CEOメッセージ

株主・投資家の皆様へ

世界経済は、地政学リスクの高まりがみられるものの、米国では好調な企業業績の牽引もあり株価が過去最高値を更新し、欧州でも内需を中心に堅調な回復をみせる等、全体として改善傾向となりました。国内経済は、企業業績が回復し、設備投資が持ち直しましたが、賃金の伸び悩み等から個人消費は緩やかな回復に留まりました。

このような状況のもと、帝人グループの当第3四半期の連結決算(累計)は、各事業の販売が総じて堅調に推移したことや、複合成形材料事業で昨年1月に買収した米国Continental Structural Plastics Holdings Corporationが加わった影響、及びヘルスケア事業でも、医薬品分野におけるアルツハイマー治療薬の候補化合物のMerck & Co., Inc.(米国メルク社)への導出対価の計上や米国在宅医療からの撤退影響等があり、今年度より新たに設定した経営重要指標の内、EBITDAは前年同期比26.2%増の904億円となり、10%以上という目標を掲げているROEは14.4%となりました。売上高は前年同期比で14.9%増の6,147億円、営業利益は同29.1%増の563億円、経常利益は同24.1%増の568億円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比16.6%増の397億円となりました。1株当たり四半期純利益は、201円92銭(同28円69銭増)となりました。

足元の世界経済は地政学リスクの高まりが継続するものの、欧米を中心に、先進国及び新興国の各地域で拡大基調の維持が見込まれています。国内経済についても、企業業績の拡大を背景に、人手不足への対応のための投資が増加すること等もあり、総じて安定的な成長が継続する見通しです。

当年度の通期業績予想につきましては、当第3四半期連結累計期間の実績を踏まえ、ROEは12.4%、EBITDAは1,110億円と、前回予想を据え置きます。また売上高は8,400億円(前回予想8,500億円)、営業利益は680億円(同680億円)、経常利益は680億円(同680億円)、親会社株主に帰属する当期純利益は450億円(同450億円)と、前回予想から売上高を修正します。

今年2018年は、帝人グループにとって創立100周年という節目の年にあたります。100年にわたる事業運営において、何度も危機に直面しつつも成長を続けることができましたが、ここに至るまで私たちを常に支えてくださった皆様に、改めて感謝の気持ちを申し上げたいと思います。私たちは、100周年の今年から、物質や素材だけの従来の化学を超えて、人を中心に化学を考える企業として、未来の人々のQuality of Life向上を見据えたソリューションを提供していくことを宣言し、「人があるべき未来へ。FUTURE NAVIGATION」というメッセージを用いていくこととしました。「未来の社会を支える会社になる」という長期ビジョンを実現するために、化学の力を信じ、化学の可能性や解釈を広げることにより、これまでにない新たな価値の創造を通じて、コアビジネスを確立してゆきます。

長期ビジョンの実現のための実行計画と位置付けている中期経営計画の1年目は、残り2か月となりましたが、マテリアル領域、ヘルスケア領域ともに当初想定していた計画を超える水準で進捗しており、新たに取り組んでいる事業も、少しずつではありますが花を開こうとしています。今後も全社員が一丸となって、目指す姿に近づくための挑戦と変革を続けていきます。

株主・投資家の皆様には、変わらぬご理解とご支援をお願い申し上げます。

 

2018年2月5日

代表取締役社長執行役員CEO

鈴木 純