました。博士進学を決断してから、他の博士進学希望の学生の動向や様子を知る機会がとても少ないことに不安を感じていました。そこで、経済的援助の必要性だけでなく、自分や自分の研究テーマを試す意味でも帝人久村奨学金へ応募させていたただきました。
選考審査において、異分野の著名な先生方へ研究発表をさせていただけたことは大変貴重な経験となりました。私にとっては発表準備や選考会といった様々な場面が成長につながる非常に良い機会でした。この経験は今後の研究生活において生かされると強く思います。これから応募される貴方も、自分に自信を持って挑戦してください。

東京工業大学大学院 生命理工学院 生命理工学系 生命理工学コース T. Takemura

Z.Bao 「Be prepared for questions」

First of all, I would like to express my deepest thanks to Teijin Scholarship Foundation for supporting me during my doctoral study. I take this as a great honor and hope one day I can be a scholar like Dr.Negishi.
My research is mainly focused on the fundamental mechanism of ignition of diesel spray. Especially the air-fuel mixture process of transitional small quantity injection which widely applied in the modern combustion engine. The potential of small quantity injection on more effective and environmentally friendly combustion is the motivation of my research. Since combustion engines are expected to keep on playing a vital role on long-distance transportation and hybrid vehicles even after the ban on sales of petrol and diesel cars in 2040, cleaner combustion technology is required to cope with severe environmental problems.
For the students who will apply for this scholarship, I advise you to express the purpose and aim of your research compactly and clearly. Be confident and responsible for your research topics and prepare for the questions from professors. I solidified the foundation of my proposal by asking myself hundreds of questions from interviewer’s side. Self-correction will make your presentation impeccable.

京都大学大学院 エネルギー科学研究科 エネルギー変換科学専攻 Z. Bao

修士からのメッセージ

C. Cheng 「Message on Teijin-Kumura Scholarship」

I’m a foreigner student from Taiwan who majors in polymer materials and research about mechanics of nanocomposite and colloidal crystal. I come back to school for study after working in the public section, because I hope to become a researcher who can solve the problems in the industry. Teijin-Kumura Scholarship helps me reduce my pressure of financial problem and focus on the research. I really appreciate the support from Teijin-Kumura Scholarship. I encourage young people to be ambitious and pursue their dream. There are many kind people who can help you. Don’t be afraid and just do it. Then you can find the way to let your dream come true.

九州大学大学院 工学府 物質創造工学専攻 C. Cheng

K. Yoda 「夢のある研究ビジョンを熱く掲げましょう」

私の研究テーマは「1細胞リアルタイム分泌測定による細胞間コミュニケーションの原理解明」です。一つひとつの細胞には個性があり、それぞれ分泌動態が異なります。では、多種多様な免疫系の細胞集団は、どのように分泌を介してコミュニケーションをし、システム全体として機能しているのでしょうか?
このように壮大な基礎研究のテーマを、帝人奨学会は評価し、支援してくださいました。ご期待に応えるべく、研究を心から楽しみつつ、日々没頭しております。
研究ビジョンの革新性と熱意こそが、帝人奨学会の評価基準のみならず、研究者としてのポテンシャルを決定する最大の要素だと考えております。ですから、これまでの研究の枠を越えて、将来研究者として挑戦し実現したい大きな夢を熱く掲げて応募してみてください。

東京大学大学院 理学系研究科 生物科学専攻 K. Yoda

L. Berns 「未来の研究者のあなたへ」

帝人奨学生として採用して頂きありがとうございます。私はニュートリノという素粒子の研究から、どうして宇宙に物質だけあって反物質が無いのか、という問題を解くヒントを探っています。なおこう見えて生まれも育ちも日本です。
まだ学ぶことは沢山ですが、これから応募する大学生に少しアドバイス。
1. 人生で楽をしようとしないこと。難しいことや面倒なことに挑戦することが人生で一番の思い出になります。「楽な単位」はもったいない。
2. 広く興味を持つこと。一つのものに縛られていては、研究に必要な新しい考えはどこから来るのでしょうか。
3. 他人の持っているものを羨ましがらず、まず自分の持っているものを十分理解して楽しむこと。例えば海外旅行に行く前に、この素敵な日本を旅してください。そして友達に伝えたくてしょうがないくらいワクワクするまで、自分に与えられた研究の面白さを探してみてください。

東京工業大学 理学院物 理学系 L. Berns

M. Miyashita 「研究者としての成長を感じた選考」

「創薬を通じて人々の健康に貢献したい」これが研究者を目指す上での私の目標です。現在、私は慢性閉塞性肺疾患(COPD)や気管支喘息などの炎症性呼吸器疾患に対する新規治療戦略に関する研究を行っています。これらの疾患では、一般的に抗炎症薬として用いられているステロイドが効果を示さないことも多く、痰などの症状を改善できない場合もあるため、新たな抗炎症薬や去痰薬の開発が望まれており、私はこうした薬の候補を探索しています。本奨学金の選考では、企業の方々や著名な先生とのディスカッションで多くの質問やアドバイスを頂けたことは、何事にも代えがたい貴重な経験であったと感じています。また、選考のための資料作成や発表準備を通じて、自身の研究内容をしっかりと振り返ることができた点も、現在の研究を改めて見つめ直す良い機会となりました。こうした経験は、私が研究者としてステップアップするために必要不可欠なものであると同時に、大きな自信に繋がりました。
私は修士課程に進学するにあたり、研究により専念したいという理由から研究に対する熱意と内容を評価して頂ける帝人久村奨学金に応募しました。頂いたチャンスを無駄にすることなく、世界で活躍できる研究者を目指して日々邁進したいと思っています。これから応募する皆様も夢の実現に向け、また自身の研究をより深めるためにも是非挑戦してみて下さい。

東京理科大学大学院 薬学研究科 薬科学専攻 M. Miyashita

S. Kikuchihara 「得られるものは奨学金だけではない」

私は天文学(観測的宇宙論)を専門にしています。「強い重力レンズ効果」という現象を用いて、宇宙開闢後数億年のうちに生まれた銀河を探査し、その物理的性質を調べています。
帝人久村奨学会の採用選考では、研究内容を発表する機会があります。この準備には相当な時間を費やし、指導教員や先輩・友人にも協力していただきました。そのおかげで自分の研究の価値や目的を明確にし、相手に伝える技術を磨くことができました。この経験は、現在の研究生活でも大いに役に立っています。
また選考委員の方々は、私の発表に対して非常に熱心に耳を傾けてくださいました。発表後の質問も大いに盛り上がり、制限時間を過ぎても白板を持ち出して侃々諤々の議論をさせていただきました。
帝人久村奨学会は貴重な奨学金に加え、それ以外にも数多くの価値を提供してくださいます。採用への壁は高いかもしれませんが、(数少ない物理系の方は特に)ぜひ挑戦してみてください。

東京大学大学院 理学系研究科 天文学専攻 S. Kikuchihara

T. Abe 「研究と深く向き合える貴重な機会」

私は経済面的不安を少なくし、研究に打ち込むために帝人久村奨学生に応募しました。帝人奨学会の選考では、他の多くの奨学金とは異なり研究に対する熱意や取り組みを評価していただけます。そのため、選考に臨むにあたって、限られた発表時間の中でどのようにしたら面接官の方々に研究のおもしろさや熱意が伝わるのか時間をかけて考えました。実際の選考では著名な先生方にお話をきいていただき、多くのご意見やご質問をいただけたことはとてもありがたかったです。その結果、採用していただいたことは、研究を行うにあたり大きな自信となりました。これを機に、日本の将来を牽引できる研究者になれるよう、より一層努力する所存です。これから応募を考えている皆様、帝人奨学会の選考は自身の研究を深く見つめなおすことができるだけでなく、多くのことを学ぶことのできる貴重な機会ですのでぜひ挑戦されることをお勧めいたします。心より応援しております。

九州大学大学院 工学府 材料物性工学専攻 T. Abe

T. Horio 「改めて深く広く考えるきっかけを得られる場」

奨学生OBの先生や、指導教授が紹介してくださったことが契機となり、帝人久村奨学金に応募しました。
選考過程では、書類選考、面接による二次、最終選考と、それぞれ異なる大変貴重な経験が出来ました。特に面接後の質疑応答では、私の研究内容を深く理解してくださっており、ディスカッションにまで発展し、今後の研究の方向性、説明の仕方等、俯瞰的に見つめ直すきっかけとなりました。
また選考に臨むにあたっての準備におきましては、指導教授を始め、様々な先生方からご助言をいただきながら、「どのようにすれば聴き手が発表内容を理解しやすいか」や、「自分の研究」に関してさらに深く考え、勉強することが出来ました。
これらの経験は、帝人久村奨学金の選考ならではと思います。
私は現在、グリア細胞と神経伝達物質関連酵素に関する基礎研究を行なっていますが、今後はこの中で得られたこと一つ一つを活かし、日々更なる研鑽に励む所存です。

麻布大学大学院 獣医学研究科 動物応用科学専攻 T. Horio

Y. Kakihara 「研究に対する熱意と意義を伝えました」

私が帝人久村奨学金に応募した理由は、学費などの経済的理由と研究に対する熱意を評価していただける貴重な機会だと考えたためです。2度の面接選考があることは、たとえ奨学生になれなくても、非常に貴重な経験をできると感じました。
私は現在、建設汚泥を利用した新たな地盤材料に関する研究を行っています。学部時代と研究テーマが変わったため、応募時は研究テーマも明確になっておりませんでしたが、応募書類や面接資料を作成する中で、研究テーマに関して勉強を行い面接に挑みました。面接では、自分の研究テーマの意義を伝えられるように、また、他分野の先生方に説明ということを意識して資料を作成し発表しました。質問は、今まで考えていなかったことを指摘していただき、自分の未熟な点を実感できる良い機会でした。
帝人久村奨学金への応募は、自分の研究を見つめ直し、様々な分野の先生方から評価していただける貴重な機会です。是非挑戦してみてください。

東京理科大学大学院 理工学研究科 土木工学専攻 Y. Kakihara

Y. Kitagishi 「自分の研究に自信をつける」

私は現在、一人対多人数コミュニケーションで一方的な発話になりがちな現状から、双方向的なコミュニケーションが行えるような環境型メディアの提案・開発・検証を行っています。
帝人奨学会に応募したきっかけは、大学院進学を検討しているときに指導教員の先生から帝人奨学会について教えていただいたことです。特に、研究内容を評価していただけるという点に魅力を感じて応募をしました。実際に面接に臨むと、決められた時間内で、専門的な用語に偏らないように準備をする必要がありました。これには、自分の研究の訴求点を理解して、わかりやすく説明する必要があり、とても有意義な経験となりました。そして、実際に奨学生として採用していただいたことで、自分の研究内容に自信を持てるようになりました。とても貴重な機会だったと思うので、これから応募する皆さんも是非挑戦してください。

関西大学大学院 総合情報学研究科 知識情報学専攻 Y. Kitagishi

Y. Zhao 「自分の興味あるものを追求し続ける信念が大切」

私は、2016年ノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典先生が研究している「オートファジー」をいま研究しています。中国の大学時代に当時のポスドクの先生から「オートファジー」を聞きつけ、「細胞が自分を食べる」という研究内容に惚れ込み、これ以上に面白い研究はないのではないかと感じ、自分でもオートファジーの研究を始めました。
外国留学生にとって、帝人奨学金の競争率は高いが、一方で、二回に渡る本番のプレゼンテーションとその準備を通じて、自分自身をより高められたと感じています。パワーポイントの作り方や話す練習を繰り返すよりも、肝心なのはどう自分が研究しているものの面白さを選考委員の方々に熱意をもって伝えられるかだと思います。
自分の手で世界を広げることこそ、研究者にとって最大の喜びだと私は考えています。これから応募される方も、ぜひ研究に対するご自分の情熱が伝わるように帝人奨学金の門を叩いてみて下さい。

新潟大学大学院 医歯学総合研究科 医科学専攻 Y. Zhao

2018年度 奨学生

博士からのメッセージ 修士からのメッセージ

博士からのメッセージ

A. kyuji 自分の研究を客観的にみる貴重な機会

私は真核生物鞭毛・繊毛の運動調節に関わっていると考えられている酸化還元タンパク質の分子機構の解明を目的に研究を行っています。
博士課程に進学するにあたり、研究に専念できるよう帝人久村奨学金に応募しました。自分の研究の専門的知識や目的・意義をいかにわかりやすく伝えられるか長考することで自分の研究を捉えなおすことができました。面接では異分野の先生方から意見を頂き、多方向から客観的にみる貴重な機会でした。
帝人奨学会の申請にあたり最初の一歩がなかなか踏み出せないと思いますが、選考の過程で得るものは大きいです。ぜひ挑戦をお勧めします。

東京工業大学大学院 生命理工学院 生命理工学系 A. kyuji

A.Ezoe 研究を次につなげる熱意

私は、重複遺伝子による遺伝的頑健性という、生物が遺伝子のトラブルに対処していると考えられる機構が、どのように進化してきたかについて研究しています。生物は日頃から紫外線などのストレスを受けているため、ストレスから生じる遺伝子のトラブルに対処する頑健性は生命活動の維持に必須の機構です。この機構の進化が明らかになると、遺伝的頑健性を駆使している生物を知ることができます。しかし、こうした進化学的理解を目指したテーマは応用に直接つながりにくいです。そのため面接では、研究から得た進化的理解を応用につなぐための具体的な研究計画をアピールしました。このテーマの評価につながったのは、研究成果を必ず応用につなげるという熱意だと強く思います。こうした研究の熱意をプレゼンテーションしたことで、審査員の方々にも研究成果の応用可能性に期待していただけたと思います。その期待に応えられるよう、日々研究に励む所存です。

九州工業大学大学院 情報工学府 情報工学専攻 A.Ezoe

G. Mariani A turning point in your life

In April 2018 I entered the Doctoral Program in Nano-science and Nano-technology at University of Tsukuba. I decided to apply for the Teijin Foundation’s Scholarship because of the great opportunity that it offers to Japanese and foreign students of different majors to pursue the dream to study or conduct their research in Japanese universities. During my three-year doctoral course, my research will focus on the realization of a nanoscale quantum network in solid-state materials for quantum information processing. Japan is one of the leading countries in researching on state-of-the-art Quantum Technologies and thanks to the support of Teijin Foundation, I will be able to study in close contact with the foremost experts in this field. To all young students who want to apply for the scholarship, I would like to say to prepare your presentations or research plan with strong arguments and innovative thinking. Don’t be afraid of questions from examiners but on the contrary, enjoy the discussions and if you justify critically your sentences you will succeed. Be curious, learn from your mistakes, continuously improve and give always your maximum effort. I wish all the future recipient students of Teijin’s Scholarship a bright future.

筑波大学大学院 数理物質化学研究科 ナノサイエンス・ナノテクノロジー専攻 G. Mariani

H. Taneda 研究者としてのスキルを磨ける貴重な機会

私は高分子科学を専攻し、その中でも表面・界面の構造および物性に着目して研究を行っています。
本奨学会は「研究に対する熱意や取り組内容を重視する」点が他の奨学会とも大きく異なっています。修士課程ではその点に魅力を感じ、挑戦させていただきましたが、不合格に終わってしまいました。博士課程に進学を決定するにあたり、そのリベンジを果たすべく再挑戦する機会を頂きました。研究内容を他分野の先生方の前での発表は学会発表とは少し異なっており、自分の研究の意義や魅力を短い時間でより一層分かりやすく説明する技術が問われます。そのためには、誰よりも自分の研究について深く考え、発表内容や話し方を作り上げる必要があります。本奨学会の準備や選考会は自らをブラシアップする貴重な機会であったと思っています。博士課程への進学を考えている方は、是非挑戦してはいかがでしょうか。

九州大学大学院 工学府 材料物性工学専攻 H. Taneda

I. Kawarazaki 自分の研究と深く向き合えるチャンス

私は現在、タイヤや制振材料などに用いられているゴム材料の合成及び構造・物性評価を行っています。私は将来、研究に携わる職に就きたいので博士課程の進学を決断しました。進学後の金銭面には大きな不安があり、研究活動により専念したいため帝人久村奨学金に応募しました。
選考時には、自分の研究分野において最前線で活躍している方々もいらっしゃる中でプレゼンを行いました。予想していなかった難しい質問もありましたが、自分の研究意義を再度考えさせられる貴重な機会であったと感じています。また、今後の研究方針の参考になるようなアドバイスもして頂けたのでとても有難かったです。
こうした経験は、研究者としてステップアップに繋がると思いますので、帝人久村奨学金の申請を考えている方は是非挑戦してみて下さい。

名古屋工業大学大学院 工学研究科 生命・応用化学専攻 I. Kawarazaki

K. Iwama 奨学生として

この度,帝人奨学会の奨学生として採用していただいたことに深く感謝いたします。
私は,博士課程を卒業した後の進路として,大学の教員を志望しております。一流の研究者のみならず,一流の教育者としても社会に貢献できるよう,日々精進していく所存であります。
専門は土木工学の中のコンクリート分野ですが,現在,土木工学の中でも分野横断的な研究が求められております。奨学生同士の交流の中で,お互いの研究のヒントとなるような議論をしつつ,切磋琢磨し合えれば幸いです。
帝人奨学会様は,研究に対する熱意を重視して採用していただいているということで,先輩方や同期だけでなく,今後,仲間となる後輩との議論も非常に楽しみにしております。 今後とも,何卒,宜しくお願いいたします。

横浜国立大学大学院 都市イノベーション学府 K. Iwama

K. Murakami 研究者としての夢を大きく持つ

私はがんなどの様々な疾患の病態形成に寄与するとされている、血管新生に関する研究をしています。五苓散という漢方薬が,既存の血管新生阻害薬(抗がん剤)と異なるターゲットにアプローチすることで効果を発揮することを細胞レベルで実証してきました。今後はモデル動物での実験も計画しており、この漢方薬を新たな血管新生阻害薬として世に提唱することが大きな夢です。本奨学金の選考において、企業の方々や,分野の違う先生方とディスカッションすることで、様々な視点からの質問やアドバイスを頂けたことは、とても貴重な経験であったと思いました。また、何より私が掲げた夢に興味を持っていただき、共感できたことが、非常に嬉しく、この研究を行う意義を再確認することができました。これから応募される方は、ご自身の研究の先にある大きな夢をしっかり持って挑戦してみてください。

東京理科大学大学院 薬学研究科 薬科学専攻 K. Murakami

M. Takeda 挑戦し続ける3年間

新しいコンセプトで発電する有機太陽電池の研究をしております。博士課程進学にあたり、経済的な制約を極力受けず、研究活動に没頭できる環境を整えるべく、本奨学金に応募させて頂きました。博士課程では、次の世代に繋がるような研究成果を残すことを、目標のひとつに掲げ、挑戦し続ける3年間にしたく考えております。
書類選考・面接選考当時を振り返りますと、正直な話、顕著な研究成果は出ていませんでした。だからこそ、研究の現在の位置付けはどこか、目標にどれだけ近づいているか、研究を次のステージに乗せるには何をすべきかを、真摯に考え続けることができた気がします。申請準備には、かなりの時間を要しました。周りの方々のご協力も仰ぎつつ準備を進め、面接当日、自信を持って臨むことができれば、きっと良い結果に繋がると思います。応援しております。

山形大学大学院 理工学研究科 物質化学工学専攻 M. Takeda

S.Manabe 学外での評価を得られる貴重な機会

私は放射線によって半導体デバイス中で発生する一過性の誤動作であるソフトエラーと呼ばれる現象について研究を行っています。次世代半導体デバイスの超微細化や高密度化に伴い、環境中の宇宙線(宇宙線中性子や宇宙線ミュオン)に起因するソフトエラー発生が危惧され、 その対策の重要性が指摘されています。私は粒子加速器を用いたデバイスへの照射実験やシミュレーションを通してその発生メカニズムを理解し、精度の高いソフトエラー率の予測手法を構築すべく、研究を進めています。半導体デバイスはこれから到来が予想される超スマート社会を支える基盤技術の1つであり、電子機器や通信インフラの安心・安全を保障することは非常に重要となります。私は研究者として貢献したいと考え博士進学を決めました。
帝人奨学生の選考の際はこの研究でどのように社会に貢献するのかなど、より現実的な質問や意見を多く頂きました。基礎的な研究ということもあり、普段の学会では指摘されることの少ない側面からのコメントを多く頂き、自分の研究を考え直す良い機会となりました。

九州大学大学院 総合理工学府 先端エネルギー理工学専攻 S.Manabe

Y. Nakashima 研究の意義と実現可能性をどのようにして分かりやすく伝えるか

指導教員からの勧めを契機として、そして金銭の面でけじめをつけるという動機から、この帝人久村奨学金に応募しました。異なる学問領域を背景とする選考委員の方々に、研究の意義と実現可能性をどのようにして分かりやすく伝えるか、そこに私も力を注ぎました。そのためには、研究の素朴な疑問を日頃から意識することが重要かもしれません。もちろん、伝えるためのレトリックを考えることも必要だと思います。
私は、クラスターというミクロな化学物質を対象とした実験を行っています。クラスターとは、数個から数百個の分子がブドウの房のように集合したものであり、大気化学や触媒化学において重要な役割を果たすことが知られます。クラスターの化学反応が進行する過程を、1つ1つの分子の動きから理解することが研究のテーマです。様々な分野に波及するように研究を展開させたいと考えています。

東北大学大学院 理学研究科 化学専攻 Y. Nakashima

修士からのメッセージ

E. Kobayashi 熱意を評価して下さる素晴らしい奨学金制度

私が帝人久村奨学金に応募した理由は、経済的な面を心配することなく研究に取り組む環境を整えたいと思ったことも大きいですが、やはり、自身の研究に対する熱意を評価していただける貴重な機会だと考えたためです。
私は現在、有機化学の中でも、有用な生理活性を持つ目的物をプロセス化学的な観点から合成していく有機合成化学の研究を行っています。またこの学問において、過去に専攻している奨学生の方が少なかったため、研究内容の面白さをアピールできる最高な舞台だと考え、プレゼンに向けた事前準備に奮起しました。その結果自身の熱意と研究の面白さが伝わり選考を無事通過することができました。
私は博士後期過程には諸事情により進みませんが、そのような方でも帝人奨学会、帝人株式会社の考え方に感銘を受けた方は是非挑戦してみることをお勧めします。採用への壁は高いかもしれませんが、研究に対する情熱が伝われば選考を通過できると思います。

千葉大学大学院 融合理工学府 先進理化学専攻 E. Kobayashi

H. Hattori 研究者としての将来をより深く考える機会

私の将来の目標は、世界の工場に実装されるような有機合成のシステムを開発に携わることが出来るような技術者・研究者になることです。現在は化学工学を学んでおり、フローシステムにおける精密有機合成を目標とした、高分子多孔質材料およびフローリアクターの開発にむけて、日々研究に邁進しています。
私は、自分の研究について知っていただきなんとかご支援いただけないかと思い、研究に対する熱意や取り組みを重視した帝人奨学会に応募しました。選考の過程では、将来の自分の姿や目標に向けて今何をすべきかについて深く考える機会をいただきました。また、審査におきましては、国内の著名な先生方とのディスカッションの機会をいただきました。ディスカッションはたいへん活発なもので、研究生活だけでは得られない貴重なご意見を多くいただきました。この経験は、研究だけでなく確実に私自身の進歩にもつながったと思います。

九州大学大学院 工学府 化学システム工学専攻 H. Hattori

J. Adachi 選考を通して得られる貴重な経験と発見

私は“ナノ”と“マクロ”を橋架けることを目標に、「分子の存在する環境に注目した機能開拓」というテーマで研究を進めています。分子は構造や存在する環境によって大きく物性を変えます。一方、現状ではマクロな力でナノレベルの状態を操作するのは困難です。それらを結び付け、いずれは分子の構造、そして機能を自由自在に手で操作できるようになる事を夢見ています。
帝人久村奨学会は奨学金の中では珍しく、その人の経済状況よりも研究に対する意思と実力を評価すると明言しています。外部の方に自分の研究の魅力を伝えるには歴史的・理論的背景や将来の展望に深い理解が求められます。その準備及び選考に臨むだけでも貴重な経験となりますが、選考委員の方から飛んでくる厳しい質問やコメントから自分の研究の気付いていなかった一面を見出すことが出来ました。関係者の皆様に感謝申し上げると共に興味ある学生は是非とも挑戦してみることをお勧めします。

大阪大学大学院 基礎工学研究科 物質創成専攻 J. Adachi

K. Isawa 研究意義を見直し再出発する場

私は観光地のハード面である交通インフラなどを含む観光基盤が観光地魅力度に与える影響について研究しています。観光まちづくりの現場では観光資源等のソフト面を重要視する傾向にありますが、実際はそれらを支えるハードの成熟も重要であることを明らかにする為、建築・都市計画の観点から研究しています。 応募動機は博士課程進学に向けて経済・生活の両面での自立をする為です。また、建築計画系を受け入れてくれる奨学会が少ない中で間口を広く設けて下さっていたことも理由の一つです。
応募にあたっての懸念事項は、建築専攻でありながら研究内容は人文寄りで今迄採用された先輩方の研究とは大分毛色が異なっていたことです。しかし帝人奨学会は私の熱意を受け止めるだけでなく、更に評価して下さり、心から感謝しております。ジャンルを問わず門戸が開かれ、柔軟に評価して頂けるまたとない機会ですので、多くの方々に是非挑戦して頂きたいです。

千葉大学大学院 融合理工学府 地球環境科学専攻 K. Isawa

M. Goto 研究活動に向き合うことのできる契機

本奨学会は指導教授や先輩を通じて知りました。また選考において専門面接が実施されると知り、自己の成長のために挑戦したいと思い応募しました。
私は今回の応募を通して以下のことを得たと感じています。
まず「熱意」という素養です。選考期間内は特に知識を吸収し熟考することを意識し研究に尽力しました。その結果、研究にさらなる面白さを見出し、研究への熱意が溢れていくのを実感しました。また「物事を明確に伝えるプレゼンテーション力」も得られたものの一つだと感じています。専門面接に向け、話の構成を練り練習を重ねた結果、テーマの魅力を理解して頂けるものを作ることができました。面接は非常に有意義な時間であり偉大な研究者の方々から研究内容やプレゼンテーションに関する有益な助言を頂きました。
現在私は細胞内蛋白質間ネットワークの制御機構を研究しています。今後は今回得た素養とスキルを活かし更に研鑽を積んでいきたいと思います。

岐阜大学大学院 自然科学技術研究科 生命科学・化学専攻 M. Goto

R. Kakuma 研究を、人に伝える、人と作る

『どうして、私は今この宇宙の中でこうして生きているのか。』誰もが、一度は考えたことがある(だろう)この問いへの答えに近づくための1つのアプローチとして、私は天文学の研究をはじめました。現在は、銀河の形成・進化を考える上で非常に重要である宇宙初期の非常に暗い銀河や水素ガスの統計的な検出をすばる望遠鏡を用いて行っています。
宇宙の進化を考える天文学は、社会へ直接的に利益をもたらすことはほぼありません。そこで、私は天文学の研究の意義というものは、その中で研究者が知り得たことを世界の多くの人へ伝え、その感動を分かち合うことに多くあると考えています。
帝人久村奨学会の採用選考では、自分の研究内容を文面・口頭で伝え、議論をさせていただく機会があります。自分の研究にどう意義があるのか(持たせるのか)考え、伝え、先生方と議論できる良いチャンスでありますので、ぜひ挑戦してみてください。

東京大学大学院 理学系研究科 天文学専攻 R. Kakuma

S. Kitazawa 一人でも多くの患者さんを救えるような研究がしたい

私は骨髄増殖性腫瘍の発症メカニズムを解明し、その知見に基づいた有効な治療戦略の開発を目指して研究を行っています。私がこのような研究に興味を持ったのは、親戚の叔母さんが多発性骨髄腫という血液のがんを患ったからです。お見舞いのために病院を訪れるうちに、いつかこのような病気で苦しんでいる人たちを助けたいと思うようになりました。
帝人久村奨学会に応募したきっかけは、指導教員の先生からの紹介でした。選考に向けてその先生から熱いご指導を受け、当日の面接では、選考委員の方々から鋭いご質問をいただき、自分の研究とより深く向き合う貴重な機会をいただきました。
これから応募される方にとっても帝人久村奨学会の選考は必ず有意義な経験になるはずです。ぜひ挑戦してみてください。

順天堂大学大学院 医学研究科 医科学専攻 S. Kitazawa

S. Matsumoto 思い上がりで成り上がり

私は化学気相析出法という方法で、セラミックス材料を合成する研究をしています。従来の高温プロセスを低温化すると同時に、学術的にも工業的にも面白い物質を合成するのが私の研究課題です。合成した物質がどんな形をしているのかを電子顕微鏡で覗く瞬間が楽しくてたまりません。
選考の面接では自分の研究テーマに自信をもって発表することを一番に心掛けてください。自分の研究が好きで、研究やその延長線上に夢を持っている人は帝人奨学会にぴったりだと思います。みなさんはどんな夢を持っていますか?奨学金はただのお金でないと思います。それは、学生の夢への“投資”ではないでしょうか?私は将来、大学教員か研究員になって、帝人奨学会のような奨学金を作り、後世の研究者育成を研究と両立することが夢です。奨学会の名前を付けるなら昭源奨学会でしょうか?皆さんも是非、「思い上がりで成り上がり」してください。

横浜国立大学大学院 環境情報学府 人工環境専攻 S. Matsumoto

S. Unagami 自分の研究の面白さを伝える

私は、修士課程に進むにあたり、研究に専念したいという理由から、他の奨学金と異なり、研究に対する熱意や内容で評価して頂ける帝人久村奨学金に応募しました。
現在、私は「骨髄由来免疫抑制細胞 (MDSC) 」という細胞の研究を行っています。MDSCはT細胞などの免疫細胞を抑制することで、がんの悪性化や、過剰な炎症の抑制などに寄与している細胞です。がんや炎症性疾患の治療につなげるため、MDSCの数や機能を薬で調節することを目指して、日々楽しみながら研究を進めています。
選考では、自身の研究の意義や面白さをわかりやすく伝える、ということを最も意識しました。資料作成や発表練習、そして様々な先生方とのディスカッションを通じて、自身の研究内容や目的を明確にすること、発表スキルを磨くことができた貴重な経験であったと確信しています。これから応募する皆様も是非挑戦して、自身の研究の面白さを伝えてみてください。

東京理科大学大学院 薬学研究科 薬科学専攻 S. Unagami

Y. Fujita 照顧脚下の心をもって

やらずに後悔するよりは、と応募した帝人奨学会でしたが、想像以上に実りの多い経験となりました。
面接選考では、実験の手技やデータの解釈にはじまり、研究課題遂行後にどのようにその成果を発展させていくのか、将来研究者としてどのように研究分野・ひいては社会に貢献していきたいか、など多岐にわたる質問をいただきました。
応募書類の作成や面接選考は、私の学びの根底にある「生物が好き、生命現象が好き」という思いを、現在行っているインフルエンザウイルスに関する研究へのモチベーションに昇華させる良い機会となりました。
研究の世界で生きてみたいと願う学生にとって、自分の軸を捉えなおす格好のチャンスであることを保証します。

京都大学大学院 生命科学研究科 統合生命科学専攻 Y. Fujita

Y. Sakai 応募しなければ始まらない

私は線虫Caenorhabditis elegansをモデル動物として、神経軸索の再生の研究に取り組んでいます。神経軸索とは、ある神経が別の神経や筋肉などに情報を伝達する際に「ケーブル」のような役割を担う細長い突起のことを指します。交通事故などによって神経軸索が切断されてしまうと、神経の情報伝達が遮断され、運動障害や感覚障害が生じてしまいます。そのため、神経軸索再生の研究は社会的にも重要な課題となっています。
本奨学金に限ったことではありませんが、まず応募書類を作成するのが結構大変だと思います。私も「応募書類作るの大変だなあ」、「応募してもどうせ通らないだろうしなあ」という気持ちに負けてしまいそうになりましたが、それに負けずに挑戦することが大事であるということを今回学ぶことが出来ました。応募を考えている方は、途中で諦めずにぜひ最後まで頑張ってください。

名古屋大学大学院 理学研究科 生命理学専攻 Y. Sakai

2019年度 奨学生

博士からのメッセージ 修士からのメッセージ

博士からのメッセージ

A. Hasan 「Teijin scholarship is a great opportunity as it is very generous and well-organized scholarship which aim to train young scientists and engineers who contribute to the development of society and culture creation」

Master course research achievement
Repeated oral administration of a multi-kinase inhibitor regorafenib leads to dermal toxicity. The purpose of the present study was to clarify the mechanism(s) involved in dermal exposure of regorafenib and its active metabolites. After a single oral administration of regorafenib, the plasma concentration of regorafenib was almost similar between wild-type and mdr1a/1b/bcrp-/- mice, whereas that of active metabolite M-5 in mdr1a/1b/bcrp-/- was much higher. The difference in systemic exposure of M-5 was also obvious after repeated oral administration, suggesting that P-gp and/or Bcrp play a fundamental role in both systemic exposure and dermal distribution of this active metabolite. In both strains, the repeated administration greatly increased systemic exposure of M-5, but the exposure of M-5 to the liver was minimally increased. Intravenous administration of M-5 at several doses revealed a dose-dependent reduction in liver-to-plasma concentration ratio. Thus, P-gp or Bcrp is minimally involved, but the saturation of hepatic uptake process may be associated with such accumulation of M-5 after the repeated dose.
For Teijin future scholarship students, I would like to wish all the best to fulfill your dreams in contributing to science and giving the society a light of hope.

金沢大学大学院 医薬保健学総合研究科 創薬科学専攻 A. Hasan

H. Watari 「初めの一歩が最大の進歩」

“どうせダメだろう、でも宝くじよりも確率は高いはず!”と臨んだ一次面接では、面接官の先生に聞かれた実験方法を知らなかったり、普段からやらなければと思いながら後回しにしていた実験についての指摘を受けたりと、たったの15分で自分のバックグラウンドリサーチの甘さや、研究に対する姿勢が露呈してしまいした。面接後、不甲斐ない気持ちでいっぱいになり、もう一度チャンスが欲しい!と指摘された点について必死に勉強や実験を行いました。このようにして臨んだ最終面接でも厳しい指摘を受けましたが、結果として奨学生として選出されました。この選考過程での経験は博士課程への自信に繋がりました。
本奨学金への応募にはそれぞれの思いがあると思いますが、いずれにせよ、選考過程では嫌でも自分の研究を見つめ直す貴重な機会になると断言します。これは、宝くじが当たったとしても絶対に得られない経験です。まずは、応募することが最重要です。

北海道大学大学院 水産科学院 海洋応用生命科学専攻 H. Watari

K. Ichihara 「自信と度胸を得られた」

私は元々工学部で物理系の研究をしていましたが、これからは生物学の世界に数理系の考え方が必要になる時代だと思い、修士課程から分野を大きく変えて生物学の研究を始めました。慣れないことばかりで初めは苦労しましたが、今回の帝人奨学会の選考では修士課程の成果を認めていただくことができ、これまでの努力が報われたように感じ、自信につながりました。今回の選考では、書類作成や面接を通して、自分の研究を客観的に見て、分かりやすく伝えることの難しさを知りました。また、2度の面接を通して人前で自分の研究についてプレゼンする度胸を身につけることができました。今回の経験を糧に、博士課程では益々精進し、将来的には生命の神秘を物理学で解き明かすような研究をしたいと考えています。

九州大学大学院 医学系学府 医科学専攻 K. Ichihara

K. Nagai 「自分の研究を捉え直す機会」

私は物理学の分野において高強度な光を用いた新奇な物性制御方法の開拓を目指して研究を行っています。
帝人久村奨学金には経済的な理由と教授の勧めがあったことから応募しました。書類の提出後に2回の面接があり、ハードルは少し高いと感じましたが、その準備にかけた時間は非常に有意義なものでした。
帝人奨学会の面接では他分野の人に対して簡単に研究内容を伝えるプレゼンが大切です。自分は元々、理学的な興味を研究の動機にしており、自分の研究内容は他分野の人からは親しみにくいと感じていました。そこでプレゼンの準備では特に研究の応用面について幅広く調べ、研究の動機がわかりやすくなるように心がけました。これによって自分の研究の位置付けを再確認することができたと確信しています。
研究室にこもって研究しているだけでは得られない広い視点を得る非常に良い機会ですので、ぜひ帝人奨学会の奨学金にチャレンジしてみてください。

京都大学大学院 理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻 K. Nagai

S. Fujita 「自身の研究の価値を見直す機会」

私は糖摂取後の、包括的なヒト血中代謝物・ホルモンの濃度を測定し、時系列解析をすることで、生体における糖代謝の全体像の解明を目指しています。
本奨学会からご支援いただくことで、博士課程進学後も勉学・学術研究に集中できるだけでなく、身の引き締めて残りの学生生活を営むことができると思います。また、書類・面接選考を通して、限られた紙面、時間の中で様々なご専門の方に、自分のこれまでの研究活動や、研究に対する熱意を伝えるという貴重な経験をすることができました。何より、自分で作成した書類やプレゼンテーションが、客観的に評価されたということが、大きな自信につながりました。
日々の研究活動に没頭していると、客観的に自身の研究を見つめ直す時間を作ることが、難しくなると思います。修士課程や博士課程に進学するタイミングを一区切りと考え、研究活動から離れてみることも、必要なことだと思います。是非挑戦してみてください

東京大学大学院 理学研究科 生物科学専攻 S. Fujita

T. Horio 「改めて深く広く考えるきっかけを得られる場」

修士課程の時に帝人久村奨学生であったことから、博士課程でも応募しました。
最終選考時に行われた研究発表後の質疑応答では、私の研究内容を深く理解してくださっており、ディスカッションにまで発展し、研究の方向性、説明の仕方等、俯瞰的に見つめ直すきっかけとなりました。
また選考に臨むにあたっての準備におきましては、指導教授を始め、様々な先生方からご助言をいただきながら、「どのようにすれば聴き手が発表内容を理解しやすいか」や、「自分の研究」に関してさらに深く考え、勉強することが出来ました。
これらの経験は、帝人久村奨学金の選考ならではと思います。
私は博士課程では、新たな場所で、神経細胞に注目して研究を進めますが、今後もこの中で得られたこと一つ一つを活かし、日々更なる研鑽に励む所存です。

総合研究大学院大学 生命科学研究科 基礎生物学専攻 T. Horio

T. Minemura 「自分の研究を見つめなおすきっかけ」

私は脂肪細胞における代謝物の栄養シグナルについて研究を行っています。
帝人奨学会の選考では、自分の研究についてどのように考えているか、専門外の人にどれだけうまく伝えられるかを二次面接、最終面接で評価していただけます。どちらの面接も専門分野外の著名な先生方が審査してくださるということで面接の準備は自分の研究について改めて深く考え直すきっかけとなりました。また、面接本番でも多種多様な視点で研究に対してご質問をいただき、研究をさらに前へ進めるようなコメントを頂くこともできました。
このような大変貴重な機会を得られるとともに奨学生に採用していただき、ご期待に沿えるようさらに努力しようというモチベーションにもなりました。これから応募される皆さんにも絶対にプラスになる機会だと思います。

大阪大学大学院 生命機能研究科 生命機能選考 T. Minemura

Y. Kakihara 「研究に打ち込める環境と同じ目標を持つ仲間を得られました」

私は、土木工学を専攻しており、廃棄物の地盤材料としての有効利用に向けた研究を行っております。
私は修士課程より本奨学会の奨学生としてご支援いただいており、研究に集中できる生活を送れたこと、また、同じ目標を持つ奨学生と交友関係を得られたことに感謝しております。博士課程に進学するにあたり、生活や学費の心配なく、これまで以上に様々な経験を積みたいと考え、本奨学金に申し込みました。
面接では、他分野の先生方に理解してもらえるように丁寧に発表することを心掛けました。質疑では、どのように答えれば伝わるのか迷う場面もありましたが、常に相手に分かりやすい回答を心掛けました。
他分野の先生方の前で研究内容を説明できることは非常に貴重な機会だと思います。そして本奨学会で出会える仲間は、研究に対して熱意を持った方々だと思います。このような貴重な経験や仲間を得られる本奨学金に是非挑戦してみてください。

東京理科大学大学院 理工学研究科 土木工学専攻 Y. Kakihara

Y. Matsuoka 「一流の研究者を目指して」

私は小麦のグルテンを構成する種子貯蔵タンパク質の細胞内輸送機構について明らかにすることを目的として、異種発現系を用いた研究を行っています。
私の将来の夢は、一流の研究者として農学や生物学の分野から社会に貢献することであり、これを実現するためには自分の研究を他人に伝える技術も重要であると考えています。本制度は研究者としての資質を重視しており、選考では書類審査と最大2回の面接を行うことから、こうした技術を磨く良い機会になると考えて応募を志願しました。結果として、選考やその準備を通じて研究の将来性、応用可能性や研究計画についてのビジョンを明確にすることができたので、奨学金獲得を差し引いても挑戦する価値は十分にあったと感じています。様々な分野の著名な先生方と直接議論することができたことも、今後の大きな励みとなりました。

京都大学大学院 農学研究科 農学専攻 Y. Matsuoka

Y. Ohtsuki 「好きなことを全力で」

熱しやすく冷めやすいー私の性格を反映するにおいて最も相応しい表現です。そのような私が人生で初めて熱中し、生涯携わりたいと感じたのが「研究」であり、研究に対する熱意に関しては他の追随を許さないと自負しています。しかしながら、好きなことで生きていくという熱意だけでは上手くいかないのが現実です。その障害となるものの一例が金銭面であり、多くの方が直面する課題だと思います。帝人久村奨学金は研究に対する熱意を評価していただける貴重な制度であり、自身を表現するのにふさわしい機会だと思い応募を即断しました。
より一層研究に専心する環境は整いましたが、それを遂行する熱意や勇気がなければ研究者、奨学生という存在に泥を塗ることとなります。これからの私にできること、しなければならないことは、将来を担える優秀な研究者になることだと考えています。研究を通して、一緒に世界を驚かしませんか?

広島大学大学院 医系科学研究科 医歯薬学専攻 Y. Ohtsuki

修士からのメッセージ

D. Wu 「An opportunity to sharpen your creative edge」

I entered the University of Tokyo in October, 2018, working in the field of photonic integrated circuits. Specifically, my research focuses on the III-V/Si hybrid photodetectors. As a leading country in Si photonics, Japan has greatly broadened my vision in terms of both scientific study and technological advancement. I decided to apply for Teijin Scholarship because I was inspired by their endorsement of enthusiasm about research. With their support, I am able to greatly further my research and school work. In the application process, I also got a chance to present myself and share the joy and beauty of technology and innovation. As a starter in the academic world, I feel respected, appreciated and encouraged.
To all the future Teijin Scholarship recipient, I hope you can all enjoy your academic career and give back to the society as Teijin Kumura organization does.

東京大学大学院 工学系研究科 電気系工学専攻 D. Wu

F. Mao 「貴重な経験を積むことができる」

私は、ネットワーク間の距離について研究しています。複雑ネットワーク理論において、ネットワーク間の距離は最も基本的な概念の一つです。ネットワーク間の距離を用いることにより、ネットワーク構造の時間的変化の検出、構造変化の予測、実ネットワークの分類などへの応用が可能です。
選考面接では、今までの研究成果を発表する機会を頂き、貴重な経験を得ることができたと私は思います。面接をして頂いた先生方から、様々な視点で大変貴重なご意見を頂き、自分の研究を深く考え直すきっかけとなりました。帝人奨学会は研究に対する姿勢と実力を評価して頂けるということを身に染みて感じました。
これから帝人久村奨学会の応募される方も、必ず貴重な経験を積むことができると私は思います。ぜひ挑戦してみてください。

東京理科大学 大学院工学研究科 経営工学専攻 F. Mao

H. Watanabe 「研究内容・熱意を伝える」

私は整数論の中の数論幾何という分野、とりわけ遠アーベル幾何学を研究しています。遠アーベル幾何学とは、一言で言えば代数多様体の基本群から元の多様体の幾何学的情報を復元することです。
と言っても、一体何のことか分かる人は少ないのではないでしょうか。学問は専門性を増すごとに容易には理解できないものになっていく傾向があります。しかし、「伝えること」は義務であったり、必要であったり、研究する上では欠かせないことです。
面接では様々なバックグラウンドをお持ちの選考委員の方々の前で研究発表をします。自分の研究を広く分かりやすく伝えるにはどうすればいいかを考えさせられる貴重な機会です。この経験は研究者としてのスキルアップに繋がると思います。
これから応募する皆様もぜひ、研究内容・熱意を伝えてみてください。

京都大学大学院 理学研究科 数学・数理解析専攻 H. Watanabe

J. Zhou 「研究を伝えて、成長につなぐ」

私はバイオアッセイと質量分析による下水処理水中の残留医薬品リスク分析について研究しています。人々が使う医薬品が体外に出た後、下水処理を経て河川に排出され、生態系に影響する恐れがあるので、リスク評価が必要となってきます。しかし、現在主流の方法、バイオアッセイと質量分析ではアプローチの仕方によって結果に乖離が生じてしまうので、より正確なリスク評価を行うために評価手法の改良を目標として日々研究を進めております。
奨学金への応募動機は、外国人留学生ならではの経済面の不安を和らげるためですが、実際に選考に参加したことで、研究の新規性だけでなく、背景や将来への展望を含む「ストーリー」をいかに外部の方に魅力的に伝えるかについても考える貴重な機会を得ることができました。帝人奨学会の選考は、研究としっかり向き合う契機となるだけでなく、自身の成長にもつながる有意義な経験になるはずです。ぜひ挑戦してみてください。

京都大学大学院 工学研究科 都市環境工学専攻 J. Zhou

K. Kirita 「選考を通じて得られるもの」

私は学部生の頃から博士課程への進学を希望していました。指導教員や帝人久村奨学生である先輩から博士課程に進むつもりなら応募した方がいいと勧められたのが帝人久村奨学金を応募したきっかけです。現在は有機合成化学を専門とする研究室に所属し農薬になり得る有機化合物の短工程合成を行っています。有機合成化学は有機化学の中でも特に他分野との交流が難しい分野であり、選考を通じて様々な分野の先生方、企業の方から客観的な評価を頂けたことは大変貴重な経験となりました。本奨学会に応募するか迷っている方にはぜひ応募することをお勧めします。自分の研究の何が良いところで、何が新しいことで、何が足りないことなのかを見つめ直すこと、それを他分野の方にもわかりやすく伝えられるよう工夫し練習することは自分自身の成長や自分の研究の発展に必ず役立つはずです。

早稲田大学大学院 先進理工学研究科 応用化学専攻 K. Kirita

K.Osada 「研究に対する熱意を全面に」

私が帝人久村奨学金応募した理由は、経済面だけでなく、研究への熱意で評価してくださる本奨学金に魅力を感じ、研究者になるという夢を叶えるためのきっかけになると考えたためです。
私は現在、アクアポリンというタンパク質の新しい機能について研究を行っています。アクアポリンとは、元来水を通すチャネルの働きをしていますが、当研究室の先行研究で炎症応答を調節する働きを見出しており、その詳しいメカニズムの解明に励んでいます。
私は、選考でどのようにプレゼンテーションすれば審査員の方々に研究に対する熱意が伝わるかを意識して、資料作りをしました。また、この選考会を通して、「分かりやすく伝えるプレゼンテーション力」と自分の研究に深く向き合う機会が得られたと実感しています。関係者には感謝申し上げると共に、今後帝人奨学金の応募を考えている方々の参考になれば幸いです。

東京理科大学大学院 薬学研究科 薬科学専攻 K.Osada

R. Michigashira 「進学にあたって」

私は水文循環工学の観点から、機械学習を用いた水害時の避難行動モデルの構築に取り組んでいます。今回、奨学生選考でのプレゼンを通じて、自身の研究分野について見つめ直すことができました。
進学にあたって、技術者・研究者としての意気込みを新たにすることができるという意味でも、非常に有意義な機会をいただいたと思います。
今後も広く社会に役立つ成果を目指し、励んでいきたいと思います。

京都大学大学院 工学研究科 都市社会工学専攻 R. Michigashira

S.Nakano 「自分の研究を客観的に見直すきっかけ」

私が天文学を学びたい、研究をしたいという根底には、幼い頃に抱いた「私は何のために生まれ、生きているのだろうか」という疑問にあります。そこから転じて、どうしてこの宇宙に存在しているのか、宇宙はどうできたのかと興味が広がり、天文学を志すようになりました。「宇宙の長い歴史の中で、銀河や巨大ブラックホールがいつ、どこで、どのように生まれ、どのように進化してきたのか」を観測的に解明することを目標に研究を行っています。
大学院に進学するにあたり、研究に集中できる環境が欲しいと、帝人久村奨学金に応募しました。応募にあたり、自分の研究を客観的に見直すきっかけとなり、自分の研究の意義や面白さをいかに分かりやすく伝えるためにはどうすればいいのかを考える機会となりました。帝人久村奨学会の採用選考は、自分の研究に対する熱意や研究の評価をいただける貴重な機会だと思います。ぜひ挑戦してみてください。

総合研究大学院大学 天文科学専攻 S.Nakano

S.Tomita 「自分の研究内容を自分の言葉で発表する貴重な機会」

奨学生OBである指導教授からの紹介がきっかけとなり、私は帝人久村奨学金に応募しました。
この奨学金の選考過程は、書類選考と2度の面接から構成されており、書類選考を受ける際には自分の研究について見つめ直し、研究背景や研究内容を改めて考えることができました。面接では、自分の研究の面白さや研究意義を他分野の先生方に伝えるという、初めての経験に苦戦しましたが、指導教授をはじめとする、多くの先生方からのご指導により「聴き手に分かりやすい資料作成」や「聴き手に分かりやすい発表」の技術を習得することができました。
帝人久村奨学金の選考過程での経験は非常に貴重なものであり、選考を受けたことは今後の研究生活において財産になると思います。応募を迷っている方は、ぜひ応募してみてください。ここで得られる経験は決して無駄にはならないはずです。

麻布大学大学院 環境保健学研究科 環境保健科学専攻 S.Tomita

Z. Wang 「Because you know your research is the best」

My research focuses on the tactile sensor embedded in the robot and automatic system. This sensor has the properties of high sensing spatial resolution like human finger, 6-axis force/torque sensing and flexible structure, which will make it possible to be applied into different fields. After my years working in the company, I know working out a useful research prototype is only the first step. There is still a long way to apply the research into society. It is my life-long dream that my researches will be used as standard parts and everyone can benefit from them. That is what drives my research.
Teijin scholarship is a precious chance to me because they value more on the achievements and passion of the research. Appreciate to the support of Teijin Scholarship. With the help of Teijin Scholarship, it will be possible for low-volume production, testing high-end chips and learning from the leading researchers in the world.
To all the young researchers who want to apply for this scholarship, it is a great opportunity to get feedback on your beloved research from famous professors. Be passionate and enthusiastic to introduce your work because you know your research is the best!

早稲田大学大学院 創造理工研究科 総合機械工学専攻 Z. Wang

2020年度 奨学生

博士からのメッセージ 修士からのメッセージ

博士からのメッセージ

A. Sato 「伝える力を磨く機会」

私はFRPという複合材料を橋梁等の土木構造物に適用するのに必要な維持管理手法に関する研究をしています。
本奨学会の大きな特徴は選考過程で自身の研究への理解や熱意を深く問われることだと思います。私は、本奨学会に応募することで、博士後期課程での支援を受けられるだけでなく、自身の伝える力を磨くことができると考え挑戦しました。書類選考や二度の面接の準備には苦労しましたが、その中であらためて自身の研究の背景や意義を見つめ直すことで、研究への熱意を再確認することができました。また、面接の中で経験する、専門分野外の先生方にも研究発表を聞いていただくという機会は、学会等では経験できない貴重なものです。皆さんもこの機会を是非とも活用し、自身の研究を伝える力を磨いていただければと思います。
最後になりますが、これから応募される皆さんの挑戦を心より応援しています。是非ともチャレンジしてみてください。

京都大学大学院 社会基盤工学専攻 A. Sato

K.Miyanishi 「“Science”に対して常に真摯な姿勢で」

私は、脳内の免疫細胞であるマイクログリアに関する研究を行っています。マイクログリアが免疫機能だけでなく、精神活動などの脳高次活動への関与の可能性の解明を目指しています。
医学部を卒業し、初期臨床研修を経ずに博士課程に進学することは、経済的な理由で勇気が必要な選択でした。しかし、本奨学会からご支援いただくことで、博士課程に進学後も、研究活動に専念することができ、有意義な時間を過ごすことができると思います。また、本奨学会の選考の際に、書類・面接選考を通じて、自身の研究について改めて客観的・俯瞰的に見つめ直すことができました。面接選考での質疑応答では、私の研究について深いレベルで有意義な質問を頂け、今後研究を進める上で学術的に貴重な機会となりました。 今後、”Science”に対して常に真摯な姿勢で研究活動に集中し、奨学生に採用して頂いたご期待に添えるよう、不断の努力を積み重ねて参りたいと思います。

筑波大学大学院 グローバル教育院 ヒューマニクス学位プログラム K.Miyanishi

K. Moriya 「自分の研究の面白さや楽しさを知ってもらう」

私は植物がどのようにして気孔を獲得してきたかを知るために、コケ植物を対象にして進化発生学的な研究を行っています。このように基礎的な研究ですが、植物の進化は生物の教科書に載っていることですので、自分の研究で教科書を書き換えるという形で社会に貢献できたらと思って研究しています。
帝人久村奨学金の選考では研究への熱意を重視していただけます。熱意というと、面接では自分がどれだけ研究に時間を費やしてきたかとか、自分の研究がどれだけ重要かをアピールすることも大事ですが、自分がどこを面白い、楽しいと感じて研究しているかを伝えることも同じように大切です。今回、私自身も楽しく発表させていただいたことが評価につながったと思っています。応募される方は、ぜひ楽しみながら挑戦してみてください。

京都大学大学院 理学研究科 生物科学専攻 K. Moriya

K. Yoshizaki 「やってみないと何も始まらないと実感」

私は再生医療を用いた脊髄損傷の治療法について研究を行っています。帝人久村奨学会へ応募を考えた時に2回の面接はなかなかハードルが高いし、獣医分野から採用していただけるか不安でしたが、やってみないと始まらないと思い応募しました。面接準備においては研究の目的や獣医分野から本研究を行う意義を理解していただけるように心がけました。2回の面接では科学的なディスカッションに加え、私が目指す治療法を用いて臨床応用までの道のりはどう考えているのかといった研究に伴う重要なポイントもご指摘いただきました。獣医の世界から出て帝人久村奨学会の面接を受けることで、多方面から研究を見直すきっかけや、選考を乗り越えることで自信を得ることができました。研究活動だけでは得られないことをたくさん経験できるのでぜひチャレンジしてみてください。

大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科 獣医学専攻 K. Yoshizaki

T. Asahi 「選考過程も貴重な経験になりました」

私は肝臓内微小環境と免疫システムとの相互作用に着目することで、リンパ球による肝硬変やがんの制御方法の解明を目指しています。 帝人奨学会の選考では、専門分野の異なる先生にいかに分かりやすく内容を伝えられるか、そして研究と主体的に向き合っていることを主張できるかが焦点となると思います。とりわけ質疑応答では、自身の研究を客観視し、あくまで現実的な問題認識と解決方策の提示を行うことが求められます。地に足をつけつつ、それでも熱意を持って研究テーマの魅力を語ってみてください。選考の準備にかけた時間は、合否の如何に関わらず、今後研究者として生きていく上で有意義なものになるはずです。ぜひチャレンジしてみてください。

京都大学大学院 ウイルス・再生医科学研究所 T. Asahi

T. Sekiya 「広い世界を知るために」

私は薬理学を専攻しており、漢方薬の作用メカニズムについて研究を行っています。
博士課程に進学するにあたり、指導教授に勧めていただいたことがきっかけとなり帝人久村奨学金に応募させていただきました。
奨学生への審査には、書類選考ののち二度の面接があります。この面接では他分野を専門としている選考委員の先生方に自分の研究を伝えることになります。研究者になる上で、自分の研究はどのようなものか、またどのような意義があるのかを伝える能力は必須です。この面接ではその貴重な経験をさせていただき、加えて、理学や工学を専門とする先生方から、これまでとは違った切り口からのアドバイスをいただくことができました。この体験は新しい知見を与えてくれるとともに、自分の研究を見返すきっかけとなりました。
この選考会は、学内の発表や学会発表とは異なる、新鮮な経験となります。是非チャレンジして、研究者としての視野を広げてください。

東京理科大学大学院 薬学研究科 薬科学専攻 T. Sekiya

T. Yamane 「自分の研究について深く考える機会」

私は、橋梁をはじめとするインフラ構造物を安全に供用するための維持管理方法に関する研究を行っています。
帝人奨学金には、指導教官の先生から紹介されたことをきっかけに応募しました。奨学金自体が博士課程での研究生活における大きな支えになることは確かですが、帝人奨学会の選考は、分野外の先生方に自分の研究の意義や内容を伝えるために、自分の研究についてもう一度見つめ直すことのできる機会であり、自分自身が成長できる場でもありました。また、面接の場でいただいた質問は、自分の研究を社会に実装していくにあたって必要な新たな視点を見出すきっかけになったと感じています。
様々な分野の先生方に自身の研究を伝え、意見をいただける機会はそう多くはないので、これから応募される方々においても新しい経験を得ることができる貴重な場だと思います。是非挑戦してみてください。

東京大学大学院 新領域創成科学研究科 国際協力学専攻 T. Yamane

Y. Shimizu 「度胸を据える貴重な経験」

私の専攻はパワーエレクトロニクスで、博士では機械学習を用いたモータの自動設計に関する研究に従事しています。
電気で動くものに興味があり、自動車会社で電気自動車の設計に携わっていた経験もあります。今は趣味でドローンを作ったりしています。
本奨学会からご支援いただくことで、限られた学生生活の中で好きなことに取り組む時間を確保できます。また最終面接では各分野の権威から様々なご指摘をいただき、非常に貴重な経験を積むこともできます。ぜひ挑戦してみてください!

大阪府立大学大学院 工学研究科 電気・情報系専攻 Y. Shimizu

Y. Yamamura 「ハダカデバネズミから世界が驚く研究を」

私は修士課程までマウス精子幹細胞を対象とした細胞動態解析を行っていましたが、博士課程からはテーマを変えハダカデバネズミに関する研究を始めました。ハダカデバネズミはマウスとほぼ同程度の大きさながら寿命は約10倍であり、顕著ながん化耐性を持つことから新たなモデル動物として注目されつつあります。面接での研究紹介では、選考委員の方々に大変興味を示して頂き、これから行う研究に自信を持つことができました。採用して下さった選考委員の方々の期待に応えられるよう、博士課程の中で必ず成果を上げたいです。 帝人奨学会の選考プロセスは、応募書類の作製や研究紹介のプレゼンといった研究者としてのスキル向上にも繋がりますので、応募を検討されている学生の方々はぜひチャレンジしてみてください。

熊本大学大学院 医学教育部医学専攻 Y. Yamamura

修士からのメッセージ

C. Fujiyabu 「選考に挑戦すること自体に大きな意義がある」

私は現在、動物の光受容体であるオプシン類の分子特性の解析を行っています。将来は生物の光受容に関する研究に携わり、光受容の巧妙なメカニズムをさらに探究していきたいと考えています。帝人久村奨学生の選考では研究に対する熱意を評価して頂けるという点に魅力を感じ、学業・研究活動に心置きなく打ち込むための一助としたいと考え、本奨学金に応募しました。
選考過程を通じて、自分の研究や将来について深く見つめ直すことができ、選考に挑戦したこと自体に大きな意義があったと感じています。専門分野の異なる人に対し自分の研究をわかりやすく伝えることや、頂いた質問へ適切に対応することの難しさ、またこれらのプレゼンテーションスキルを磨く必要性を改めて痛感しました。応募を検討している皆様にもぜひ積極的に挑戦して頂きたいと思います。

京都大学大学院 理学研究科 生物科学専攻 C. Fujiyabu

G. Yan 「You and your research」

Teijin scholarship impressed me for its donations to help create productive and originative students. The spirit of Teijin scholarship is to go forth and do great work for society, then to pass on this spirit endlessly. I quite agree.
Now, I am researching in the Graduate school of pharmaceutical sciences at the University of Tokyo. The research aims to explore GPR34 inverse agonists by modular modification of known agonists and study the pharmacological responses and mechanisms by computational study. How did I come to do this study? It is charming to use computational study to analyze and find out the mechanism of ligand-receptor interactions, this work is kind like a reasoning game for me. Combining traditional chemical synthesis with computational calculation is significant for future drug design, I think.
For Teijin future generations, it is very important to asking ourselves, “What are the important problems of our fields?” Always work on important problems, do your research individually with independent thoughts and be positive.
Go forth and do great work!

東京大学大学院 薬学系研究科 薬化学教室 G. Yan

K. Doi 「研究の面白さ」

私は惑星形成過程の解明を目標として、原始惑星系円盤の観測的研究を行っています。遠くの天体の観測を通じて地球のような惑星の形成を考える現在の研究は、私自身、非常に楽しく取り組んでいます。帝人奨学会の採用基準には「研究に対する熱意・取り組み内容を重視して選考します」とあるため、どのようにすれば自分の研究の面白さが伝わるかを考えて選考に臨みました。選考のための準備は、研究分野の中での自分の研究の意義を確認する良い機会となり、現在取り組んでいる研究へのモチベーション向上につながりました。奨学金をいただけることになったからには、研究に集中して取り組み、分野の発展に貢献していく所存です。

総合研究大学院大学 物理科学研究科 天文科学専攻 K. Doi

K. Hirono 「Teijin Foundation’s Scholarship gives you a precious chance to share and discuss your work with professors in Teijin」

 I am currently working in the field of process system engineering. My research has mainly focused on the manufacturing process of regenerative therapy, which has the potential to provide the treatment for refractory diseases. I aim to manufacture regenerative medicines from stem cells efficiently and to improve the yield or quality of them. The research will contribute to the industrialization of the system of regenerative therapy and the improvement of quality of life of people suffering from severe diseases around the world.
 Teijin Foundation’s Scholarship gave me a precious chance to share and discuss my work with professors in Teijin. I could get a lot of good feedbacks from them and deepen my understanding of my research in the application interview. I thought it was the perfect opportunity to present your research with famous researchers.
 I really appreciate the support of Teijin Scholarship. With the aid of Teijin Scholarship, I will be able to go abroad to study and discover new approaches to my research field and build up a global network of connection. The experience will enable me to be a researcher who is successful all over the world.
 I definitely encourage young students to apply for Teijin Foundation’s Scholarship. I think that it is the most important to express the objective of your research logically and clearly in your application form or interview. Don’t be afraid of the interview, but rather enjoy discussions with professors. You may get a great experience and learn a lot from them. I wish all the future scholarship students a successful academic carrier in the future.

東京大学大学院 工学系研究科 化学システム工学専攻 K. Hirono

K. Kanazawa 「自らの成長につながる経験」

私は現在、有機半導体分子の合成とそれらの結晶構造に関する研究を行っています。結晶構造は様々な有機材料の特性に関係しているので、「結晶構造の予測」は材料開発の発展に直結しますが、いまだに解決されていない課題となっています。この課題に対し、合成・解析・計算といった複数のアプローチを用いて取り組んでいます。
選考面接では、様々な分野の選考委員の方々に自分の研究内容を伝えます。面接を通して、自分の研究に十分に向き合うだけでなく、それを専門外の人にもわかりやすく伝えるにはどうすればよいかを学ぶことができました。これは研究者としての成長につながる貴重な経験になったと感じています。
これから応募する皆さんにとっても、必ず有意義な機会となると思います。ぜひ挑戦してみてください。

東北大学大学院 理学研究科 化学専攻 K. Kanazawa

M. Nakanishi 「研究への熱意とは」

私は通常の理系学部の修士課程ではなく、医学部医学科の第5学年に所属しています。日々、臨床医学を学ぶ一方でその根底に在るミクロの世界に興味を持ち、臨床実習の合間を縫って「味覚」に関する研究を行っています。帝人久村奨学金は、研究に対する熱意を重視した選考を行うことに魅力を感じ応募させて頂きました。では熱意を伝えるとは具体的にどうすればよいのか、選考に当たり改めて考えました。正解は無数にあると思いますが、自分の研究について如何に詳細を理解しているか、自分の研究テーマに対して多角的な見方ができているか、少し長い目でプランを持っているか、等々だと思います。これらを整理して相手に伝わるように話す、ということに挑戦するとても素晴らしい機会となりました。審査員の方々も熱く質問をしてくださり、自分の至らぬ点も自覚することができました。是非みなさんも自分なりの方法で熱意を伝えてみて下さい。

京都府立医科大学大学院 医学研究科 医科学専攻 M. Nakanishi

M. Yamaguchi 「探求心、向上心も大切だけど何よりも成果を伝える大切さ」

私は現在、原子力安全工学分野に所属しており、放射線生物学の研究に従事しています。
「PCR」という技術を使って、放射線照射されたDNAが、どのように損傷するかを解析し、最終的に人体にとって致命的なダメージなのか否かを評価する研究を行っています。
この帝人久村奨学会は「経済的な困難度ではなく、研究に対する熱意度」で奨学生としてふさわしいかを評価する、他の奨学金とは変わった評価軸を取られています。 選考では、研究背景と自身の研究目的のつながりと、これからの研究計画や現在の進捗を如何にコンパクトに言えるかに最も注力しました。 また,自身の研究を見直すだけでなく、発表の仕方や振る舞いから見直すとてもいいきっかけとなりました。 面接では、異分野の先生方から意見・質問をいただき、多方面から客観的にみられる貴重な経験となりました。
自身の研究を根本的に見つめなおすとてもいい機会です。 ぜひ、挑戦してみてください。

福井大学大学院 工学研究科 安全社会基盤工学専攻 M. Yamaguchi

R. Yamada 「自分の研究の価値を見直そう」

私は銀河系内の分子雲の運動を詳細に解析することで、大質量星形成の謎に迫ってゆきたいと考えています。太陽の8倍以上の質量を持つ恒星は、紫外線放射、星風、超新星爆発を通じて星間物質に大きな影響を与えるため、その形成過程を知ることは現代物理学における最大の課題の1つです。
選考面接では、今までの研究結果を発表させていただき、普段はあまり機会のない、天文学を専攻していない先生方と議論をすることができました。その上で、純粋な理学である天文学の価値を帝人久村奨学会の先生方に理解していただけたのだと思います。
これから面接を受けるみなさまは、その研究の価値、「その研究をすることでどんな世界初のことがわかるのか」というところを他分野の方にわかりやすく伝えることが重要だと思います。ぜひ、様々な角度から自分の研究について考える良いきっかけになると思うので、ぜひ帝人久村奨学金に応募してみてください!

名古屋大学大学院 理学研究科 素粒子宇宙物理学専攻 R. Yamada

T. Shimamura 「学問に打ち込める環境をつくる」

私が帝人久村奨学金に応募した理由は、大学院で学問に専念できる環境をつくるためです。私は、Inclusive Wealthという社会経済指標を用いて、社会の豊かさや持続可能性を客観的に評価することによって、より良い社会政策の実現を目指しています。そのためには、研究手法を極めることはもちろん、哲学や政治などの幅広い分野に精通している必要があります。
奨学金をいただくことは、大学院生活の貴重な時間を有意義に使う上で、大きな助けとなります。このような学問に打ち込める環境は、本当に貴重で有難いことです。関係者の皆様に御礼申し上げると同時に、奨学金の意を理解し、挑戦される方がいれば嬉しく存じます。

九州大学大学院 地球環境工学科 都市環境システム工学専攻 T. Shimamura

Y. Tsukasa 「過去を分析して未来を予測する」

動物は育ってきた環境を手掛かりに、餌や天敵の存在を予測して適切な行動を選択します。私はこうした動物のしたたかな行動選択のメカニズムに興味があり、遺伝学および神経科学によってその仕組みを明らかにしたいと思っています。
選考に当たって研究テーマの背景を整理することで、自分自身の研究に直結する先行研究を理解できただけでなく、自分の研究テーマが生物学という大きな枠組みの中でどのような位置を占めるのかがわかってきました。研究の流れを掴むと、必然的にこれから進むべき道も見えてきます。自分の研究分野は今後どのように発展するのか。一人前の研究者を目指すにあたって、どのような研究テーマを選択するべきなのか。選考過程で、こうした未来のビジョンが明確になりました。
奨学金応募への挑戦は、経済的な支援だけでなく貴重な経験を得る良い機会になります。皆様もぜひチャレンジしてみてください。

京都大学大学院 生命科学研究科 統合生命科学専攻 Y. Tsukasa

2021年度 奨学生

博士からのメッセージ 修士からのメッセージ

博士からのメッセージ

A. Nihashi 「選考過程が成長につながる」

私は、精神疾患や発達障害の予防・治療法を確立するという目標があります。そのために博士課程から分野を変更し、目標に向かって邁進する所存です。
帝人久村奨学金に応募した理由は、博士課程での経済的な問題を解決するためです。選考過程が、研究者として必要な能力を伸ばす訓練になる点も魅力でした。選考にあたっては、他分野の先生方にも興味を持っていただけるよう、ストーリーを重視した資料作成やプレゼンを心がけました。選考準備は、自身の研究の立ち位置や意義を見つめ直す最良の機会となり、面接試験では、先生方から鋭いご指摘や貴重なご意見をいただくことで研究に対する視野が広がります。これらの経験は、研究者として活躍するためにきっと役立つと思います。応募を迷った際にはぜひ挑戦してみてください。

総合研究大学院大学 生命科学研究科 遺伝学専攻 A. Nihashi

A. Miura 「今後にも活きる貴重な経験」

私は生体内の間葉系幹細胞による組織再生メカニズム解明の研究をしています。医薬品の投与により内在性組織再生を促すという、難病に苦しむ方々への新規治療法開発に基礎研究から貢献することが目標です。
選考過程では、自分が何に興味を持ち、どのようなゴールを見据えて現在の研究テーマに取り組んでいるのか、様々なバックグラウンドを持つ方々に伝わる発信を心がけました。研究テーマとじっくり向き合い、制限時間内でいかに伝わる発表を行うかを試行錯誤する、有意義な時間になりました。これらのスキルは今後の人生においてもきっと役立つと思います。応募を検討されている方はぜひ挑戦してみて下さい。
今回、奨学生として採用して頂いたことに深く感謝申し上げると同時に、大学院入学当初から念頭にある「難病の治療法開発により、一人でも多くの患者さんに笑顔を届ける」という夢に向かって一歩一歩進んでまいります。

大阪大学大学院 医学系研究科 医学専攻 A. Miura

F. Tokito 「過去の偉大な研究者達に続くために」

私は現在、医薬品評価のための高度な肝細胞培養系の開発に関する研究を行っております。医薬品を評価する際にヒト培養肝細胞を用いる手法がありますが、ヒトの体内肝臓から単離された肝細胞は機能が著しく低下しているため、現状の培養系では正確な評価が困難です。そこで工学的な手法によって体内環境を模倣した培養環境を構築し、そこで肝細胞を培養することで、その機能向上を目的に研究をしております。
本奨学金の選考においては、面接官の方々に自身の研究内容をいかに知ってもらうかが鍵になるかと思います。そのために創意工夫を凝らす努力をすることは本選考に限らず、今後の研究活動において必ず役に立ちます。
研究に対する真摯な姿勢と正しい努力の積み重ねが研究者としての資質を磨き、構想力を養っていくものだと私は思います。決して簡単な道のりではありませんが、人類未踏の領域を切り開いてきた過去の偉大な研究者達に続きたく思います。

東京大学大学院 工学系研究科 化学システム工学専攻 F. Tokito

K. Murakami 「帝人奨学会に入って」

私は2021年3月に北海道大学歯学部を卒業し、この春から北海道大学医学院の博士課程に進学いたしました。
学部一年生の頃から出入りしていた教室にそのまま進学いたしましたが、自立して頑張っていくためにも博士課程に入ったのちには自分で自分の学費を払うことを決めていたので、より円滑な研究の足掛かりとして帝人奨学会に応募いたしました。
正直、合格できるか本当に不安でしたが、面接のプレゼンで自分のいままでの研究の成果を全て出し切った結果、奨学会の仲間入りをすることができました。
これからはこの貴重な機会を糧にして、己の研究に邁進していきたいと思います。

北海道大学医学院 遺伝子病制御研究所 分子神経免疫学教室 K. Murakami

M. Sawada 「自分のためになるユニークな機会」

皆さんはポーラス金属を知っていますか?例えばスポンジのようにたくさんの気孔を持った金属のことなのですが、軽量な上に高いエネルギー吸収能や断熱・吸音特性など、様々な特性を発揮する機能性材料でもあります。私は中でもエネルギー吸収能に着目し、ポーラス金属の変形の様子を単純なモデルに落とし込むことで理論的に明らかにしようという研究をしています。
帝人久村奨学金は研究に対する熱意を評価していただけるということで応募しましたが, 面接では他に類を見ない程研究に対して真摯にご意見を頂くことができ、終わった後は学会に参加したかのような錯覚に陥りました。限られた時間で研究の魅力を伝えられるかという観点でも貴重な機会でしたし、今後の研究指針の参考となる視点も得ることができました。選考の合否に関わらず、参加して良かったと思える素晴らしい経験でした。ぜひ多くの皆さんにこの選考を体験していただきたいと思っています。

早稲田大学大学院 基幹理工学研究科 機械科学・航空宇宙専攻 M. Sawada

N. Onaka 「挑戦することに意味がある」

私は、河川災害の実態解明や干潟生物の生息場予測など、治水と河川環境に関する研究に取り組んでいます。両者の機能向上はトレードオフの関係が見られますが、それらが調和し、安全で豊かな生活の一助となるような成果を目指しています。
本奨学会は高専時代の先輩からの紹介で知り、たとえ奨学生になれずとも得られるものは大きいと後押しされて応募しました。実際、応募書類や発表スライドの作成過程で、伝わりやすさを意識し、工夫したことで応募前よりも伝える力を磨くことが出来ました。また、面接では先生方から、ご質問やコメントを通して、特に研究の社会実装に関する新しい視点や重要な知見をいただくことが出来ました。
自身の研究と真摯に向き合い、熱意と客観性を持って本奨学会の選考に挑戦してみて下さい。その過程の全てに意味があり、どのような結果であれ、今後の研究生活の大きな糧になると思います。
皆様の挑戦を心より応援しております。

山口大学大学院 創成科学研究科 環境共生系専攻 N. Onaka

S. Tomita 「研究への熱意を再確認する貴重な機会」

私は、生体内外の化学物質によって活性化される受容体型転写因子の活性化メカニズムについて研究を行っています。
本奨学生に採用していただくことで、博士課程進学後も安定した研究生活を送り、これまで以上に研究活動に邁進できます。また、選考過程で経験する、自身の研究課題の見つめ直しや研究に対する熱意の再確認は、一般的な学会などでは経験できない貴重な経験だと思います。書類選考と面接2回は少しハードルが高く感じるかもしれませんが、ぜひチャレンジしてみてください。

岐阜薬科大学大学院 薬学研究科 薬科学専攻 S. Tomita

T. Mizutani 「「夢中」を伝える」

私は微生物が持つ能力を探索し磨き上げ世の中に送り出す研究をしています。特にこれまでは、植物に含まれる有用化合物を、微生物酵素の力を借りて効率よく生産するというテーマに取り組んできました。
帝人久村奨学金には、専門外の先生にどのくらい熱意を伝えることができるか自分を試そうと考え挑戦しました。選考過程では、資料作成や発表を試行錯誤したり、学会等ではお会いすることのできない方からも意見をいただいたりと、貴重な経験になりました。
博士課程では、これまで知られていなかった微生物の力を掘り出して、まだ誰も見たことのない微生物の生態を見ることが目標です。そのために本奨学金が有意義なものになると確信しています。応募しようか迷っている皆さんも、挑戦すること自体に大きな意味があるのでぜひ飛び込んでみてください。自分の「夢中」をいろいろな人に伝える、良い機会です。

京都大学大学院 農学研究科 応用生命科学専攻 T. Mizutani

Y. Kagawa 「研究意義を意義を考え直す機会」

私は有機化学、錯体化学、生化学を基盤とし、金属錯体とタンパク質とを組み合わせた人工金属酵素の研究を実施しています。
本奨学金を応募したきっかけは、指導教員からの紹介です。根岸先生を始めとする偉大な先生方が受給していたことから興味を持ち、学術研究に従事する場合の変換免除制度と研究内容や熱意を評価していただける点を魅力的に感じ、応募を決めました。
選考では様々な分野の方に評価していただきます。選考の準備において、異分野の方々に研究の面白さを伝えるために、自信の研究の意義について改めて考え直し、より深く自身の研究への理解を深めることができました。これから進学される皆さんも研究の意義を見つめなおし、帝人久村奨学金に応募することをお勧めします。

大阪大学大学院 工学研究科 応用化学専攻 Y. Kagawa

修士からのメッセージ

H. Oshio 「ドキドキとワクワクの共有」

私は現在、再生能力が高いことで知られているイモリを用いることで、心臓の再生機構について研究を行なっています。
卒業研究では細胞内鉄・ヘム動態制御機構についての研究を行なっており、修士課程とは全く異なる内容だった為、選考では2つのテーマの両方について発表を行いました。 自分がどれだけ面白い研究をしているのか、その研究に対する熱い想いなど、伝えたい事を伝えたい形で選考委員の皆様に理解してもらうために、どの様なプレゼンテーションをするべきか考えて臨みました。今回の奨学金への応募は、どんな時でも必要になる”表現する力”も磨くことができる良い経験になりました。
応募を決めかねている皆様にも、今本気で打ち込んでいる研究について “ドキドキとワクワクの共有”に挑戦してみて欲しいと思います。実際に実験している自分にしか感じられないものが沢山あると思いますので、是非自信を持って強気で挑んでみてください!

広島大学 統合生命科学研究科 統合生命科学専攻 H. Oshio

J. Nakazawa 「選考が切り開く未来」

私は現在、JAXA宇宙科学研究所にて深宇宙に生命を探索するための超小型探査機に搭載するサンプラーの開発に携わっています。このような研究テーマの前例は無く、宇宙探査から生命科学、分析化学までにおよぶ広大な関連分野に散らばるヒントをつなぎ合わせて研究開発を行っています。
私は現在、JAXA宇宙科学研究所にて深宇宙に生命を探索するための超小型探査機に搭載するサンプラーの開発に携わっています。このような研究テーマの前例は無く、宇宙探査から生命科学、分析化学までにおよぶ広大な関連分野に散らばるヒントをつなぎ合わせて研究開発を行っています。
現在はまさにコメントを頂いた観点から自分の研究を見つめ直し、研究をさらに推し進めています。
この帝人奨学金の選考はただ単なる資金調達ではありません。選考を通じて各分野の碩学たる先生方に自分の研究を評価していただくまたとない機会です。

総合研究大学院大学 物理科学研究科 宇宙科学専攻 J. Nakazawa

K. Ichikawa 「なぜ大学院に進学するのか?」

私の専攻は比較的新しいレジリエンス工学というものです。航空や原子力分野を対象としてより高い安全性を達成するには何が必要なのか、想定外事象に対してどのように人間が柔軟に対応できるのかに関して研究を行っています。将来は航空会社に就職し、この新たな考え方に基づいて航空安全業務に従事したいと考えております。現場で活躍できる人材になるために、この研究分野をより深く理解し見聞を広めるために大学院進学をしました。
さて、皆さんはなぜ大学院に進学しその研究を行うのでしょうか?その理由を自分の言葉でしっかり説明できますか?帝人奨学金の選考では審査委員の先生方が純粋に研究に対する熱意を評価してくれるので、私は選考を通して大学院での研究の意義や熱意を再度客観的に見直すことができました。それらをアウトプットする最適な機会がこの奨学金制度だと思います。ぜひ挑戦してみてください!

東北大学大学院 工学研究科 量子エネルギー工学専攻 K. Ichikawa

K. Miyamoto 「思い切った応募を」

私は現在、魚類の正中鰭をモデルとした進化発生生物学の研究を行っております。魚類の正中鰭は数や形の点で非常に多様化していることが知られており、私は多様な鰭を作り出す発生メカニズムが獲得される進化過程に興味を持っております。
本奨学金の募集を見た時は、「自分が出しても、選考に残れないのではないだろうか?」と思い、応募すら迷っておりました。しかし、選考の上で自分の研究を理解して貰えるような文章やプレゼンを練る作業は、たとえ選考には落ちてしまったとしても良い経験になるだろうと考え、思い切って応募を決意しました。
実際に選考を進める上で、プレゼンテーションを考える場面や質問に答える場面では、今まで研究に関係の無いと考えていた知識や経験が大いに役に立つことを実感しました。選考の門の狭さなどに囚われず、自らの研究発表の経験を積むためにも是非チャレンジしてみることをお勧めします。

東北大学大学院 生命科学研究科 生態発生適応科学専攻 K. Miyamoto

K. Yamaguchi 「アウトプットの経験」

私は代表的な接着剤であるエポキシ樹脂の界面における反応を追跡し、接着のメカニズムの解明を目指しています。研究生活で培われる知識・経験のインプットは非常に重要です。一方で、研究概要を文字にする、人に伝えるといったアウトプットも研究者として同じくらい大切であると考えています。帝人奨学会の選考では、一流の先生方を相手にアウトプットすることができる、貴重な経験を与えて下さいます。さらに、質疑応答では自分の研究について私が見ていなかった視点からのコメントを沢山頂き、自分の研究に対する視野が広がりました。深く御礼申し上げますとともに、これから挑戦される皆様を応援致します。

九州大学大学院 応用化学専攻 K. Yamaguchi

K. Yoshinaga 「研究に携わる“自分”を見つめ直す」

私は、現在「遍歴磁性」と呼ばれる分野の研究に取り組んでいます。近年よく研究されている高温超伝導体のメカニズムにも関わっているなど、磁性の中でも未解明なことが多い分野です。研究を進めていくことで、一つでも多くの未解明な事象を解いていければと考えております。
私が本奨学金に応募したのは、修士課程の学生にとって数少ない“研究に対する評価”が欲しかったからです。選考という場で自分の研究の面白さや有用性を適切に伝え、それに対する評価を選考の委員の方のご意見や合格そして貸与という形でいただけたことは、かけがえのない経験になりました。
そして評価していただけるように、自分の研究を見つめ直したことや、研究の根本にある「なぜ自分はこの研究をするのか」という自分自身の好奇心を振り返れたことも得難い経験だったと思います。
ぜひ皆様も自分の研究、そして自分自身を見つめ直す機会としてチャレンジしていただければと思います。

京都大学大学院 理学研究科 化学専攻 K. Yoshinaga

L. Koseki 「Strive further: New challenges, new paths, and new connections」

The Teijin Kumura Scholarship has given me a wonderful opportunity to have a conversational interview with a group of professionals in diverse specialties. I was inspired by the statement by a previous recipient of this scholarship and Nobel Laureate, Dr. Eiichi Negishi who has emphasized the importance of “scientific competition in a global playground”. While communicating in both Japanese and English is equally important in studying at a Japanese university, what’s important is communicating your ideas and passion that can transcend language barriers. Applying for this scholarship has given me the chance to carefully think through how I can effectively communicate my research to experienced researchers and professionals of various specialties. This process was invaluable, and it is such experiences that build a young researchers’ confidence to communicate his or her findings to a larger community. I’m excited to start my research in cancer biology through the lens of the tumor microenvironment to better understand the root causes of malignant cancer progression. I’m thankful for this scholarship as it allows me to delve into my research and supports my scientific curiosities. I look forward to building new relationships with other recipients of the Teijin Scholarship Foundation as well as the committee members. I wish the best of luck to future applicants!

京都大学大学院 高次生命科学専攻 L. Koseki

M. Maeno 「コミュニケーションをするつもりで」

私は、私たち人間とは全く異なる生き方をしている植物について研究しています。特に、彼らの持つ無限性に興味を持ち、植物幹細胞の維持機構に着目しています。私の最終的な目標は、植物の寿命がどのように決定されているかについて理解することです。
私の分野のような基礎研究でも、その魅力や意義を上手に伝えることができれば採用していただけます。独りよがりなプレゼンテーションではなく、「相手が何を知りたいのか」に寄り添ってコミュニケーションをとることが重要です。帝人久村奨学金の選考過程で皆さんが考えることは、将来のアウトリーチにもつながる貴重な経験であると考えます。自分の研究について見つめ直す良い機会ですので、悩むくらいなら応募してみましょう!

東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 M. Maeno

R. Ujimatsu 「選考そのものが貴重な経験になる」

農業技術が発達した現代においても、毎年世界の農業生産のおよそ10~15%が農作物の病害によって失われていると言われています。私は植物病原性の糸状菌(カビ)の感染戦略を分子的に理解することを目指しており、これは農作物保護技術の開発にとって極めて重要な知見になると考えています。
帝人久村奨学生の選考は、自らの研究の背景と現在の立ち位置、そして向かうべき方向性について考える良い機会となりました。また、研究をどのように表現すれば伝わるか、様々に工夫を凝らした経験は何物にも代えがたいと感じています。
選考に対して真剣に向き合う過程こそが重要であり、これは採用の可否を問わず得られるものです。これから本奨学金に挑戦される皆様の健闘をお祈り申し上げます。

京都大学大学院 農学研究科 応用生物科学専攻 R. Ujimatsu

T.T. Yeung 「Give your research a chance to shine」

I am honored to be a Teijin Kumura Scholar. The generous support from the Foundation helps me focus on research and achieve research goals.
My research focuses on precision mass measurement of neutron-rich nuclei using a technique called multi-reflection time-of-flight mass spectrograph (MRTOF-MS). The MRTOF-MS determines nuclear mass by measuring the time of flight of nuclei which are reflected back and forth. I am interested to study the isotopes associated with the r-process. This research has two major objectives. First, I aim to improve the accuracy of the current nuclear mass data and explore masses of exotic nuclei. Second, I hope to solve the mystery of anomalously excessive rare-earth elements in the Solar System.
I applied for the Scholarship because it could offer a precious opportunity to me and my research. In my mind, scientific communication is as important as scientific research itself. It is a pity if your amazing research does not get a chance to be presented to a wider audience. In addition, I enjoyed meeting the experts from an industry-leading company and top institutes during the interviews. This unique experience helped me to be more confident and versatile.
Your research always deserves an opportunity to be shared. I believe the Teijin Kumura Scholarship is the best place for this challenge.

東京大学大学院 理学系研究科 物理学専攻 T.T. Yeung

2022年度 奨学生

博士からのメッセージ 修士からのメッセージ

博士からのメッセージ

A. Maeda 「研究に専念したい人へ」

研究をするなら中途半端にはしたくないとの思いから、経済的負担を減らすために帝人久村奨学金に応募しました。選考に際しては過去の奨学生のメッセージを参考に、他分野の先生にも自分の熱意が伝わるよう、発表を工夫しました。面接では思いもよらない鋭い質問を受け、たじろぐ場面もありましたが、自分の研究をより深く見つめ直すよい機会となりました。
私は、生体における鉄代謝制御を研究しています。人体を構成する鉄の量はわずか数グラムですが、そのバランスが少しでも傾くと腫瘍やアルツハイマー病などの病気を引き起こします。大学院では、組織における鉄動態の分布を明らかにし、こうした疾患の治療に繋げたいと考えています。
今回掴むことのできたチャンスを最大限活用し大学院での研究活動に取り組み、人類のQOL向上に資することができるよう邁進してまいります。

熊本大学大学院 医学教育部 医学専攻 A. Maeda

F. Nagae 「博士課程の抱負」

私の研究テーマは、真核生物の転写・複製前後でヌクレオソーム形成位置の情報が保存される際の分子メカニズムを解明することです。本テーマで注目している生命現象が複雑であるために、この問題を完全に解明するには博士課程の3年間という時間は短く、今後研究者としての一生をかけて取り組むべきであると考えています。私が奨学会に応募した理由は博士課程の3年間の生活を確保するためだけでなく、研究者としての実力を育むにあたって必要な勉強や研究活動の資金を用意するためです。
奨学生として採用していただいたことに深く感謝申し上げるとともに、日々精進して博士課程での3年間を実りあるものにしたいと考えています。

京都大学大学院 理学研究科 生物科学専攻 F. Nagae

H. Yamamoto 「自身の研究を見つめ直す機会」

私は睡眠障害の治療薬の開発と睡眠制御のメカニズム解明を目標に研究を行っています。
本奨学会の選考では、研究概要についての書類提出に加え、2回の面接があります。選考に当たって自分の研究課題の背景や今後の計画等を今一度理解し、立案し直す機会となりました。面接の質疑応答では、様々な分野の先生方や企業の方から、的確なコメント・質問を沢山いただき、今後研究を進める上での有意義な時間となりました。
研究室内の発表や学会発表とは異なり、様々な分野の方々に研究を伝える貴重な機会です。書類作成や研究内容のプレゼンテーションといった研究者に必要なスキルの向上にも繋がると思います。ぜひ挑戦してみてください!

筑波大学大学院 人間総合科学研究科 医学学位プログラム H. Yamamoto

K. Nishihara 「研究者として羽ばたくチャンス」

私は修士課程より本奨学会の奨学生としてご支援いただき、研究に集中した2年間を送ることができました。今年度からの博士課程進学に伴い、引き続きご支援をいただけることとなり、大変感謝しております。
私の研究分野は「惑星形成論」と呼ばれる、私たちが住んでいるような惑星がどのようにしてできたのかを解明する分野です。この研究は基礎的な内容であり、即座に人々の生活の改善にはつながりにくいものではあります。しかし、この研究は私たち人類のルーツの解明にもつながる、非常に興味深い研究分野だと感じています。私は研究者として、これらの問いに一生をかけて取り組んでいく所存です。
奨学会の面接では全くの他分野の面接官に対して自身の研究を説明することになります。まずは自分の研究分野の面白さと、それに対する自分の熱意を伝えましょう。この奨学会の与えてくれるチャンスを掴み、研究者として羽ばたきましょう。

総合研究大学院大学 物理科学研究科 天文科学専攻 K. Doi

K. Doi 「将来ビジョンを描き伝えるチャンス」

私は、最適化技術の一手法群である、進化計算の研究に従事しています。一回の最適化中に自動かつ高速に高性能化するアルゴリズムを提案し、誰でも手軽に最適化技術を利用できるようにします。これにより、ヒトがまだ見ぬ革新的な解発見の機会を社会全体に提供できれば嬉しいです。
選考過程は成長の機会になりました。専門面接では、分野ならではの観点から研究の前提を問う質問をいただき、最終選考で分野外の方にも伝わる発表をできました。最終選考でも、研究内容のクリティカルな質問をいただけますが、自分の研究の詳細と良さは自分が一番理解していると信じて臨みました。
実現したいことは一つに絞ると良いかもしれません。時期ごとに達成目標を設け、論理的にそれらを繋げることで、自分自身でも研究計画の整理ができます。最後は、研究と社会還元への熱意です!
採用に感謝するとともに、奨学生の皆様から刺激を受けられることを楽しみにしています。

横浜国立大学大学院 理工学府 数物·電子情報系理工学専攻 K. Nishihara

M. Kumazawa 「選考過程で広がる視野」

私は微細藻類である珪藻の光合成を研究しています。
帝人久村奨学金は他の多くの奨学金と異なり、研究への熱意と計画をもとに評価していただける点を大きなメリットに感じ、申請しました。またその選考の過程では、専攻する分野とは大きく異なる分野の先生から貴重なご意見をいただくことができました。専門に近い分野の先生からもこれまで考えたことのない視点からの質問もあり、自分の研究課題への視野が広がりました。今後はこの機会を糧に研究を進めて参ります。
皆さんも帝人久村奨学金に応募されることをお勧めします。

京都大学大学院 農学研究科応用生命科学専攻 M. Kumazawa

R.Tachibana 「自らの研究を見つめ直す有意義な時間」

私は植物ホルモンの一種・ブラシノステロイドによる葉緑体制御メカニズムの研究をしています。地球生命を支える壮大な生命現象である光合成の制御メカニズムを解明し、その成果を実社会に応用することが目標です。
帝人久村奨学金は研究に対する熱意を評価していただけるということで応募しました。選考過程においては、自らの研究を専門外の方々に短時間で魅力的に伝えることを心がけました。研究にのめり込むほど近視眼的な思考に陥りがちですが、選考の準備は研究の意義や方向性を見つめ直す有意義な時間となりました。日本を代表する研究者の方々に自分の研究がどのように映るのかを試すことができるという点で、選考過程そのものが自分の成長に繋がったと思います。応募を迷った際にはぜひ挑戦してみてください。
奨学生として採用していただいたことに深く感謝申し上げると共に、自らの興味を人類の進歩に繋げられるよう研究に邁進したいと思います。

京都大学大学院 生命科学研究科 統合生命科学専攻 R. Tachibana

S. Hayashi 「骨修復への新規治療法開発に向けた第一歩」

骨折はきちんと治療をすれば治るものです。しかし、様々な要因により、一度治らない骨折になると、侵襲性の高い複数回に及ぶ手術が待ち受けています。
私はそんな治らない骨折に対して、骨折部に新規薬剤を投与することで侵襲性が低く、簡易に済む治療戦略がとれるようにしたいと考えました。新規薬剤開発のためには治らない骨折のメカニズムの解明が必要となるため、現在はその解明へ向け、日々研究に取り組んでいます。
卒業後は一度海外に留学し、その後は日本のアカデミアに残りたいため、柔軟性のある奨学金の獲得を希望していました。その様な状況で指導教授からご紹介いただいたのが、帝人久村奨学金でした。選考中の面接では、非常に有意義なご意見をいただき、自身の研究を多角的な視点から捉え直すことができました。同期の方々との交流会で刺激を受けるのも楽しみにしています。是非、皆様も帝人久村奨学金へ挑戦してみて下さい。

東京大学大学院 医学系研究科 内科学専攻 S. Hayashi

Y. Tsukasa 「面接は学会発表とは似て非なるもの」

動物はさまざまな環境情報を手がかりに、遺伝的にプログラムされた本能行動を適切に調節しています。私は、本能行動のNature(遺伝的要因)とNurture(環境要因)の相互作用メカニズムを明らかにすることを目指しています。
私は修士課程在籍時に本奨学金に採用されていたので、博士課程進学時にも応募しました。面接の準備にあたり、学会発表や研究費の申請書執筆といった経験を総動員しましたが…面接はこれらとは随分違うことに気づきました。評価される点が異なるからです。例えば学会発表と比較すると、分野の外からみれば一見細かく見えてしまう新規生を強調するよりも、本質的な重要性を思い切って主張する方が他分野の審査員の心に響くでしょう。当然、学会発表時とは異なる「ストーリー」になり得ます。また、私は博士号取得後の見通しについても触れました。一例ですが、私の経験がこれから奨学金に挑戦する皆さんの参考になれば幸いです。

京都大学大学院 生命科学研究科 統合生命科学専攻 Y. Tsukasa

Y. Yan 「An opportunity for interdisciplinary communication」

Thanks for the generous financial support from Teijin Scholarship Foundation, and I am honored to be elected as recipient of this scholarship. My research is about the optimization of regulatory T cell-targeted cancer immunotherapies to ensure the therapeutic efficiency and minimize the potential side effect. With this scholarship, I can relieve my financial burden and concentrate on my research, especially in this pandemic situation.
In my opinion, a researcher in future requires not only his professional knowledge, but also his capacity of integrating ideas from different research fields. Facing the complicated challenges these days such as the coronavirus pandemic, researchers from different fields are now more willing to work together. Application for this scholarship provides me a wonderful chance for sharing my research with committee members from different research fields and getting advice from them.
Therefore, for the future applicants, do not hesitate and I believe that the application for this scholarship can help the development of your future academic career.

名古屋大学大学院 医学系研究科 総合医学専攻 Y. Yan

修士からのメッセージ

A. Daimon 選考への挑戦は、自分の成長に繋がる

私は、紫外光を照射することにより液状樹脂を硬化させるラジカルUV硬化の研究を行っており、室温条件下で光が直接当たらない部分まで硬化させることを目的としています。
私は、奨学金OBである指導教授に薦められたこと、研究に対する熱意を評価してくださること、新しい挑戦をしたいことの以上3点より応募することを決意しました。現在、応募するか迷っている方は、間違いなく応募した方がいいと思います。結果はどうであれ、自分の研究を見つめ直し、どのように分かりやすく伝えるかを考えることは、今後、必ず役立つスキルだと思われます。私自身もこの選考経験を通じて、人にわかりやすく伝える能力が向上したことを実感しており、以前より人前で発表することに緊張しなくなりました。
何か新しい挑戦をしてみたい方は、是非とも応募をおすすめします!

東京理科大学大学院 理工学研究科 先端化学専攻 A. Daimon

H. Yamasaki 自身の研究を客観的に捉える貴重な機会

食品の構造は美味しさを創出する重要な要因であると言われています。私は、食品を透明にすることで構造を把握し、構造が美味しさ等の品質を支配する機構を解明することに取り組んでいます。
帝人久村奨学生の選考においては、自身の研究に対して他分野の先生方から貴重な意見をいただいたことで自身の研究を客観的に捉える貴重な機会となりました。また、選考過程において自身の研究を他人に分かりやすく伝えることの難しさやその重要性を認識することができ、これからの研究生活を送る上で非常に貴重な経験ができたと思っています。
自身の研究に対して客観的な視点から捉え直すことができるのは数少ない機会ですので、本奨学金を考えられている方はぜひ応募してみてください。これから本奨学金に挑戦される皆様の健闘をお祈り申し上げます。

京都大学大学院 農学研究科 食品生物科学専攻 H. Yamasaki

K. Fuchino 結果よりも過程を重視

私はVRとロボットアームを用いた初心者卓球指導システム”T2Snaker”を開発する研究をしています。VRにより場所に依存せず練習を行うことができ、ロボットアームを用いることで力覚情報の伴った指導法を実現しています。新しい形態のスポーツ指導法を提案することが目標です。
私が本奨学金に応募した理由は2点あります。一点目はプレゼンテーション力を磨きたかったからです。選考を通じて、自分の研究を専門外の方にもわかりやすく説明する力を身に着けたいと考えました。二点目は自分の研究に対するフィードバックが欲しかったからです。今後の研究方針に迷っていたこともあり、検討中の研究方針に対して客観的な意見を頂けたことはとても有意義な経験だったと思います。
今後挑戦される方々も、自分の視野を広げるいい機会になると思います。採用の可否に関係なく、とても価値のある経験となるはずです。陰ながら応援しています!健闘を祈る!

早稲田大学大学院 基幹理工学研究科 情報理工・情報通信専攻 K. Fuchino

K. Nakamura 2年間で何を追求するのか

私は現在、ミトコンドリア病についてバイオインフォマティクス分野からVUS解明、WGS結果にHDRを用いたdeletion検出、心筋シングルセル解析などを行なっています。
実際に研究をしてみると様々な解析ツールの組み合わせやデータ解釈が非常に難しく、その難しさに研究の楽しさを感じています。常に「なぜ?」という思考を忘れずに取り組むことで結果解釈と疾患の関係が見えてくることがあります。
研究を理解するためには、自分の知識・技術面の現在位置を把握しなければなりません。「何が分かっていないのか、出来ないのか」を理解しなければならないと思っています。帝人奨学金選考ではその現在位置を審査委員の先生方が的確に意見を下さります。これから研究を始めていく上でこのような貴重な経験は他ではできないと思います。有意義な修士期間にするためにも挑戦してみてください。

順天堂大学大学院 医学研究科 難治性疾患診断・治療学 K. Nakamura

N. Asano 一歩踏み出す勇気こそが自分の可能性を広げる第一歩に

私は分裂酵母を用いて染色体領域の一つであるサブテロメアに注目し、サブテロメア特異的な構造の形成メカニズム、及びその構造形成の意義を明らかにしようと日々邁進しています。
帝人久村奨学金の存在は母からの勧めで知り、最初は「難しそう」というのが第一印象でした。しかし自分の研究に対する熱意を評価してもらえる点に魅力を感じ応募を決断しました。選考過程では、自分の中での理解力を高めることはもちろん、研究テーマと正面から向き合うことができました。また発表の際も様々な分野の先生方がいる中で、いかに興味をもって聞いてもらえるかを常に意識していました。これらの経験を通して改めて研究が楽しい、好きだと思えましたし、先生方の貴重なご意見もいただき、挑戦することの大事さを再度感じています。
応募を迷っている方もいると思いますが、一歩踏み出す勇気こそが自分の可能性を広げるきっかけになるはずです。是非挑戦してみてください!

東京大学大学院 理学系研究科 生物科学専攻 N. Asano

R. Kawamura 研究者への第一歩

私は現在、眼圧が正常範囲内にあるにも関わらず緑内障となってしまう、正常眼圧緑内障 (NTG)の責任タンパク質についての研究を行っています。私の研究により、NTGに関する基礎的な理解が進むことを期待します。
私が帝人奨学金に応募した理由は、書類選考や専門面接といった選考過程が今後の研究活動にとってプラスになるだろうと考えたからです。実際に、二度にわたる面接では、多くの学術的な質疑応答やディスカッションを行うことができ、とても良い経験になりました。
帝人久村奨学金に応募することは、その合否に関わらず、自分の研究の立ち位置や将来の研究計画を深く考えるきっかけになり、研究生活をより良いものにしてくれるでしょう。皆さんも恐れずにぜひチャレンジしてみてください。研究への情熱と深い理解があれば大丈夫でしょう。

北海道大学大学院 生命科学院 生命科学専攻 R. Kawamura

S. Kawakita 自己成長に繋がる貴重な機会

私は現在、気道粘液の主成分MUC5AC分泌に対するインテグリンの役割を解明することを目標に、日々の実験に取り組んでいます。気道粘液は、喘息やCOPDの重篤さと密接な関係にあり、その分泌を抑制することが重要です。
帝人久村奨学会の「研究に対する熱意を評価して頂ける」という点に魅力を感じ、学業・研究活動に専念する一助にしたいと考え、本奨学金に応募しました。
選考過程は、書類選考と二度の面接から構成されています。これらの準備を通して自分の研究を根本から見つめ直すことができ、選考に挑戦したこと自体に大きな価値があったと確信しています。また面接では、限られた時間の中で自分の研究の意義や面白さを簡潔に伝えることや、頂いた質問に適切に応えることは難しく、自身のプレゼンテーション能力の不足を痛感しました。
本奨学金への挑戦は、経済的な支援だけでなく、自身の成長に繋がる貴重な機会になると思います。ぜひ挑戦してみてください。

東京理科大学大学院 薬学研究科 薬科学専攻 S. Kawakita

S. Zhang 前へ!

近年、化学資源の枯竭に伴い、エネルギー問題が深刻の状況になっています。それによって、エネルギーの供給困難の問題など、人々の生活に深刻な影響を及ぼしています。私は将来、研究者として、安全かつ効率にエネルギーと半導体不足の問題を解決するために、クリーンエネルギーの分野で現在最も注目を集めている太陽エネルギーを現在の研究テーマとして選びました。
帝人奨学金を選んだ理由は、経済的に自立した上で研究活動を続けたいと思ったからです。募集要項で「専門面接を通じて選考」を見た時少し躊躇しましたが、面接では学会発表のように、各分野の碩学たる先生方の前で、自分の研究を発表して批評や助言を得ることができると考え、やはり応募しました。
躊躇するより挑戦しましょう!いつも自分に言い聞かせていますが、「本当にすごい人は、苦手なことを恐れずやって成長する」。なので、前へ進みましょう!
Somebody has to win, so why not me?

明治大学大学院 理工学研究科 電気工学専攻 S. Zhang

T. Yamamura 少ないチャンスをモノにせよ

私は自然界における感染症の毒性進化について数理シミュレーションを行い、毒性が自然界でどのように維持されているかを明らかにする研究を行っています。
工学系・農学系の応用分野に主眼を置いた奨学金は数あれど、私の専門である生態学のような応用範囲の狭い基礎研究を対象とした奨学金は少ないのが実情です。その中で、帝人奨学金は基礎研究・応用研究をフラットに評価してくれる数少ない奨学金の一つです。少ないチャンスをつかむためにも、ぜひ応募してみてください。自分の研究の将来的な意義、応用範囲を考えて箔付けしていくうえでも非常にいい経験になると思います。
これから帝人奨学金に挑戦される皆様を心より応援しております。

京都大学大学院 理学研究科 生物科学専攻 T. Yamamura

Y. Jung 人生に無駄な経験はない

私は微生物を用いて有用物質を生産する研究を実施しており、これまでは様々な分野において幅広く用いられる乳酸菌由来の菌体外多糖の生産機構を解明する研究に取り組んできました。
帝人奨学金へ応募したきっかけは、様々な審査委員方が申請者の研究に対する熱意を評価してくれるという選考過程が自分にとっては貴重な経験になると考え、応募を決めました。帝人奨学金の選考過程は「将来何をやりたいのか」について再度考える機会となり、私は選考を通して自分の価値観や目標を見直すことができました。選考には落ちるとしても自分に良い経験になると思うので、応募を迷っている皆様はぜひ挑戦してください。

東京大学大学院 農学生命科学研究科 応用生命工学専攻 Y. Jung

帝人久村奨学金
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