2018年9月25日

あるべき未来の住空間を見据えて

高機能繊維補強木材を使用した世界初の建築物を建設

帝人株式会社(本社:大阪市北区、社長:鈴木 純)は、高機能繊維で補強した集成材*1 であるAFRW(Advanced Fiber Reinforced Wood)*2 を使用した世界初の建築物を、当社の東京研究センター(東京都日野市)敷地内に建設することとしました。
*1 集成材: 木材の大きな節や割れなどの欠点を取り除き、その繊維方向を平行に揃えて、厚さ、幅、および長さの方向に接着した木質材料で、住宅から大型建築物まで幅広く利用されている。
*2 AFRW: 当社が2015年に開発した、高機能繊維を用いた複合材料を集成材に貼り合わせた集成材。その剛性は木材の2倍以上で、建築材の梁などに使用すると、建築物の曲げ性能や意匠性が向上することから、幅広く活用されることが期待されている。

1.背景

  1. (1)
    近年、建築物の安全性に対する要求の高まりを受け、地震による建築物の揺れを低減するため、木質構造による軽量化への期待が高まっています。
  2. (2)
    また、木質材料は、質感(ぬくもり)や意匠性などの外観性、快適性に加え、CO2を吸収保持することによる温暖化対策への効果も期待できるため、国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」の観点からも将来性が注目されています。
  3. (3)
    こうした中で、今年創立100周年を迎えた当社は、AFRWを使用し、保有する技術やノウハウを駆使することにより、このたび世界初となる建築物を建設することとしました。

2.当該建築物について

  1. (1)
    このたび建設する建築物は、AFRWを使用することにより、木材のぬくもりでストレスの低減を図るとともに、室内に柱を設置せず、自然光を効果的に採り込むことで、開放的で快適性の高い空間の実現を目指します。
  2. (2)
    建築のエキスパートである前田建設工業株式会社、ならびに高知大学 構造工学研究室の助言・協力を得て建設を進め、完成後は7年間にわたり、前田建設工業と共同でAFRWの接着安定性や振動時の耐久性などについて実証実験を行います。
  3. (3)
    この建築物は、AFRWの実用1号物件として、国土交通省の「平成29年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択されています。また2018年5月に第三者評価機関による建築物の性能評価、7月に国土交通大臣による認定取得を経て、本年10月に着工予定です。

建築物の完成予想図

3.今後の展開

帝人は、このたびの建設および完成後の実証実験を経て、木造建築物へのAFRWの普及に向けてノウハウを蓄積し、2020年頃までに一般建築物への実用化を目指します。
また、自社の有する化学の力を駆使することにより、未来の人の幸せな暮らしへの貢献を図り、長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」を目指します。
 

  • 当件に関するお問い合わせ先
    帝人株式会社 コーポレートコミュニケーション部 03-3506-4055
     

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