2017年6月19日

世界初!ポリカーボネート樹脂製のフロントウィンドウ

樹脂製ピラーレスウィンドウが市販車に搭載

帝人株式会社(本社:大阪市北区、社長:鈴木 純)は、京都大学発のEVメーカーであるGLM株式会社(本社:京都市左京区、社長:小間 裕康)が製造・販売するスポーツEV「トミーカイラZZ」向けとして、世界で初めてポリカーボネート樹脂製のピラーレスフロントウィンドウを開発しました。樹脂製のフロントウィンドウが市販車に採用されるのも世界で初めてのことです。

1.開発の背景

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    当社は車両軽量化に向けた取り組みとして、ガラスの1/2の軽さと200倍の耐衝撃性を有するポリカーボネート(PC)樹脂の特性を活かし、列車の窓や、自動車のパノラマルーフ、クォーターウィンドウなどのグレージング(樹脂窓)開発を進めてきました。
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    本年3月には、ウェット法でハードコートしたPC樹脂にプラズマCVD法*でハードコートを追加することにより、ガラス並みの耐摩耗性と耐候性を付与する技術を開発しました。また、月島機械株式会社と共同開発した設備により、プラズマCVD法で実車サイズの大型樹脂窓や複雑な曲面を有する樹脂窓も均一にコーティングできるようになりました。
    * プラズマCVD法:  ハードコート材料をガス化し、対象物の表面にコーティングする方法。
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    GLMは、部品開発において株式会社安川電機やオムロン株式会社など国内有力企業と幅広い協力関係を築いており、日本のテクノロジーショーケースとなるような車づくりを目指しています。2015年10月にはスポーツEV「トミーカイラZZ」の量産を開始しています。
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    一方、自動車のフロントウィンドウには、衝突時の安全確保をはじめ、光の透過性や耐摩耗性といった様々な要求特性があり、自動車保安基準により、これまではPC樹脂を使用することができませんでした。また、ウィンドウを支え、前方衝突時に搭乗者を守る役割があるAピラー(支柱)には、太くすると前方の視界を妨げてしまうという課題がありました。
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    こうした中、自動車保安基準が改正されることになり、本年7月より国内で発売される新車種の窓には、ガラスと同等の高い耐摩耗性が求められるようになるとともに、フロントウィンドウにPC樹脂の使用が可能となることから、世界初となるPC樹脂製のピラーレスフロントウィンドウを開発し、GLMの「トミーカイラZZ」に搭載されることになりました。


2.PC製の樹脂窓について

  1. (1)
    このたび開発したPC樹脂製のピラーレスフロントウィンドウは、通常Aピラーがあるフロントウィンドウ周辺部に厚みをもたせることにより、世界で初めてAピラーレスを実現しました。
  2. (2)
    このPC樹脂製のピラーレスフロントウィンドウは、高い耐摩耗性と優れた耐候性を有し、本年7月から適用される新しい自動車保安基準を満たしています。
  3. (3)
    フロントガラスとAピラーが一体となった透明な樹脂窓とすることで、視界を遮るものがなくなり、安全確保と爽快なドライビングに寄与します。
  4. (4)
    PC樹脂製のピラーレスフロントウィンドウとすることにより、従来のガラス窓とAピラーの組み合わせに比べて36%の軽量化を実現し、自動車の走行性能の向上に寄与しています。
耐摩耗試験(1000回転)後のPC表面キズ比較
(左:ハードコートなし、中央:ウェット法、右:プラズマCVD法)


3.今後の展開

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    このPC樹脂製のピラーレスフロントウィンドウを装着した「トミーカイラZZ」は、6月28日からポートメッセなごやで開催される「人とくるまのテクノロジー展 2017」(ピックアップセミナー横のブース)において初公開されます。
  2. (2)
    GLMは公道を走行するための国内認証を取得する予定であり、今秋を目途に、このPC樹脂製のピラーレスフロントウィンドウを「トミーカイラZZ」のオプションとして加える計画です。
  3. (3)
    当社は、今後、日本国内のみならず、新しい自動車保安基準に相当する特性が求められる欧米の自動車メーカーに向けて市場開拓を進めていきます。
  4. (4)
    当社は、軽くて強い高機能素材やそれらの複合化による自動車向け複合材料事業の拡大を中期経営計画の発展戦略として掲げており、車体軽量化を総合的に提案できる部品供給パートナーとなることを目指していきます。
 
  • 当件に関するお問い合わせ先
    帝人株式会社 コーポレートコミュニケーション部 03-3506-4055

 

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