重要課題とKPI
帝人グループは、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティ(持続可能性)を巡る課題を経営課題と認識し、自社にとっての機会とリスクを整理し、以下の通り、重要社会課題と重要経営課題を特定しました。それぞれにKPIを設定して取り組みを推進することで長期ビジョンの実現につなげています。
重要社会課題
重要課題1 「気候変動の緩和と適応」
「気候変動の緩和」では、高機能・高付加価値材料によるモビリティの軽量化や高耐久化を中心としたソリューションを提供します。「気候変動への適応」では、高機能素材によるインフラ補強材や、ヘルスケアやIT等の技術やサービスを通し、自然災害発生時の被害低減と迅速な復旧に役立つソリューションの提供に取り組みます。また、事業活動に伴う地球環境への負荷低減として、脱石炭火力を図るとともに、省エネ・再エネ化の推進やプロセスイノベーション等の技術革新にも取り組みます。
機会 |
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関連事業および製品・サービス例 |
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リスク |
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KPI |
重要課題2 「サーキュラーエコノミーの実現」
高性能タイヤ補強材やコンベヤーベルト等、製品の長寿命化につながる「高耐久・高品質素材」や、ポリエステル繊維やアラミド繊維等の「リサイクル技術」の提供を通じて、バリューチェーン全体での資源循環性の向上に貢献します。また、事業活動に伴う資源循環の取り組みとして、リユース、リサイクル等による廃棄物の削減や、水使用量の少ない製品の拡大と事業活動における水の効率的利用に努めます。
機会 |
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関連事業および製品・サービス例 |
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リスク |
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KPI |
重要課題3 「人と地域社会の安心・安全の確保」
火災の高熱にも耐えるアラミド繊維、地震災害時の天井落下リスクを軽減する超軽量天井材あるいは安否確認システム等、高機能素材やITを駆使したソリューションを提供します。また、ナノレベルの微細技術を活用したフィルターや環境エンジニアリング等により、地球環境汚染の防止・浄化に貢献します。事業活動における生態系の破壊や環境汚染につながる有害化学物質については、把握と管理を徹底し、事業活動に伴う有害化学物質排出量を計画的に削減します。
機会 |
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関連事業および製品・サービス例 |
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リスク |
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KPI |
重要課題4 「人々の健康で快適な暮らしの実現」
医薬品・医療機器・医療材料・食品・ITサービス等を総合的に活用し、人々の健康的で快適な生活を支えるソリューションを提供します。特に、希少疾患・難病等疾患領域を中心に、より支えを必要とする患者、家族、地域社会の課題を解決するソリューションを提供していくことを目指します。また、安全と健康に配慮した職場環境を提供するため、労働災害の撲滅、長時間労働の是正、メンタルヘルスの向上に取り組みます。
機会 |
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関連事業および製品・サービス例 |
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リスク |
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KPI |
重要経営課題
重要課題5 「持続可能な経営基盤のさらなる強化」
「未来の社会を支える会社」になるという長期ビジョンの実現に向け、その礎となる経営基盤の強化に取り組みます。長期ビジョンを実現するための原動力である多様な人財が活躍できる環境づくりや人財育成、健全かつ持続的な成長に不可欠なコーポレート・ガバナンスの強化、信頼の基盤としての企業倫理・コンプライアンス活動の推進、多様なリスクへの適確な対応、IT社会でますます重要となる情報セキュリティの確保、責任ある調達とお客様からの信頼に応えるものづくり、環境、安全・防災、健康への配慮に努めています。
重要課題特定プロセス
帝人グループは、社会課題を幅広く把握・整理し、帝人グループにおける重要度とステークホルダーへの影響度の観点から重要課題の分析・抽出を行い、サステナビリティ管掌(当時)が外部有識者と対話した上、最終的には経営会議で帝人グループの重要課題を特定しています。
STEP1 課題把握・整理
SDGsを始めとする社会における課題のトレンドを広く把握、整理
STEP2 重要度判定
事業への影響度(ポジティブ側面・ネガティブ側面の双方を考慮)と、発生の見込み・確率の両面から、帝人グループにおける重要度を判定
STEP3 重要課題抽出
STEP2で分析した課題群から、帝人グループにおける重要度とステークホルダーへの影響度が特に高い課題を重要課題として抽出
STEP4 外部有識者とのダイアログ
帝人グループの重要課題の特定プロセスと抽出課題について、外部有識者と対話を実施
STEP5 重要課題の特定
経営会議において審議・確認し、「帝人グループの重要課題」を特定