ピュアエース® ポリカーボネート樹脂フィルム

 
1.ピュアエースの特長

今日の情報端末機器のめざましい発達により、一層時間と場所の制約から解き放たれた広域通信の波が到来しています。
また、それに伴いディスプレイ材料としてのポリマー光学フィルムの用途も拡大の一途を辿っています。

新世紀になって、オプトエレクトロニクスの技術革新はそのテンポを加速し、FPD(フラットパネルディスプレイ)関連の分野では、光学フィルムのさらなる性能の向上と優れたコストパフォーマンスが要求されています。

帝人は、原料から一貫して流延法ポリカーボネートフィルムの技術開発を進めてまいりました。
そんな私どもの一つの成果として、最も厳しい光学品質と透明性が求められるLCDプラスチックセル基板用の光等方フィルムとして、'97年4月、「ピュアエース®」(PURE-ACE®)が誕生しました。

その後、'00年にはポリマーに広帯域波長分散機能を付与した「ピュアエース®WR」を上市し、製品のラインナップは日を追うごとに充実しています。

「ピュアエース®」は、光学補償用の光学等方フィルム及び位相差フィルムとして、従来は勿論将来の多様なニーズに対応し、新しい時代を皆様と共に切り拓いていきます。

「ピュアエース®」は光学分野における帝人の長年の経験と実績を基に先進的な製膜技術と最新鋭の設備により生産された、高透明・高品質のポリカーボネートフィルムです。
厳しい品質管理の下、原料から製品まで一貫生産を行い、その品種もユーザーの皆様の要請に的確にお応えできるよう、用途別にバリエーション豊富に、ラインナップしております。
 
2.ピュアエースの製品構成
 
3.ピュアエースの製造工程
 
4.ピュアエースフィルムの用途
光学等方フィルムの用途
光学異方フィルムの用途
 
5.ピュアエースフィルムの各種特性
光学的性質
耐溶剤性
溶剤名 種別
ピュアエース ピュアエースWR
ケトン類 アセトン
メチルエチルケトン
アノン × ×
アルコール類 メタノール
エタノール
イソプロパロール
n-ブタノール
エステル類 酢酸エチル
エーテル類 ジオキサン × ×
ジオキソラン × ×
テトラヒドロフラン × ×
芳香族炭化水素
ハロゲン化炭化水素等
n-ヘキサン
ベンゼン
トルエン
シクロヘキサン
メチレンクロライド × ×
クロロフォルム × ×
エチレンクロライド × ×
酸類 塩酸(35~37%)
硝酸(60~61%)
硫酸(95%以上) ×
品質特性
仮
※本表の数値は、弊社における代表的な測定値であり保証値ではありません。
耐久性能

ピュアエースは、各種過酷条件テストにおいても 優れた耐久性能を保持します。

測定器:KOBRA-21ADH(色相差変化率を測定)
読取顕微鏡(寸法変化率を測定)
(株)日本電色 COH-300A(ヘイズ変化率を測定)

項目 単位 規格値
耐熱性
(85℃×1000Hr)
位相差変化 nm ±4.0以内
寸法変化 ±0.3以内
ヘイズ変化 1.6以内
耐湿性
(60℃90%RH×1000Hr)
位相差変化 nm ±4.0以内
寸法変化 ±0.3以内
ヘイズ変化 1.6以内
耐寒性
(-40℃×1000Hr)
位相差変化 nm ±4.0以内
寸法変化 ±0.3以内
ヘイズ変化 1.6以内
Re・Rth値制御範囲
1軸延伸フィルム(nx>ny≒nz)
銘柄 Re値範囲(nm) Rth値範囲(nm)
T 3~2000 Rth=Re/2
TT 3~1000 Rth=Re/2
WR-S 2~180 Rth=Re/2
WR-W 2~180 Rth=Re/2
 
6.ピュアエースフィルムの用途の詳細

STN液晶着色防止・・・白黒表示の実現

 

反射型TFT(TFD)
反射型TFTにおいては、広帯域な1/4波長板と偏光板の組み合わせによる円偏光板が使用されています。
この円偏光板は裏面の電極からの反射光を吸収する作用があり、実質的にこの作用により黒表示を実現します。
従来から広帯域位相差フィルムとしてはいくつかありましたが、いずれにしてもフィルムを2枚以上積層することによって広帯域化を図るものでした。
それに対して当社が世界に先駆けて開発したピュアエース®WRは1枚で広帯域性を得ることが可能です。
半透過反射型TFT(TFD)
半透過反射TFTは、反射型TFTとは異なり、液晶セルの両側に円偏光変換機能を有する光学フィルムが必要とされています。
当社のピュアエース®WRはそのいずれにも使用することが可能です。従来の2枚以上積層するタイプに比べて、より薄型化を図ることができます。
さらに、視野角に関しても2枚方式に比べて1枚方式の方が入射角に対する軸角度の変化が小さいことから優位であり、従来の2枚構成に比べてより広い視野角を得ることが可能です。
タッチスクリーン(タッチパネル)
タッチパネルを偏光板の内側に入れたタイプ(インナータッチパネル)のタッチパネルにおいては、円偏光板がタッチパネルのギャップ間にて発生する干渉縞を打ち消す光学機能フィルムとして使用されています。
一般PCであるピュアエースでも、ある特定の波長範囲の干渉縞を打ち消すことは可能ですが、より位相差の広帯域性に優れるピュアエースWRを1枚使用することにより、反射光を可視光の広い範囲で抑えることができ、視認性を大幅に改良できます。
OLED(Organic Light Emitting Diode)
一般にOLEDは裏面に鏡面の金属を使用する必要があります。
したがって、OLEDを特に外光の存在するモバイル用途で使用する場合には、この裏面電極からの反射光を防止するための円偏光板が必要であり、実際に広く利用されています。特にピュアエースWRは1枚で広帯域性を有することから、これを用いた円偏光板は広い波長範囲かつ広い視野角で反射光を吸収することが可能です。ピュアエースWRを用いることで、反射光による着色が少ない視認性のよいOLEDを得ることができます。
モニター、液晶テレビ
モニター、液晶テレビ向けのTFTにおいても、視野角改善のために位相差フィルムが使用されています。
垂直配向モードを初めとして各種LCDモードに対して、最適な位相差フィルムを提供することが可能です。
例えば、垂直配向モードに対しては1枚で視野角を改善できる三次元制御された位相差フィルムやc-plate(2軸配向フィルム)、偏光板の視野角を拡大できる逆分散性を持ったa-plate(1軸配向フィルム)等を提供しています。