株主・投資家情報

コーポレート・ガバナンスの概要

基本的な考え方

帝人グループでは、株主価値の持続的向上を基本的使命であると踏まえた上、多様なステークホルダー(利害関係者)に対する責任を果たしていくために、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでいます。コーポレート・ガバナンスの基本を「透明性の向上」「公正性の確保」「意思決定の迅速化」「監視・監督の独立性の確保」とし、「指名諮問委員会/報酬諮問委員会」「アドバイザリー・ボード」「独立社外取締役を含む取締役会と執行役員制」「独立社外監査役を含む監査役体制」等を通じ、実効性のあるコーポレート・ガバナンス体制の構築・強化に努めています。また、コーポレート・ガバナンスとコンプライアンス、リスクマネジメントに関する指針を帝人グループ「コーポレート・ガバナンスガイド」として制定し、公表しています。

コーポレートガバナンス・コードへの対応状況

当社は、東京証券取引所の「コーポレートガバナンス・コード」に記載された項目をすべて実施しています。詳細につきましてはコーポレート・ガバナンスに関する報告書をご覧ください。

政策保有株式に関する方針

 当社は、取引維持・強化および業務提携の推進等を図ることにより、中長期的な企業価値向上に資すると判断した企業の株式を保有しています。保有する株式については、個別銘柄ごとに保有目的および合理性について中長期的な観点から精査し、保有の適否を取締役会にて定期的に検証しています。検証においては、配当・取引額等の定量効果と資本コストの比較に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係等を総合的に勘案しています。 なお、検証の結果、保有意義が希薄化したと判断したものについては原則流動化することにより、政策保有株式の縮減に努めます。

ガバナンス強化に向けた主な取り組み

1999年
  • 取締役の人数を24名から9名へ
  • 執行役員制度を導入
    →業務執行における意思決定の迅速化と責任体制の明確化
  • アドバイザリー・ボードを設置
  • 独立社外監査役:3名選任(監査役会の過半数)
2003年
  • 独立社外取締役:3名選任
2012年
  • 独立社外取締役:4名選任
2015年
  • 指名諮問委員会/報酬諮問委員会を設置
2021年
  • 取締役会議長を常時独立社外取締役に
  • 会長の任期を短縮(内規)
  • 指名諮問委員会/報酬諮問委員会の構成メンバーを変更(全独立社外取締役が参加)
  • シニア・アドバイザーは原則会長不在時のみ配置
  • 名誉顧問制度を廃止 *
  • 顧問・特別顧問制度を廃止
  • 役員報酬制度を改定し、譲渡制限付株式報酬および業績連動型株式報酬を導入
2022年
  • アドバイザリー・ボードの体制・機能を変更
    (議長を取締役会の議長である独立社外取締役に変更するとともに、CEO/会長を含むすべての取締役の指名/報酬諮問機能を、指名諮問委員会または報酬諮問委員会に一本化)
2023年
  • 取締役会の構成メンバーを変更
    (独立社外取締役の構成比率を50%へ引き上げ)
  1. *現シニア・アドバイザーより適用

組織形態:監査役会設置会社

現時点の会社法のもとで、取締役会に要求されている重要な経営判断・意思決定と、経営の監視・監督機能の両機能を適切に機能させるためには、社内取締役執行役員が主導する業務執行体制と、社外取締役が力点を置く経営の監視・監督機能および監査役・監査役会による監視・監査機能を核としたガバナンス体制を両輪として回していくことが適切であると判断しており、当社は、当面「監査役会設置会社」を継続することとしています。

(2023年9月末現在)

取締役会

(2023年9月末現在)

取締役会は、原則月1回開催され、法令・定款に定められた事項の他、帝人グループ全体の経営方針、全体計画などの重要事項について審議し、決定または承認します。また、取締役会はアカウンタビリティーの確保について責任を持つとともに、コンプライアンスと経営を取り巻くリスクのマネジメントについて方針を明確にし、取締役の職務執行を監督しています。意思決定の迅速化と業務執行責任の明確化を目的に、取締役の定数を定款で10名以内と定め、大幅な権限委譲のもとで執行役員制度を導入しています。また、取締役の任期は定款で1年と定めています。取締役会の議長は、監視・監督と業務執行の分離の一環として、社外取締役から選任することとしています。

2022年度取締役会

開催状況

開催回数:13回

主な議題・審議事項

経営・事業戦略
  • 長期ビジョンの見直しと将来に向けた事業ポートフォリオ
  • 帝人グループ 収益性改善に向けた改革
  • グループ組織の再編(事業本部の再編等)
  • 人的資本/知財/DXに関する取り組み
  • 親子上場の合理性
  • 事業戦略上の重要投資案件
  • 重要投資案件等の進捗モニタリング
  • 次年度短期経営計画 他
コーポレート・ガバナンス
  • 取締役会の実効性評価
  • 内部統制システム運用評価結果報告および内部統制システムの基本方針
  • 当社機関設計見直しの方向性
  • コーポレート・ガバナンスに関する報告書の提出
  • 政策保有株式の状況
  • トータル・リスクマネジメント(TRM)コミティー基本計画
  • 監査役監査計画 他
決算/IR/株主総会
  • 決算および業績見通し
  • 剰余金の配当
  • ステークホルダーコミュニケーション取り組み状況
  • 定時株主総会総括 他
役員人事/報酬
  • 帝人グループ執行役員の就退任および委嘱業務
  • 取締役および帝人グループ執行役員の人事・報酬制度および報酬額 他
取締役会の実効性評価

取締役会のさらなる実効性確保と機能向上を目的に、取締役会全体としての実効性に関する分析・評価を年に1回実施することとしています。2022年度の取締役会の実効性評価の方法および結果の概要は次の通りです。

分析・評価の方法

全取締役および全監査役(社外役員を含む15名)を対象に、外部専門家の助言を参考にした記名式の自己評価アンケートを実施しました。アンケートの評価項目は下記の8つの領域から構成され、39の質問に対し、4段階で評価の上、コメントする形式です。加えて、取締役会で議論すべき経営課題の掘り下げ、課題解決に向けた具体的なアクションプランの策定につなげるべく、自己評価アンケートをもとに、一部の取締役・監査役(4名)に対して外部専門家によるインタビューを実施しました。アンケートおよびインタビューの結果に基づき、取締役会の実効性および取り組むべき課題・改善策について取締役会で議論しました。

  1. 1.戦略とその実行
  2. 2.リスクと危機管理
  3. 3.企業倫理
  4. 4.業績のモニタリング
  5. 5.組織・事業再編関連取引
  6. 6.経営陣の評価、報酬および後継者計画
  7. 7.ステークホルダーとの対話
  8. 8.取締役会の構成と運用

評価結果

上記プロセスによる評価の結果、現状のコーポレート・ガバナンス体制および運用に問題はなく、当社の取締役会は、全体として適切に機能しており、実効性が確保されていると判断しました。なお、アンケートの結果も、すべての項目について肯定的な評価が高い割合を占めています。

2022年度までに認識した課題への対応状況

  • データとデジタル技術等を活用したイノベーション創出に関する議論

    2022年度の取締役会において、イノベーション創出のための重点施策のひとつと位置づけるデジタル・IT技術の活用について、AI等先端技術の獲得と適用、次世代利用環境の構築といったテーマに関して進捗状況と課題についての報告がなされ、議論しました。グループ全体でのデータとデジタル戦略の方向性や将来の投入資源についての議論が必要であり、引き続き、2024年度に公表予定の次期中期経営計画(以下、次期中計)に沿った形で議論を継続していくことを確認しています。

  • 事業ポートフォリオに関する議論

    2022年度の取締役会において、帝人グループの目指すべき姿である長期ビジョンの具体化を図るとともに、既存事業の立ち位置を明確にした上で、事業ポートフォリオに関して議論しました。その中でStrategic Focus分野を中心に大幅な戦略の見直しが必要であることを確認し、これまでの「Strategic Focus」や「Profitable Growth」の区分は一旦廃止し、2023年度は複合成形材料事業、アラミド事業、ヘルスケア事業の3事業の構造改革に注力することとしました。引き続き、2024年度に公表予定の次期中計に向けて、新しい成長戦略を含む事業ポートフォリオに関する議論を継続していくことを確認しています。

  • 親子上場の合理性に関する議論

    2022年度の取締役会において、上場子会社であるインフォコム(株)や(株)ジャパン・ティッシュエンジニアリングについて、上場を維持することの合理性について議論しました。帝人グループのみならず、インフォコム(株)や(株)ジャパン・ティッシュエンジニアリングの価値最大化の観点から、上場維持が合理的であると判断しています。親子上場に関しては定期的な確認が必要であり、2023年度の取締役会においても継続して上場維持の合理性について議論する予定です。

  • サプライチェーンも含めたBCP対応についての議論

    2022年度の取締役会において、CEOを委員長とするTRMコミティーから取締役会に対する「経営戦略リスク」や「業務運営リスク」に関する定期的な報告の中で、特にマテリアル系事業を中心に、事業別、顧客起点のBCP/BCM整備を行っている旨の報告がなされました。さらに促進するため、スケジュール感を含めた状況の具体化が必要であることが確認され、引き続き、議論を継続していくことを確認しています。

  • 人的資本/知的財産などへの経営資源の配分についての議論

    2022年度の取締役会において、人的資本については、グローバルタレントマネジメントや企業風土変革、帝人グループへのエンゲージメントを高める取り組みについて報告がなされ、議論するとともに、ダイバーシティ&インクルージョンに関する非財務指標として、女性役員や非日本人役員について2030年度の目標設定を行いました。また、知的財産については、知財を取り巻く環境変化を踏まえ、取り組むべき課題を設定するとともに、事業ポートフォリオを踏まえた知財戦略やグローバル知財管理等の強化について報告がなされ、議論しました。引き続き、2024年度に公表予定の次期中計に沿った形で議論を継続していくことを確認しています。

2022年度に認識された課題と今後の取り組み

2022年度の実効性評価を踏まえ、取締役会で議論した結果、特に以下を課題として認識し、次期中計に関する議論と併せて、課題への取り組みを一層推進していくこととしました。

  1. i)事業ポートフォリオに関する議論
  2. ⅱ)上記 i)をベースとした人的資本などへの経営資源の配分についての議論
  3. ⅲ)上記 i)をベースとしたデータとデジタル技術等の事業での活用実態と取り組み方針に関する議論
  4. ⅳ)サプライチェーンも含めたBCP対応についての議論
  5. ⅴ)親子上場の合理性に関する議論

当社はこれらの施策を通じて、取締役会の実効性を向上させ、コーポレート・ガバナンスの一層の強化に努めていきます。

監査役会/グループ監査役会

(2023年9月末現在)

監査役は法律や財務・会計などの専門性や経験を有し、その豊富な専門的知見や経験に基づき取締役の職務の執行を監査しています。また、グループ全体の監視・監査の実効性を高めるため、グループ会社の監査役等で構成するグループ監査役会を定期的に開催しています。

2022年度監査役会

基本方針

  • 企業活動の健全性に焦点を当てた監査
  • 重要性が増す海外主力事業の実態把握
  • リスクアプローチによる予防監査の重視
  • 会計監査人監査、内部監査との適切な連携

開催状況

開催回数:12回

重点監査事項

監査視点 重点監査事項
ガバナンス
  • 重要海外子会社の事業運営および内部統制状況
  • 上場子会社に対するガバナンス体制
  • コーポレートガバナンス・コード対応
企業倫理・コンプライアンス
  • 気候変動や人権尊重等、社会要請事項への対応
  • コンプライアンス体制の整備・運用(内部通報制度を含む)
  • 内部統制システムの整備・運用
業務運営リスクへの備え
  • 新型コロナウイルス感染症、ウクライナ問題等外部環境変化への柔軟な対応
  • 人財マネジメント(人的資本)への対応
  • 生産関連:ESH事故対策、生産設備・管理システムの整備・運用
経営戦略リスクへの備え
  • 中長期的な事業ポートフォリオ(目標設定と実現プロセス)
  • 課題事業/会社の対策の実施状況・モニタリング

スキルマトリクス

取締役

取締役 独立社外取締役
内川
哲茂
小川
英次
森山
直彦
山西
鈴木
庸一
大西
津谷
正明

多美枝
企業経営*1
財務・会計
法務・事業リスク管理
グローバル経営
環境ソリューション
健康・安全ソリューション
IT・DX・イノベーション*2
ダイバーシティ&
インクルージョン
  1. *1ポートフォリオ変革、構造改革経験を含む
  2. *2製造・品質管理経験を含む

(2023年9月末現在)

監査役

監査役 独立社外監査役
嶋井 正典 中石 昭夫 中山 ひとみ 有馬 純 辻󠄀 幸一
企業経営*1
財務・会計
法務・事業リスク管理
グローバル経営
環境ソリューション
健康・安全ソリューション
IT・DX・イノベーション*2
ダイバーシティ&
インクルージョン
  1. *1ポートフォリオ変革、構造改革経験を含む
  2. *2製造・品質管理経験を含む

(2023年9月末現在)

取締役・監査役・外国人有識者の活動状況

     
氏名 期待される役割 指名/報酬
諮問委員会
アドバイザリー・ボード 出席状況
(2022年度)
取締役 内川 哲茂 帝人グループの企業価値向上のための経営方針の策定および執行の最高責任 取締役会13回/13回
小川 英次 経理財務部門で培った知見・見識による健全な財務基盤の維持と企業価値の向上 取締役会13回/13回
森山 直彦 ヘルスケア事業領域およびコーポレートにおける経営企画で培った知見・見識による成長基盤確立と経営基盤強化に向けた戦略の立案 取締役会13回/13回
山西 昇 マテリアル事業領域で培った知見・見識によるサステナブル経営のための取り組みとコンプライアンス・リスクマネジメントの推進 2023年6月に就任
独立社外
取締役
鈴木 庸一 外交官としての経験と豊富な知識、グローバルな視点からの高い見識に基づく事業運営の監督および執行への提言 取締役会13回/13回
大西 賢 上場会社社長・会長の経験と、豊富な事業経験、高い見識に基づく事業運営の監督および執行への提言 取締役会13回/13回
津谷 正明 上場会社CEO・会長の経験と、豊富な事業経験、高い見識に基づく事業運営の監督および執行への提言 取締役会10回/10回
南 多美枝 グローバル企業におけるヘルスケア事業で培ったグローバル視点およびダイバーシティ&インクルージョンの視点での高い見識に基づく事業運営の監督、執行への提言 *1 *1 2023年6月に就任
監査役嶋井 正典 豊富な経理・財務の知識および経験と、事業内容への深い理解に基づく経営全般の監視と助言 取締役会13回/13回
監査役会12回/12回
中石 昭夫 マテリアル事業領域の技術に対する知見と、豊富な実務経験を活かした経営全般の監視と助言 取締役会13回/13回
監査役会12回/12回
独立社外
監査役
中山 ひとみ 弁護士としての知見・経験に基づくコンプライアンス維持・向上への貢献、経営への監視と助言 取締役会13回/13回
監査役会12回/12回
有馬 純 地球環境問題等への知見・経験に基づくコンプライアンス維持・向上への貢献、経営への監視と助言 取締役会13回/13回
監査役会12回/12回
辻󠄀 幸一 公認会計士としての知見・経験に基づくコンプライアンス維持・向上への貢献、経営への監視と助言 2023年6月に就任
外国人
有識者
Thomas M. Connelly, Jr. *2 グローバルでの豊富な企業経験および事業経験に基づく企業価値向上のための助言 -
Gerardus Johannes Wijers *3 グローバルでの豊富な企業経験および経済・経営に関する高い見識に基づく経営への助言 *1 -
  1. *12023年度よりメンバー
  2. *2元アメリカ化学会CEO
  3. *3SEOアムステルダム・エコノミクス監査委員会議長

(2023年9月末現在)

指名諮問委員会/報酬諮問委員会

役員人事に関して一層の透明性の向上を図るため、取締役会の諮問機関として、指名諮問委員会および報酬諮問委員会を設置しています。それぞれの諮問委員会では、下記の事項を審議し、取締役会への提言を行っています。

指名諮問委員会

  • CEOの交代および後任者の推薦
  • 代表取締役候補者の選任・退任
  • 取締役候補者(会長を含む)の選任・退任
  • 監査役候補者の選任・退任
  • 社内取締役および経営陣幹部の昇格・降格、選任・退任に関する事項
  • 独立社外取締役および独立社外監査役の独立性基準に関する事項
  • CEOの後任候補者の選定ならびにCEOによる後任候補者の育成計画、進捗状況のレビュー

報酬諮問委員会

  • 帝人グループ役員の報酬制度に関する事項
  • 帝人グループ役員の報酬水準に関する事項
  • 社内取締役(CEO含む)および経営陣幹部の業績評価と報酬額に関する事項

(2023年9月末現在)

メンバーは独立社外取締役4名、取締役会長(現在は空席)、CEOで構成され、諮問委員会の委員長である独立社外取締役が諮問委員会の議長となります。なお、原則として、現CEOに関する事案については、CEOは退席し、審議には参加しません。また、会長に関する事案については、会長は退席し、審議には参加しません。

2022年度諮問委員会

開催状況

開催回数:指名諮問委員会 5回、報酬諮問委員会 9回

主な議題・審議事項

指名諮問委員会
  • 役員制度改定(執行役員の範囲再定義およびポジションに応じた区分設定)
  • CEOサクセッションプラン
  • 2023年度役員人事
  • 社外役員の独立性
報酬諮問委員会
  • 役員制度改定(役割・責任に基づいた処遇および人事・評価プロセスの適正化)
  • CEOを含む主要役員の2021年度業績評価および報酬額
  • 役員報酬水準の妥当性

アドバイザリー・ボード

(2023年9月末現在)

広く長期的視点から経営全般へのアドバイスを行うことを目的に、国内外の有識者で構成する「アドバイザリー・ボード」を設置し、取締役会の諮問機関と位置づけ運営しています。メンバーは5~7名の社外アドバイザー(現在、独立社外取締役4名、外国人有識者2名で構成)と取締役会長(現在は空席)、CEOで構成され、アドバイザリー・ボードの議長は取締役会議長である独立社外取締役が務めます。

アドバイザリー・ボードでは、下記の事項を審議し、取締役会への助言を行っています。

 
  1. i)会社の事業計画および戦略方向に関する事項(長期および中期計画を含む)
  2. ⅱ)コーポレート・ガバナンス、サステナビリティ、企業倫理などに関する事項
  3. ⅲ)会社の業績に関する事項
  4. ⅳ)内外政治・経済・法制に関する事項
  5. ⅴ)その他経営全般に関する事項

グループ経営戦略会議/グループマネジメント会議

取締役会から権限委譲された帝人グループの業務執行に関する重要事項については、原則として毎月2回以上開催されるグループ経営戦略会議および月1回開催されるグループマネジメント会議での審議を経てCEOが意思決定します。
「グループ経営戦略会議」は、CEO、経営役員、その他CEOが指名した者がメンバーとなり、CEOがこれを招集しその議長となります。また、「グループマネジメント会議」は、CEO、経営役員、事業本部長、その他CEOが指名した者がメンバーとなり、CEOがこれを招集しその議長となります。なお、メンバー以外に社内監査役である常勤監査役が両会議に出席します。

役員報酬の基本方針

当社は、コーポレート・ガバナンスおよびステークホルダーの視点、持続可能性やESG(環境・社会・ガバナンス)を含めた中長期視点での経営強化に基づく企業価値創造をさらに強化するため、当社の経営計画の目標値達成や中長期的な企業価値の向上に向けたインセンティブを付与することを目的とした譲渡制限付株式報酬制度および業績連動型株式報酬制度を導入し、株式報酬の比率を高めています。なお、さらなるグループ経営の強化のため、本制度改定をグローバルに全執行役員に適用しています。

報酬制度の基本方針
  • 中長期的な業績の向上と企業価値の増大への貢献意識を高めるものであること
  • 会社業績との連動性が高く、かつ透明性・客観性が高いものであること
  • ステークホルダーとの価値の共有や株主重視の経営意識を高めることを主眼としたものであること
  • 優秀な経営人財を確保するために経営者のインセンティブとなる報酬水準、報酬内容とすること

役員報酬制度

社内取締役(会長、シニア・アドバイザーは除く)については、以下の通りの報酬構成比率としています。

役位 定額報酬 変動報酬 総報酬額
基本報酬
(金銭)
譲渡制限付株式報酬
(株式)
業績連動報酬
(金銭)
業績連動型株式報酬
(株式)
代表取締役社長執行役員 45% 10% 20% 25% 100%
その他取締役 50% 10% 25% 15% 100%
金銭報酬 株式報酬
定額報酬 基本報酬
取締役の役位/ジョブグレードに応じた固定額を支給。
譲渡制限付株式報酬
取締役の役位/ジョブグレードに応じた一定数の譲渡制限付株式を付与。
変動報酬 業績連動報酬
「収益性改善に向けた改革」の確実な実行に向け、①連結当期純利益ROE②営業利益の達成度および非財務指標(③自社グループCO2排出量④全労働災害度数率⑤ダイバーシティ&インクルージョン⑥従業員満足度)を含む取締役個人の業績評価に基づき支給。
業績連動型株式報酬
中長期的な企業価値向上・株主価値向上の実現に向け、①連結当期純利益ROE②連結営業利益ROIC③TSRを評価指標とし、それぞれの目標を達成した場合に譲渡制限付株式を付与。
  1. * 会長、シニア・アドバイザー、社外取締役、監査役は「業績連動報酬」「譲渡制限付株式報酬」「業績連動型株式報酬」の支給対象外とし、基本報酬のみ支給。

(2023年9月末現在)

役員報酬支給額(2022年度)

役員区分 報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額(百万円) 対象となる
役員の員数(名)
基本報酬 業績連動報酬 譲渡制限付
株式報酬
業績連動型
株式報酬
取締役
(社外取締役を除く)
345 292 14 39 - 6
監査役
(社外監査役を除く)
75 75 - - - 2
社外取締役 72 72 - - - 5
社外監査役 41 41 - - - 3
  1. * 取締役(社外取締役を除く)に対する業績連動型株式報酬は、当事業年度の目標を達成しなかったため、当事業年度の職務執行分に対応する業績連動型株式報酬の付与のための報酬額はありません。

トータル・リスクマネジメント(TRM)

当社は、株主価値を高めるとともに、株主をはじめとするあらゆるステークホルダーの皆様に価値を提供し、持続可能な事業活動を行う使命のもと、その実現を脅かすあらゆるリスクを統合的かつ効率的に把握・評価・管理し、グループ経営に活かす組織的・体系的アプローチを行っています。当社の持続的成長にかかわるあらゆるリスクに対処するために、経営戦略・経営計画策定、戦略的なアクション、個別投資プロジェクトの決定等に伴う「経営戦略リスク」と、業務運営に悪影響をもたらすさまざまな有害事象である「業務運営リスク」を対象とするTRM体制を構築し、リスクの統合管理を行っています。
2003年度からCEOを委員長とする「TRMコミティー」を取締役会のもとに設置しています。取締役会は、TRMコミティーから提案されるTRM基本方針、TRM年次計画等の審議・決定を行うとともに、重要なリスクを管理し、事業継続のための体制を整備します。また、監査役は、取締役会がTRMに関する適切な方針決定、監視・監督を行っているか否かについて監査します。「経営戦略リスク」の評価についてはCEOが直接担当し、取締役会等における重要な経営判断材料として提供します。「業務運営リスク」についてはサステナビリティ管掌が担当し、海外を含むグループ全体の業務運営リスクの管理を行います。各事業本部、グループ会社等が行う個別のリスク管理状況を全社横断的に把握・確認するとともに、グループ全体で統一的な対応指針が必要なリスクへの対応を推進しています。また、マクロ環境動向については、帝人グループへの影響としてのリスクと機会の両面について、マテリアリティと関連づけて捉えています。