日本初のADA酵素補充療法剤
「レブコビ®筋注2.4mg」が製造販売承認を取得
帝人ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:鍋島 昭久)は、英国の製薬企業であるリーディアント社と日本における独占開発・販売契約を締結しているアデノシンデアミナーゼ(ADA)欠損症治療剤「レブコビ筋注2.4mg」(一般名:エラペグアデマーゼ(遺伝子組換え))について、本日、厚生労働省より製造販売承認を取得しました。なお、本剤は、2016年3月に厚生労働省より希少疾病用医薬品に指定されています。
帝人ファーマは、今後も新規創薬研究に注力し、希少疾病を含むアンメットニーズの高い疾患に対して新たな治療選択肢を提供することで、患者さんのQOL向上に貢献していきます。
背景・経緯
- 1.ADA欠損症は、遺伝子の変異が原因でアデノシンデアミナーゼ(ADA)という酵素の欠損や機能低下が生じることにより、血液中のリンパ球が減少し、重症免疫不全などを引き起こす疾患で、難病にも指定されています。発症頻度が20~100万人に1人*という希少疾病で、重症感染症により1歳前後までに死亡するケースも少なくありません。 * 出典:Gaspar HB, et al. Blood. 2009; 114: 3524-3532.
- 2.ADA欠損症の治療としては、造血幹細胞移植が第一選択となっており、その他の療法として、ADAを注射で投与することで免疫機能の改善を図る酵素補充療法や遺伝子治療が用いられることもあります。しかし、これまで日本では酵素補充療法に用いるADA製剤が承認されておらず、それが治療上の課題となっていました。
- 3.こうした中、厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」においてADA酵素補充製剤の開発企業の募集が行われたのを受けて、当社は2014年にリーディアント社(当時の社名はシグマ・タウ・ファルマ社)と日本における独占開発・販売契約を締結の上、ADA欠損症の新たな治療選択肢の提供を目指して、本剤の開発に着手しました。
- 4.そして、帝人ファーマが日本国内で実施した第Ⅲ相試験、およびリーディアント社が米国で実施した第Ⅲ相試験の結果に基づき、2018年6月に承認申請を行い、このたび製造販売承認取得に至りました。
「レブコビ筋注®2.4mg」について
- 1.「レブコビ筋注2.4mg」は、ポリエチレングリコールで化学修飾した遺伝子組換えアデノシンデアミナーゼ酵素製剤で、ADA欠損症に対して適応を持つ日本初の薬剤です。
- 2.国内および米国での第Ⅲ相試験において、ADA活性の上昇を確認し、免疫機能の改善も示唆されました。
- 3.製品概要は下表のとおりです。
販売名 レブコビ®筋注2.4mg 一般名 エラペグアデマーゼ(遺伝子組換え) 剤形 水性注射剤(バイアル) 効能・効果 アデノシンデアミナーゼ欠損症 用法・用量 通常、エラペグアデマーゼ(遺伝子組換え)として0.2 mg/kgを1週間に1回筋肉内注射する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1回あたりの最大投与量は0.3 mg/kgとする。ただし、速やかにアデノシンデアミナーゼ活性を上昇させる必要がある場合には、1回0.2 mg/kgを1週間に2回筋肉内注射することができる。
※「レブコビ®」「Revcovi®」は、リーディアント社の登録商標です。
当件に関するお問い合わせ先
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帝人ファーマ株式会社 メディカル情報グループ
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