サステナビリティ

人的資本

人事・総務管掌メッセージ

人事・総務管掌
櫻井 文昭

人的資本経営・人事戦略の全体像

人的資本経営の考え方

帝人グループは、人財を「究極の経営資本」と位置付け、その価値を最大限に引き出すことを戦略の中核に据えています。経営の多角化により培った多様な技術や専門性をシームレスに連携させ、包括的なソリューションを織りなし、顧客起点型ビジネスに貢献します。そして、社員一人ひとりが会社と互いに選び・選ばれる関係のもとで成長し合える環境を醸成し、人財と組織の「深化」と「進化」を通じて、顧客価値と社会価値の創造につなげていきます。

人事戦略の全体像

パーパスを縦軸、中期経営計画を横軸とし、その両者の実現を支える人事戦略を一体的に推進するため、長期視点で以下の2つの柱を据えています。

  • 「適所」の確立と、「適材」の確保により戦略実現に貢献する
  • 人財が活躍し、働くことで幸せになれる会社を目指す

これらを軸に、以下の3つの「つくり」の観点から人的資本のリスクと機会を整理・評価し、取り組むべき課題を特定した上で、アクションプランを策定・実行していきます。

  • 「グローバル適所適材」をシームレスに実現する仕組みづくり(組織・制度)
  • 「顧客起点型ビジネス」の実現を担う人財づくり(行動変容)
  • 多様な社員の挑戦を尊重し、エンゲージメントを強化する風土づくり

課題とリスク・機会

帝人グループの継続的な成長及び企業価値の向上は、経営戦略・事業戦略の遂行を担う人的資本の充実と、その活躍に大きく左右されます。事業ポートフォリオ変革が進む中、多様な価値観や専門性を持つ人財が、組織や事業の枠を超えて連携し、共創を通じて価値を創出できるかどうかが、競争優位性の確立や持続的成長に直結する重要な要素であると認識しています。このような認識のもと、帝人グループは、人的資本に関する主なリスクと機会を以下のとおり整理し、評価をしています。

組織・人事課題
(目指す姿と現状とのギャップ)
組織の重層化・サイロ化の解消
所属組織へのロイヤリティがある一方で、個別最適化している
求める人財が不足しているか、内包している人財の最適配置ができていない
グローバル化
人財の異動は、国や地域ごとに人事制度が異なるため難しい
グローバルの人財を一元管理するシステムがない
適所適材への転換(ジョブ型・キャリア自律)
人財主体で組織を構成してきたため、事業ポートフォリオ変革に柔軟に対応することが難しい(適材適所)
挑戦する企業風土づくり
同質化・受け身の傾向が強く、失敗を恐れる組織風土
リスク
(経営戦略の阻害要因)
機会
(価値創造のストーリー)
【多様性や組織構造に起因するリスク】
多様性の進展の遅れや、組織・階層の重層化などに起因するサイロ化により、健全な議論や部門横断での連携が生まれにくくなるリスク
【多様な技術・専門性と知見の集積による新たな価値創造】
グローバルの人事制度のハーモナイズ、ジョブポスティングの活性化、多様な技術や専門性、豊富な知見を有する人財基盤を可視化することで、組織や事業の枠を超えた連携による新たな価値創造の可能性
【戦略実現に必要な人財の確保・定着に関するリスク】
戦略実行に必要なスキルや経験を備えた人財、若手・次世代リーダー層の人財、生産ライン等の製造を担う人財の採用難易度の高まりや流出、年齢構造の偏り、人事制度の相違に起因する人財流動性の低下、その可視化ができないことによる対応の遅れなどで、戦略実現のための人財が確保できないリスク
【戦略実現に必要な人財の確保・定着による価値創造】
職務に基づく評価・処遇の実現、社員の自律的な育成支援により、人財の採用力、定着率を高め、戦略実行に必要な人財を確保、グローバルに最適に配置し、戦略の実現確率を高める可能性
【人財の自律性・エンゲージメントに関するリスク】
従業員エンゲージメントの低下や、キャリア自律に対する意識・行動の不足、失敗を恐れる組織風土により、イノベーティブなアイデアの創出や挑戦が進みづらくなるリスク
【人財の自律と共創によるイノベーションの創出や生産性の向上】
創業以来受け継がれてきたパイオニア精神と顧客重視の姿勢を基盤とする企業文化、社員の高いロイヤリティを活かし、多様な人財が自律的に学び、対話を通じて相互に刺激を受けながらエンゲージメント高く活躍できる環境を整備することにより、挑戦する姿勢がつくられ、イノベーションの創出や生産性の向上につながる可能性

ガバナンス

人的資本・人事戦略に関する事項については、取締役会により人事・総務管掌を任命し、同管掌がCHRO(Chief Human Resources Officer)としての役割を担い、中長期の経営戦略・事業戦略の実現に向けた人事戦略の企画・立案及び推進を担っています。CHROは、経営戦略・事業戦略に基づき人事戦略を策定し、グループ経営戦略会議等における議論・審議を経た上で、中期経営計画の一部として取締役会に報告しています。人事戦略の推進にあたっては、組織の規模や背景等を踏まえ、グループ会社や事業が有する従来の人事機能、並びに事業本部に設置したHRBP (Human Resources Business Partner)と密に連携しながら、全社一体で取り組んでいます。また、人事戦略に含まれる重要施策については、立案から運用までの一連の取り組み状況をグループ経営戦略会議において審議又は報告するとともに、年に一度、人的資本及び人事戦略の進捗を定期的に取締役会へ報告することで、取締役会による適切な監督が図られています。

仕組みづくり

グローバル適所適材を推進し、経営戦略の実現にシームレスに貢献する

顧客起点型ビジネスへの変革を実現するため、当社グループでは、「グローバル適所適材」を中核とした仕組みづくりを推進しています。これは、事業戦略の実現に向けて必要となるポジションを特定し、グローバルで最適な人財を配置する仕組みを構築するものです。ポジション起点の組織の在り方を基盤とし、グローバルでの人財の流動性を高めていくことで、真の意味でのグローバル適所適材の実現を目指しています。

サクセッションプランニングの高度化

グローバル適所適材の実現に向けては、人財を起点とした従来の配置から、ポジションを起点とした組織づくりへの転換が不可欠です。当社グループでは、その第一歩として、2023年よりサクセッションプランニングの高度化に取り組んでいます。将来の経営を担う人財像をポジションごとに可視化し、戦略的に人財を育成・配置していくことで、適所適材を実現するための基盤を構築しています。コアポストごとに5~7名の後任候補を特定し、役員については現任者の策定案をもとにCEO・CHRO・現任者による会議で、部門長等についてはCHRO・担当役員・現任者が参加する人事会議で、それぞれ妥当性および育成方針を議論しています。

指標 2025年度サクセッサーカバー率:436%(全サクセッサー数÷全ポスト)

ジョブ型人事制度によるグローバル人財マネジメントの進化

サクセッションプランニングの高度化を通じてポジションの明確化と人財像の可視化を進めるとともに、管理職層に対し、ジョブ型人事制度の導入とその強化を進めています。ジョブ型人事制度は、経営・事業戦略に適合する形で設計された組織・ポストに対し、市場競争力のある処遇を設定するとともに、グローバルでの適所適材の実現を支える仕組みです。また、社員一人ひとりの挑戦を尊重し、多様な専門性を活かしながら、自律的なキャリア形成を支援する基盤でもあります。帝人株式会社および帝人ファーマ株式会社では、2025年度までに日本における経営管理職層に対して制度導入を完了し、ジョブディスクリプションを整備・社内公開しました。今後は、対象範囲の拡大と運用の強化を通じて、人財の最適配置と成長の加速を図っていきます。

指標 2025年度ジョブディスクリプションの公開:約600ポジション

グローバルでの人財流動性の拡充

サクセッションプランニングおよびジョブ型人事制度の導入により、ポジション起点での人財マネジメントの基盤整備を進めてきました。グローバル適所適材を推進するためには、人財の流動性を高め、実際にグローバルで最適配置を実現していくことが重要です。この実現に向け、当社グループでは、社員が自律的にグローバルなキャリア形成を行える環境づくりを進めるとともに、グローバルに展開する社内公募制度「Global Job Posting」と、国内グループ全体を対象とした社内公募制度「Job Challenge」、および社員自らが希望する異動先へ直接応募できる制度「Free Agent(FA)」などを実施しています。2025年度は、事業ポートフォリオ変革の進展に伴う先行きの不確実性や、人事制度・運用のグローバル間での差異、組織間の連携不足などの影響により、日本におけるJob Challengeの参加者の減少、Global Job Postingでは成立に至っていないなど、課題も顕在化しました。今後は、グローバルでの人事制度のハーモナイズや、ポジション・職務情報の透明性向上、社内コミュニケーションの強化を通じて組織横断での人財活用の促進などに取り組み、社員が安心して挑戦できる環境を整備していきます。あわせて、キャリア自律の意識醸成を図り、グローバルでの人財の流動性を高めていきます。こうした取り組みを通じて、2026年度以降、グローバルでのジョブポスティングの定着と人財の流動性の拡充を目指します。

2023年度 2024年度 2025年度
Global Job Posting・Job Challenge募集件数(A) 95 105 53
成立数(B) 76 26 5
ポジション充足率(B / A) 80.0% 24.8% 9.4%

取り組み事例➀:Job ChallengeとJob Posting Week

社員の声
T・F

国内グループを対象とした社内公募制度(Job Challenge)の活性化を目的として、2023年度から「Job Posting Week」を開催しています。公募部署の所属長によるオンライン説明会を通じて、業務の内容や職場環境の理解を深めるとともに、参加者からの質問にその場で答えることで、双方向のコミュニケーションを取る機会を提供しています。また、これにより社員は、応募するかどうかに関わらず、帝人グループ内にどんな所属・どんな業務があるのかを知ることができ、キャリアの選択肢への理解が深まり、自身の目指す姿を描きやすくなります。

取り組み事例②:グローバルでの人財流動を促す仕組み"STAMP"

グローバルでのジョブポスティングの推進にあたっては、制度等の改善に加え、社員が新たな環境に挑戦するための心理的・実務的なハードルを下げていくことが重要です。その一環として、帝人グループでは、グローバルでの人財活用とコラボレーションの強化を目的に、短期海外派遣制度「STAMP(Short-Term Assignment Mobility Program)」を2025年度より開始しました。本制度は、異なる地域や事業での実務経験を通じて、社員の視野拡大と自律的なキャリア形成を支援する取り組みです。2025年度のパイロットプログラムでは、シンガポールから2名を帝人株式会社(日本)に受け入れ、約4週間にわたり業務に従事しました。参加者は多様な働き方や文化に触れ、組織・事業への理解を深めました。参加者からは、「現地社員の専門性の高さに驚いた」「地域・事業を超えた連携がさらなる価値創出につながる可能性を実感した」「企業文化を直接体感したことで主体的なコミュニケーションがとりやすくなった」との声が寄せられました。短期間であっても異なる環境での経験は、新たな視点の獲得と組織横断的なネットワーク形成に寄与します。STAMPを社員のグローバルな挑戦を後押しする施策としても位置付け、本制度で得た気づきや自信が、Global Job Postingへの挑戦につながることを期待しています。今後は対象地域・事業の拡大を進め、グローバルにおける人財の流動化を段階的に促進することで、適所適材の実現と「One Teijin」のさらなる推進につなげていきます。

人財づくり

「人財」で、顧客起点型ビジネスに貢献する

帝人グループには、多角的な事業を営んできた結果として、多様な専門性や経験を有する人財が多く存在しており、これは大きな強みとなっています。一方で、現在は顧客起点型ビジネスへの変革に着手した段階にあり、今後、各事業の戦略のもと、事業の進展に応じて求められる人財像については解像度を高めていく必要があります。こうした状況を踏まえ、前中期経営計画期間から取り組んできたキャリア自律の意識の醸成を人財づくりの共通の基盤と位置づけて、継続して推進・強化していきます。

キャリア自律の推進

帝人グループでは、バリューに「多様な仲間と専門性を活かして成長します」と掲げています。社員一人ひとりが自らの意思でキャリアを描き、環境の変化に応じて主体的に成長し続けることは、グローバルでの適所適材の実現につながります。同時に、このように自らのキャリアを切り拓き、成長を実感しながら働くことは、社員一人ひとりにとってのやりがいや充実感、さらには帝人グループで働くことの幸せにつながるものと考えています。こうした基本方針のもと、挑戦できる企業カルチャーを作りながら、キャリアパスの見える化や自らキャリアを選ぶ機会の提供、スキルアップの支援など、社員のキャリア自律を支えるさまざまな施策を一体的に推進し、丁寧なOJTや、戦略的な配置・ローテーション、ステージごとに体系化された教育研修と連携して、帝人グループ人財の育成を図っています。

キャリア自律の意識の醸成

帝人株式会社および帝人ファーマ株式会社では、2025年4月よりキャリア面談を導入し、職掌を問わず実施対象とするとともに、実効性のある面談にするために、上司が部下のキャリアに向き合うための研修も実施しています。

指標 キャリア面談実施率:96.7%(2025年11月現在)

また、面談後のアンケートでは、「キャリア形成について考える機会が増えた」との回答は41%にのぼる一方で、「資格取得や学習など具体的な行動につながった」とする割合は13%にとどまっており、意識から行動への転換が今後の課題であると認識しています。今後は、キャリア面談や座談会などを通じた対話の深化に加え、自律受講型オンライン研修や自己啓発援助金などの仕組みを活用しながら、自律的な学びと挑戦を一層後押ししていきます。

キャリアパスの見える化と、自らキャリアを選ぶ機会の提供

社員が自らの意思でキャリアの幅を広げられるよう、多様なキャリアパスと挑戦の機会を用意しています。2025年度、ジョブ型人事制度の導入に際し、ジョブディスクリプションを整備し、これらを社内で公開することで、各ポジションの業務内容や求められる経験・スキルを可視化しています。また、Global Job PostingやJob Challenge、STAMPなど、新たな役割や領域に挑戦できる機会を提供するとともに、グループ内に多様な職務やキャリアの選択肢があることへの理解を深める機会となっており、自身の将来像を具体的に描くことにもつながっています。また、社外にも視野を広げ、ボランティア休職制度や配偶者の海外転勤に伴う休職制度、ハローアゲイン制度をはじめとするアルムナイ施策など、ライフイベントに応じた柔軟な選択肢も整備し、組織の枠を越えた挑戦を後押ししています。

スキルアップを支援

帝人グループでは、個々のキャリアビジョンの実現に向けた学習機会の充実にも取り組んでいます。キャリア面談の定着化に加え、自律受講型の学習プラットフォームの提供や、英語などの学習に関する費用支援制度などを通じて、主体的な学びと成長を後押ししています。

挑戦できる企業カルチャーの醸成

キャリア自律を支える基盤として、社員が安心して挑戦し、成長できる企業カルチャーの醸成に取り組んでいます。新たな職務や異なる領域への挑戦を歓迎し、その過程で得られた経験や学びを価値として認めることで、挑戦と成長の好循環を生み出しています。また、多様な人財が互いに刺激し合いながら能力を発揮できる環境づくりを進めるとともに、一人ひとりが自律的にキャリアを切り拓き続けられる組織風土の定着を図っています。社員が多様な仲間と協働しながら専門性を磨き、自ら成長機会をつかみ取ることが当たり前となる企業カルチャーの実現を目指します。

経営戦略・事業戦略を支える人財育成

帝人グループでは、グローバル適所適材の推進を通じて顧客起点型ビジネスへの変革を進め、将来に向けて持続的な価値創造を実現するためには、社員一人ひとりがそれぞれの役割に応じて専門性を高め、新たな価値を生み出し続けることが不可欠であると考えています。そのため、人財育成においては、事業戦略の実装に必要な専門性や経験の獲得を支援するとともに、社員一人ひとりの自律的なキャリア形成を後押しすることを基本方針としています。その前提として、各事業に配置したHRBPが事業戦略に深く関与し、今後必要となる人財像や求められるケイパビリティを明確化することで、人財育成や配置の高度化につなげています。

「STRETCH Advanced」と「JuMP」

サクセッションプランのサクセッサー候補者を中心に、人財プール「TMSP(TOP MANAGEMENT SUCCESSOR POOL)」を形成しています。TMSPは毎年見直しがなされ、ポジションごとに有望な候補者に集中して戦略的な配置や育成を行います。その配置・育成プログラムが「STRETCH Advanced」であり、次世代経営者育成に向けた複合的・実践的な内容になっています。診断・確認・能力開発の3つのフェーズで構成され、診断フェーズで特定された本人の能力開発領域に応じて、個別のプログラムを実施することで、コア人財を早期に育成します。また「JuMP」(Junior Management Program)という事業横断で優秀者を選抜して中核部長以上のマネジメント候補人財を育成するプログラムも実施しています。

DX人財育成

帝人グループでは、DX人財の育成を重要な戦略課題と位置づけており、独自に定義したDX人財の類型に従って、DX人財育成ロードマップとDX人財キャリアパスを策定し、より高度なDX人財の育成を目指しています。

その他プログラム

  • 社内ランダム会議

    RPAで登録者をランダムに組み合わせ、1on1の機会を作ることにより、社内でのネットワークづくりを推進し、新しいアイデアやイノベーションが生まれるきっかけを作ります。

  • 新入社員チューター制度

    新入社員が配属先に配属された後は、「チューター」と呼ばれる若手先輩社員が新入社員一人ひとりに選任され、新入社員のサポートを行います。業務の習得へのサポートだけでなく、自律的成長を促すために、定期的な面談を通じてアドバイスやフォローを行っています。

  • 転進援助制度(組合員のみ)

    定年前に退職し、雇用機会を開発しようとする社員の生涯生活設計を支援することを目的として、通常の自己都合退職一時金・年金に加え、特別加算金を支給し、転進に有用な知識・技能の習得、その他諸準備を行うことを目的として、転進準備期間を設定することができる制度を整えています。

風土づくり

選び・選ばれる会社であり続けるために--多様な社員の挑戦を尊重し、エンゲージメントを強化する

社員が挑戦を通じて自らの可能性を広げ、働くことで幸せを実感できる会社を目指しています。従来の「人財が活躍するための施策」に加え、「働くことを通じた幸せの実現」にも踏み込み、選び・選ばれる関係性の基盤として、DE&Iの推進とエンゲージメント向上に取り組んでいます。

多様性を価値創造につなげる--DE&Iの推進

帝人グループには、事業の多角化を通じて蓄積してきた多様な専門性や経験を持つ人財が多く存在しており、当社グループの大きな「強み」と位置付けています。2026年3月時点で、社員の約半数が海外で就労しており、グローバルに広がる人財基盤は、顧客起点でソリューションを提供していく上での競争優位、価値の源泉となっています。今後は、これらの多様な強みを組織横断的に組み合わせることで、顧客課題を統合的に捉え提案できる人財と、それを事業成長へ結び付けられる人財の育成を加速していきます。

DE&Iの全体像

多様な人財が力を発揮できる環境づくりに向けて、帝人グループはDE&Iを人事戦略の柱に据え、施策、組織体制、風土醸成を一体的に推進しています。

DE&I意識啓発の展開

グローバルに事業活動を推進する上で、国籍・人種・性別・価値観・発想・経験などが異なる多様な人財の能力を活かすことは不可欠です。帝人グループは、バリューの一つに「多様な仲間と専門性を活かして成長します」を掲げ、一人ひとりの個性と魅力を活かし、能力を最大限に活用できる環境を整備しています。2002年からDE&I意識啓発のための冊子「together」を発行し、2020年版からは、グループ全社員に配布するため、日本語版に加え英語版・中国語版も作成しています。2023年度は、「なぜ帝人にD&Iが必要なのか?~今、改めて考える多様な人財活用の意義~」をテーマにCEOと女性の社外取締役の対談を巻頭特集として取り上げ、DE&I推進はレジリエントな組織を築いて、長期ビジョンを実現するための必要な手段であることをトップメッセージとして改めて明示しました。2024年度は、「キャリア自律の時代へ~変革期を生き抜く私たちの選択~」をテーマにCHROと社員の対談を実施し、多様なキャリア選択の在り方や人財流動性を高めていく必要性、自律的にキャリアを築いていくことの大切さについて語り合いました。

経営層の多様化

当社は、多様な視点に基づく意思決定の質を高めるため、KPIを設定し、経営層の多様化を着実に推進しています。女性役員比率については継続的に向上し、2026年のマイルストンを達成しました。一方で、外国籍役員比率についてはさらなる向上が課題として認識していますが、グローバルでの豊富なビジネス経験を有する役員は着実に増えており、多様な価値観を経営に取り込む基盤は拡充しています。また、キャリア採用による登用も進んでおり、取締役およびCHRO・CTO・CDOをはじめとするCxOポジションにおいて、外部で培った知見を活かした経営体制の強化が進んでいます。将来の経営層を担う母集団として重要な位置づけにある管理職層において、キャリア採用者は40%前後で推移しています。これは、社員におけるキャリア採用者とほぼ同じ割合です。一方で女性部課長職の拡充は引き続きの課題です。こうした認識のもと、企業の枠を越えたクロスメンタリングやキャリア研修などを通じて、個々の課題に寄り添った支援を実施しています。当社は、多様な人財一人ひとりが強みを発揮し意思決定に参画する、単なる数値目標の達成ではない本質的な活躍の実現を目指し、経営層の多様性向上に取り組んでいます。

多様性KPI

項目 2023年10月
実績
2024年10月
実績
2026年4月
実績
2026年4月
マイルストン
2030年4月
目標
役員*1 女性 12% 20% 22% 20% 30%
外国籍 8% 8% 4% 10% 30%
管理職*2 女性部課長 10% 11% 10% 12% 20%
  • *1取締役、監査役(2025年6月以降は監査等委員である取締役)、グループ執行役員
  • *2日本を含めたグローバルでラインポストに就く役職者

ジェンダーギャップの解消に向けて

帝人グループは、2000年に女性活躍推進の専任組織をトップダウンで設置しました。以降、ジェンダーに関わらず社員一人ひとりが能力を最大限発揮できる組織の実現を目指し、子育てと仕事の両立支援制度の拡充などのハード面と、女性のキャリア意識の醸成やアンコンシャスバイアス研修、社内外のネットワーキングづくりなどのソフト面の両面から、さまざまな取り組みを実施しています。中長期的には、女性社員比率、女性管理職比率、女性役員比率が連動していく状態が望ましいと考えていますが、現状においては各階層における比率に乖離が見られます。

女性社員比率・女性管理職比率・女性役員比率

  • *各年度3月31日時点の在籍者を対象。帝人(株)およびその連結子会社以外の会社への出向者を含み、外部からの受入出向者を含まない。管理職は、課長相当以上の役職を対象。役員は取締役、監査役(2025年6月以降は監査等委員である取締役)、グループ執行役員を対象
コラム
企業横断クロスメンタリング

こうした課題認識のもと、当社では将来の意思決定層を担う人財の裾野を広げる観点から、女性管理職候補層の育成や登用を計画的に進めるなど、パイプラインの強化に注力しています。今後も、採用・配置・育成の各段階における取り組みを通じて、女性人財の継続的な活躍と登用を促進していきます。

障がいのある方の活躍推進

帝人グループでは、障がいがあっても能力を発揮することで、会社・事業に貢献するだけでなく、自らが経済社会を構成する労働者の一員であることに「やりがい」や「誇り」を感じられる会社であることを目指しています。特例子会社の帝人ソレイユ(株)では、主に知的・発達・精神に障がいのある方を雇用し、オフィスサポート事業(事務補助業務、清掃)と農業事業(オーガニック野菜、エディブルローズ、胡蝶蘭の生産・販売)を展開することで、一人ひとりの特性に応じた活躍の場を創出しています。

コラム
ソレイユと胡蝶蘭

その成果の一つとして、2025年のエンゲージメントサーベイでは、我孫子農場において前年比+9ポイントの改善が見られ、国内グループ会社・国内部署の中でもトップクラスの水準となっています。また昨年より、農業事業において顧客ニーズ対応と環境配慮の両立を図る取り組みとして、胡蝶蘭の回収・再利用サービスを展開しています。企業に贈られた胡蝶蘭を引き取り、できるだけ再資源化(リサイクル)・再活用(リユース)につなげる取り組みであり、2025年9月から2026年4月までに11社から約250鉢を回収するなど、着実に利用が広がっています。さらに、贈り手が事前に回収費用を負担する「回収チケット事前支払いサービス」も開始しており、受取主の負担に配慮した贈答文化の普及が期待されています。こうした取り組みを通じて、障がい者の就労機会の創出とともに、顧客価値や環境価値の事業モデルへの実装を進めています。本サービスは、贈答後の胡蝶蘭の管理・処分に悩む顧客の声を受けて生まれたものであり、帝人グループとして目指している「顧客起点型ビジネス」の取り組みの具体例です。


2026年3月時点での帝人(株)・帝人ファーマ(株)・帝人ヘルスケア(株)・帝人ソレイユ(株)における障がい者の雇用率は2.8%で、法定雇用率である2.5%(2026年3月時点)を上回っています。2021年度にはノウフク・アワードで特例子会社として初のチャレンジ賞を受賞、2023年度はもにす認定を受けました。

LGBTQ+活躍支援

LGBTQ+当事者の活躍のため、2017年以降、①会社としての方針明示、②社員への啓発活動、③当事者に配慮した人事給与の制度改定、④当事者への支援の取り組みを実施してきました。特に、社員への啓発活動と当事者への個別支援に重点を置いています。LGBTQ+当事者の経験や想いを理解するためのイベントや階層別研修でLGBTQ+について理解を深める研修を実施しました。また、当事者の従業員からの相談にも個別に対応しています。

社員一人ひとりのWell-beingの実現を支える

当社グループでは、会社が社員を選ぶだけではなく、会社と社員が相互に選び合い高め合う関係をつくり、"未来の社員"にも当社グループで働くことを選んでいただけるようにしていきます。将来に向けて選ばれ続ける存在であるために、働きがい、働きやすさ、安心して働くことができる会社にすることで、社員一人ひとりのWell-beingの実現を支える環境整備に、継続的に取り組んでいます。

働きがいのある会社にすること

帝人グループは、一人ひとりが自らの可能性を広げながら、いきいきと働ける会社を目指しています。社会や事業環境が大きく変化するなか、社員の価値観やキャリア観も多様化しています。こうした変化に対応するため、ジョブ型人事制度の導入を進め、担う仕事や発揮した成果、専門性を重視する仕組みへと転換し、社員一人ひとりが自らの強みを活かして挑戦し、活躍できる環境づくりに取り組んでいます。また、社内公募制度を通じて、自ら希望する職務や組織へ挑戦できる機会を拡充しています。自分のキャリアビジョンに応じて、働く場所や仕事を主体的に選択できるようになっています。すべての希望がすぐに実現するわけではありませんが、「会社が決めるキャリア」から「自ら描くキャリア」へと変化を進めています。さらに、国内外のグループ会社での業務やグローバルな経験を積む機会も広がっています。多様な事業や地域での経験は、社員一人ひとりの成長だけでなく、新たな価値創造にもつながっています。社員が挑戦や成長を実感しながら働けるよう、公正で納得感のある評価・フィードバックの仕組みづくりにも力を入れています。半年ごとの目標管理制度(MBO)では、上司との対話を通じて目標設定と振り返りを行い、成果や成長を評価・フィードバックしています。また、管理職には360度評価を導入し、多面的な意見を自身の成長やマネジメントの改善に活かしています。こうした取り組みを通じて、社員が納得感を持ちながら挑戦を続けられる環境を整えています。私たちは、「すべての挑戦をリスペクトする」という価値観のもと、社員が自らの意思でキャリアを切り拓き、それぞれの強みを発揮しながら活躍できる会社を目指しています。社員の成長と働きがいが企業価値の向上につながる好循環を生み出し、これからも「働きがいのある会社」の実現に取り組んでいきます。

働きやすい会社にすること

当社グループでは、社員一人ひとりが心身ともに健康で、その能力を十分に発揮できる環境づくりが、持続的な成長の基盤であり、社員が心身ともにストレスのない環境で健康に働くことが、企業の持続可能な成長を支える原動力になると考え、健康経営に力を入れており、当社は10年連続で健康経営優良法人認定を受けています。テレワークをはじめとする柔軟な働き方の推進や、労働時間の適正化、休暇取得の促進などを通じて、働きやすさと働きがいの両立に取り組んでいます。

【柔軟な働き方】

    • テレワーク制度

      帝人(株)、帝人ファーマ(株)では、2019年度より、育児・介護などの事由がなくともオフィス以外での勤務も可能な「テレワーク制度」を導入しています。2020年度からはCOVID-19感染拡大防止のため、このテレワーク制度を臨時措置として拡大活用していましたが、現在は、事業本部ごとの業務実施方法に応じたテレワーク上限時間を設定し、柔軟な働き方が実現できるようにしています。今後もテレワーク制度と職場での対面によるコミュニケーションを効果的に組み合わせ、組織の生産性をさらに高めつつ、働き方の柔軟性を高めることで社員一人ひとりが持てる力を最大限に発揮できるよう制度の拡充に努めていきます。

    • 残業時間/実労働時間の管理

      社員の心身の健康を維持するために労働時間を適正化するため、計画的に年次有給休暇の取得奨励、時間外労働の事前申請の徹底やノー残業デーを導入しています。さらにRobotic Process Automation(RPA)を活用した業務の標準化・平準化に取り組んでいます。また、テレワーク勤務、フレックス勤務、短時間勤務制度など、社員一人ひとりの状況やライフステージに応じた柔軟な働き方を実現し、時間や場所にとらわれず、社員がより良いワークライフバランスを保てる環境づくりを進めています。

    • 年次有給休暇の促進

      入社1年目は年間15日の有給休暇が取得可能で、以降勤続1年につき1日ずつ加算され、年間20日を上限として毎年付与されます。翌年まで最大40日繰り越すことも可能です。年次休の計画取得によるワークライフバランスの向上と総労働時間短縮を推進するため、毎年、年次休取得奨励日を定めています。


働き方関連項目*1

2023年度 2024年度 2025年度
月間平均時間外労働時間*2 12.0h 11.7h 11.3h
年次有給休暇取得率 78.9% 80.5% 80.6%
      1. *1帝人(株)
      2. *2非管理職(総合職・一般職)

【仕事と個々のライフイベントとの両立支援】

      • 育児と仕事の両立支援

        2000年に女性活躍推進室が設置されて以降、子育てと仕事の両立にも継続して力を入れています。短時間勤務制度を子の小学校3年生の年度末まで利用可能とし、積立年休の利用による休職中の賃金補助や、ベビーシッター利用時の費用補助を行うなど、男女を問わず社員が子育てをしながらでも働きやすい柔軟かつ多様な制度設計と、制度の運用促進のための対応マニュアルを作成し、上司を含めた職場の理解と円滑なコミュニケーションを促しています。子育てと仕事を両立させながら、社員一人ひとりが、より生き生きと働ける環境の構築に力を入れています。また、都市部を中心に保育園が不足し、保育園が決まらず、予定していた時期に育児休職から復職できないケースに備え、育児休職中の「保活」支援をしています。「子育てみらいコンシェルジュ」のサポートで、よりスムーズな復帰につなげています。

      • 家族の介護と仕事の両立支援

        今後、少子高齢化が進むにつれ両親などの家族の介護をするケースは、さらに増加していくことが見込まれます。社員一人ひとりが家族の介護と仕事を両立できるようにすることは、会社としても取り組むべき重要な課題です。介護の短時間勤務の適用期間を「介護が必要な期間中」とし何度でも分割利用を可能とするなど、必要な期間・時期が予測しにくい介護の特徴などを踏まえた制度設計をしており、社員が介護をしながらでも安心して働き続けられる環境を構築しています。また、介護に関する知識や制度周知のための介護セミナーの開催や、社員が実際に介護に直面した際にどうしたら良いかを相談できる「介護コンシェルジュデスク」や介護情報を閲覧できる「わかるかいごBiz」を利用できるようにするなど、ソフト面でも両立を支援しています。

      • 社員の私傷病と仕事の両立支援

        病気治療等短時間勤務制度を導入し、がんをはじめさまざまな病気に罹患した社員や、不妊治療を受けている社員の仕事と治療の両立を支えています。また、疾病ではありませんが、女性の生理時の心身の不調などを男性に理解してもらう目的で、2022年度より連続して女性の健康をテーマとしたセミナーを開催しました。また、新任管理職研修において、女性の健康に関するリテラシーを高めています。


【その他支援制度、福利厚生】

      • 各種資産形成支援策

        財形貯蓄・住宅融資・持株会・退職年金などがあります。

      • 選択型福利厚生制度(セレクトプラン)

        あらかじめ付与された一定の補助枠(ポイント)の範囲内で、複数の施策メニューの中から自分のニーズにあったメニューを自ら考え、選択、利用できる制度があります。

      • 資格取得支援制度

        業務に役立つ資格や会社の信用力向上、社員の職務能力開発に貢献する資格の受験、合格者に対して会社が支援します。

      • ハローアゲイン制度

        結婚や育児・介護等、家庭の事情で帝人グループを退職した場合でも一定の条件を満たす場合は、再度帝人グループで活躍することができる制度です。(2026年3月31日現在の累計制度利用者数:17名)

      • 配偶者海外転勤同行休職制度

        帝人(株)では、社員が配偶者の海外転勤に同行する場合は、3年間の休職ができるようにしています。

      • ボランティア休職制度

        帝人グループはボランティア活動促進の観点から、帝人(株)および帝人ファーマ(株)で有給のボランティア休職制度を導入しています。

安心して働ける会社にすること

社員一人ひとりが安心して働き続けられる環境は、持続的な成長と価値創造を支える重要な基盤です。帝人グループでは、多様な人財がそれぞれの能力を発揮しながらキャリアを築けるよう、職場環境の整備や各種支援制度の充実に取り組み、高い定着率を維持しています。今後も、現在から将来に向けて、人財から選ばれる会社であり続けることで、持続的な成長と価値創造を実現していきます。


リテンションの状況

2023年度 2024年度 2025年度
自己都合離職率 2.9% 2.4% 3.0%
新卒入社者3年目定着率 92.2% 91.7% 81.6%
  1. *帝人(株)

【労務管理実態の把握】

帝人グループでは、グループ各社の労務管理状況を定期的に調査しています。グループ各社の労務管理上の課題を把握し、特に労働CSRの観点から必要な施策を実施しています。労働CSR指標(基礎指標)についての調査書を送付し、毎年、回答を集めています。また、労働関係法規の変更があった場合などは、すべての国内グループ会社に対して、労務管理状況や就業規則、人事制度に関する調査を随時実施しています。なお、国ごとに労働関連法規が異なるため、海外グループ会社に関しては、基本的項目に対して調査を行っていますが、必要に応じて、人事制度や給与制度に関する追加調査を実施しています。


【健全な労使関係の維持】

帝人グループでは、労働組合を重要なステークホルダーと位置付け、健全な労使関係の維持と関係強化に努めています。また、労使関係の基本である「事前協議の徹底と相互理解」を重視しています。労使会議に関しては、帝人(株)では包括労働協約において、会社、組合いずれか一方の申し出により開催できると定めており、これを遵守しています。国内グループ会社については、役員・管理職などを除く社員が労働組合に加入しています。経営層と主な労働組合の役員が一堂に会する「グループ労使経営協議会」や適宜開催される労使委員会などで、事業全般に関する意見交換や職場環境の改善に向けた話し合いを行っています。また春季労働条件改定時にも、ベースアップや報酬の議論にとどまらず、今後目指していくべき人事諸制度の方向性や人財確保・社員の能力開発・モチベーション向上といった人事全般に関する課題を広く議論しています。海外グループ会社では、労働組合やワークカウンシル(労使協議会)を設置して、より良い職場環境と労働条件の実現に向けて、会社と従業員の代表とが協議を重ねています。

帝人(株)、帝人ファーマ(株)、帝人ヘルスケア(株)と帝人労働組合(帝人グループで最大の労働組合)の労働協約 前文

帝人(株)、帝人ファーマ(株)、帝人ヘルスケア(株)と帝人労働組合とは、相互にその地位を尊重し、相協力して事業の健全なる発展と組合員の福祉を図り、産業平和を確立する目的をもってここに労働協約を締結し、双方誠意をもってこれを遵守することを確約する

(注)帝人労働組合との労働協約は、全ての帝人労働組合の組合員(正社員・嘱託社員)に適用されています

エンゲージメントから見る現在地と将来

帝人グループでは、社員一人ひとりがいきいきと働き、能力を最大限に発揮できる環境づくりを進めるうえで、エンゲージメント向上を重要な経営課題の一つと位置付けています。その実現に向けて、グローバルを含むグループ全体でエンゲージメントサーベイを実施し、社員の声を定期的に把握しています。サーベイ結果は各組織で共有され、課題の特定や改善アクションの検討・実行につなげることで、組織風土の改革や働きがいの向上に取り組んでいます。前中期経営計画期間では、2024年4月にグループ共通のパーパスを策定し、その浸透施策やタウンホールミーティングなどの対話の機会を通じて、「One Teijin」として価値を創造する意識の醸成を進めてきました。その結果、エンゲージメントスコアは2023年度の62から2024年度は64へ向上し、2026年のマイルストンとして設定した64を達成しています。回答率についても68%(2022年)から82%(2025年)へ上昇しており、多くの社員が組織づくりへの参画意識を持ってサーベイに回答しています。今後も、サーベイを通じて社員の声に耳を傾けながら、一人ひとりが働きがいを感じ、成長と活躍を実感できる会社づくりを進めていきます。


エンゲージメントサーベイKPI

2022年度
実績
2023年度
実績
2024年度
実績
2025年度
実績
2025年度
マイルストン
2030年4月
(2029年度)
目標
社員エンゲージメントスコア 64 62 64 64 64 68
回答率 68% 71% 76% 82% - -
  1. *実績値は毎年9月に行うエンゲージメントサーベイの結果に基づく

特に、「コミュニケーション」「コラボレーション」「チーム」「心理的安全性」といった組織・風土に関わる指標でスコアの上昇が見られました。回答率は2024年76%から2025年82%となり、社員の関心と参加意識も引き続き高い状態であることを確認しています。加えて、事業・地域を超えたコミュニケーション機会の拡充やチーム単位の改善活動、キャリア面談の導入により、信頼関係や心理的安全性が高まり、主体的な発言や協働が促進されています。エンゲージメントサーベイは現状把握にとどまらず、社員の声に基づく対話を通じて行動変容を促す基盤です。今後も、高いエンゲージメントのもとで能力を最大限発揮できる環境整備を進めるとともに、「顧客起点型ビジネス」を支える「One Teijin」の連携を強化し、持続的成長を実現する組織への進化を図ります。

組織・風土に関わるエンゲージメントスコアの推移

  • *心理的安全性は3項目の平均:意見の尊重(上司)・私の考えを言う・認知