2013年7月 2日

有害なガスが全く発生しない新規耐加水分解剤

環状カルボジイミド化合物の開発と市場展開について

帝人株式会社(本社:大阪市中央区、社長:大八木 成男)は、樹脂の加工や様々な取り扱いに際して通常発生する有害なイソシアネートガスが全く発生しない、環境にやさしい新規耐加水分解剤を開発しました。
この耐加水分解剤はカルボジイミド化合物を使用した全く新しいもので、従来製品以上の高い耐加水分解性能を有し、これを製造工程において添加することにより、幅広い樹脂の耐久性を向上させることができます。また、カルボジイミド化合物を使用することにより、従来、樹脂と反応させる際に発生することが問題になっていた有害なイソシアネートガスが発生しません。
既に当社では自社製品で活用実績がありますが、ポリエステル系を中心とする幅広い樹脂に適用可能であることから、このたび外販も行うこととし、サンプル供給を開始しました。今後、グローバルに市場展開し、拡大を図っていきます。

1.背景
(1) 樹脂の耐久性向上は従来からの課題であり、ポリエステル系を中心とする樹脂の耐久性を高めるためには、一般的に耐加水分解剤としてカルボジイミド化合物が使用されています。
(2) しかし、カルボジイミド化合物は、樹脂と反応する際に有害なイソシアネートガスが発生することが知られており、製造現場の環境悪化が問題となっています。
(3) こうした中、当社は自社で展開している高耐熱性バイオプラスチック「バイオフロント」に耐加水分解性能を付与するため同剤を使用してきましたが、このたび、他の樹脂にも広く同様の効果を確認することができたため、市場展開していくこととしたものです。
2.新規耐加水分解剤の特徴
(1) このたび開発した新規耐加水分解剤は、環状構造を有するカルボジイミド化合物であり、樹脂と反応した際に有害なイソシアネートガスが全く発生しません。そのため、より安全な製造および使用が可能となります。
(2) ポリ乳酸をはじめ、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系などの汎用樹脂に対しても、それぞれの樹脂の性能を低下させることなく、より少量の添加で、従来製品に比べてより高い耐加水分解性能を付与することが可能となり、樹脂の耐久性を向上させることができます。
(3) 300℃以上の耐熱性を有するため、これまで以上に、高温領域において樹脂と混錬することが可能となります。
(4) 耐加水分解剤として活用する他、塗料やコーティング剤の粘度を調節したり、硬化させたりする架橋剤としても使用することができます。

3.今後の展望
引き続き、当社が自社展開する高耐熱性バイオプラスチック「バイオフロント」に活用するとともに、今後は、既に化審法や安衛法、REACHなど、化学物質の取り扱いに伴う法規制に対応している国内および欧州での市場展開とともに、米国、中国における法規制への対応を進めていきます。こうしたグローバル展開により、2018年には年産100t規模を目指します。

当件に関するお問い合わせ先
・報道関係のお問い合わせ
帝人株式会社 コーポレートコミュニケーション部 (東京)03-3506-4055 (大阪)06-6268-2763
・その他のお問い合わせ
帝人株式会社 HBM推進班  03-3506-4096
 

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