社会・環境(CSR)

人財マネジメントと労働CSR

社員の成長とワーク・ライフ・バランス実現を目指して

基本姿勢

「社員と共に成長します」という企業理念の実践と、社員のクォリティ・オブ・ライフ(QOL)向上を目指すことを帝人グループの人事基本方針とし、雇用確保、ダイバーシティやワーク・ライフ・バランス施策の推進、全グループ社員が共有する価値観の検討、技術・技能の継承などを、グループ・グローバル視点で実践しています。

行動規範

Together

私たちは、多様性をお互いに尊重し、知識と能力を結集して持続可能な価値を共創します。

Environment, Safety & Health

私たちは、事業活動にあたり、地球環境、安全、健康を最優先します。

Integrity

私たちは、法令・規則を遵守し、人権および地域コミュニティを尊重して、誠実に行動します。

帝人グループ人事方針

帝人グループでは、2003年に「帝人グループ人事基本方針」を策定しました。その中では、人財マネジメントの目標として、「社員と共に成長します」という企業理念の実践と、社員のクォリティ・オブ・ライフ(QOL)向上を掲げています。

帝人グループ人事基本方針

人財マネジメントの目標

  • 企業理念の一つ「社員と共に成長する」の実現
  • 生産性の継続的向上と社員のQOL向上

基本方針

  1. 1.雇用確保への最大努力(会社の事業発展努力と社員の生産性向上努力)
  2. 2.成果・職務・能力を重視した処遇(透明性・公平性・納得性の追求)
  3. 3.事業特性・労働力構成にマッチした適正な処遇
  4. 4.社員の能力開発への積極的支援
  5. 5.ダイバーシティの尊重

帝人グループ人事中長期計画

2017年度からの3カ年を対象とした「中期経営計画」の中で、「ダイバーシティの浸透と働き方改革」を掲げ、「性別・国籍・経験・価値観」を問わない多様な人財の活用促進」と「時代に即応した多様なワークスタイルを支援する制度設計の推進」を実行しています。

ダイバーシティの浸透と働き方改革

社員一人ひとりのQOL向上を見据え、多様な働き方の選択とライフプランを支援する仕組みを構築

性別・国籍・経験・価値観を問わない多様な人財の活用促進

社員一人ひとりの希望に合わせ、国・会社・組織をまたいだ柔軟な人財配置・異動ができる人事制度の構築

時代に即応した多様なワークスタイルを支援する制度設計の促進

社員一人ひとりのニーズに合わせたキャリア開発が可能となるような教育・研修制度の構築

人財育成と教育研修

帝人グループでは、「社員各自の自己啓発による主体的な研鑽」を促進・奨励し、「現場でのOJT」「配置・ローテーション」「教育研修」と連携して、体系的にグループ人財の育成を図っています。

人財育成と教育研修の基本的な考え方

人財育成の基本は、社員各自の自己啓発による主体的な研鑽を促進・奨励することにある。

  1. 1.現場でのOJT

    上司が日常業務を通じて部下を個別に育成・指導することにより、自己啓発・研鑽を促す手段。仕事に対する緊張感や、仕事の完成に向けてのプロセスを通じた充実感・達成感を与え、部下の成長を支援する。

  2. 2.配置・ローテーション

    個々人の能力開発・伸長の機会であり、さらなる自己啓発・研鑽を促す手段。上司は、部下の長所や個性を的確に把握するとともに、「自己申告」などの情報を踏まえて、適正な配置・ローテーションに努める。

  3. 3.教育研修

    経営ニーズと現在および将来の職務遂行に必要な要件を踏まえた内容を提供し、個々人の自己啓発・研鑽の契機となる機会を提供する「Off-JT」手段。上司は、部下を教育研修に積極的に派遣することにより、グループ内外社員との相互啓発、視野の拡大を図る。

コア人財研修への海外人財選抜数の増加

帝人グループでは、将来を担うコア人財の育成に向け、次のプログラムを実施しています。さらに、2015年度以降は、選抜要件や研修プログラム内容の抜本的な見直しを図り、海外ビジネススクール短期派遣やリベラルアーツ系研修を導入しています。

1)「STRETCHⅠ」、「STRETCHⅡ」

「STRETCH」とは「Strategic Executive Team Challenge」の略で、海外を含むグループ会社の社員を対象に行っている、グローバルな舞台で活躍できる人財を育てるグループコア人財育成プログラムです。

2017年度、「STRETCHⅠ」は部長相当前後対象に6人、「STRETCHⅡ」は課長相当前後を対象に19人が選抜研修に参加しました。

2)SLP

「SLP」とは「Strategic Leader Development Program」の略で、コア人財の候補者を育成するための中堅社員向けリーダー育成プログラムです。

2017年度は、社外の人財と切磋琢磨する機会を拡大するため、新規の異業種交流研修を立ち上げ、7月に第1回を開催しました。そのプログラムの中の「新規事業提案」で出された優秀案に対しは、評価者の役員権限で継続検討するための予算が追加されました。

人財マネジメントのグローバル化対応

2009年より、人事・総務管掌配下に「グローバル人事室」を設置し、社員がグローバルに活躍するための人事制度や配置の仕組みを構築しています。2014年4月からは在欧グループ会社の人事部長が帝人グループの人事・総務本部長補佐(グループ理事)を担っています。この人事の狙いは、グローバルレベルでの人事戦略の展開であり、各種施策の実行が加速しています。

リーダーシップ研修プログラム「EaGLES(イーグルス)」

「EaGLES」は、2011年度から実施しているグループ共通のリーダーシップ研修プログラムです。
すべての管理職が持つべきリーダーシップと帝人グループの価値観や経営方針、歴史などを身につけられる内容となっており、これらのスキル・知識を必要としている国内外全ての社員が、毎年順番に受講しています。
研修プログラムは、①e-ラーニング(日本語・英語・中国語・タイ語)、②世界5地域(日本・EU・米国・中国・タイ)での集合研修、③学習成果測定、の3ステップ構成となっており、海外で集合研修を実施する際には、帝人(株)の各地域の代表が参加する懇親会が開催され、貴重な交流の場になっています。
2017年度は日本で開催し、59人が受講しました。2018年度以降も継続して実施する予定です。

ビジネスのグローバル化に対応する研修

新卒社員海外研修

国内グループ主要3社(帝人、帝人フロンティア、インフォコム)の新卒採用社員全員を、新興国に派遣しています。2011年度の中国・インド派遣をはじめ、2013年度からはインドネシア、2014年度からはベトナム、2016年度からはタイを派遣先に追加しました。企業・官公庁への訪問や現地の同世代優秀人材との討議・フィールドワークなどを通じ、多様な文化に触れることでグローバル化への意識を高めています。
2017年度は131人が参加し、2018年度は112人が参加する予定です。

帝人グループの教育研修制度と配置・異動に関するしくみ

帝人グループの教育研修制度と配置・異動に関するしくみ
  1. *1サクセションプラン:事業継続の視点から、主要ポストの後継者を育成するプラン。
  2. *2STRETCH:Strategic Executive Team Challenge、管理職向けのグループコア人財育成プログラム。
  3. *3SLP:Strategic Leader Development Program、将来の幹部を目指す中堅社員向けリーダー育成プログラム。
  4. *4SDP:Speciality Development Program、総合職向け営業・技術・スタッフの専門能力教育プログラム。
  5. *5ジョブチャレンジ制度:人財のグループ内公募制度。グループ会社直属上司の許可をとらずに応募が可能で、決定すれば上司は覆すことができない。

ダイバーシティの推進

ダイバーシティ意識啓発の展開

グループ内啓発冊子「together」

グローバルに事業活動を推進する上で、国籍・人種・性別・価値観・発想・経験などが異なる多様な人財の能力を活かすことは不可欠です。帝人グループは、企業理念の一つに「社員と共に成長します」を掲げ、一人ひとりの個性と魅力を活かし、能力を最大限に活用できる環境を整備しています。

2002年からはダイバーシティ意識啓発冊子「together」を毎年発行し、国内のグループ全社員(契約社員・派遣社員含む)と海外グループ会社の管理職に配布しています。2017年度で通算15号を迎えました。毎号、社員の意識の高まりや社外の環境の変化に応じてテーマを設定しており、2017年度は、「私と会社をHappyにする働き方」をテーマに、多様な働き方を実践している研究者、営業担当者、事業所で働く社員のインタビューを特集しました。
「together」に加え、グループ報(社内報)でも定期的にダイバーシティに関するトピックを紹介しています。

パレードの様子

さらに2015年度からは、新入社員および新任管理職研修に、LGBTに関する講義を組み込んでいます。2017年度の新卒採用からは、採用担当者向けの研修も行っており、性的指向・性自認・性表現などの多様なあり方を受容する環境づくりを進めています。2018年5月に開催された日本最大級のLGBTの祭典「東京レインボープライド」では、有志の社員がパレードに参加しました。

グローバル人財の採用

帝人グループでは、人財のグローバリゼーションとダイバーシティの加速・推進を掲げた採用活動に取り組んでいます。

2017年度は、海外(米国、台湾)で勉学に勤しむ現地大学生や留学中の日本人大学生を対象としたリクルーティング活動や、日本国内に留学中の外国籍大学生向けセミナーなど、さまざまな取り組みを積極的に進めました。その結果、2017年度における新卒総合職採用に占める海外在住・留学経験者比率は26%となりました。現在進行中の2018年度の採用活動においても外国人学生2名の入社が決定しています。

女性活躍の推進

帝人グループは、1999年12月から女性活躍の推進に取り組んでいます。2015年8月に制定された「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づき、社員数301人以上のグループ会社については行動計画を策定し、女性の活躍に関する状況を公開しています。またグループ全体として、新卒総合職の女性採用比率と女性管理職数の目標値を掲げていますが、各グループ会社も現状に即した目標をそれぞれ掲げ、行動計画を策定しています。

中でも、新卒総合職採用においては、国内グループ主要4社*で女性採用比率30%以上という目標を掲げています。2018年度は33人(29%)を採用しました。
なお、2017年度の国内グループ主要4社*における女性管理職は98人でした。子どものいる女性管理職は半数を占めています。2020年度末に180人という新たな目標も設定しました。

育成面においては、管理職一歩手前の選抜メンバーに対する「女性リーダーシップ研修」(3日間の集合研修と、上司を伴っての発表会)を継続して開催しています。第7期となる2017年度は17人が受講し、これまで延べ138人が受講しました。その中でコア人財としてプログラムを受けている者が11人、管理職として昇進した者が13人おり、各職場でリーダーシップを発揮しています。

  • *国内グループ主要4社:帝人(株)(旧東邦テナックス(株)を含む)、帝人ファーマ(株)、帝人フロンティア(株)、インフォコム(株)(国内グループ会社社員数の70%をカバー)

新卒総合職における女性採用数と割合の推移保証対象指標

新卒総合職における女性採用数と割合の推移
  • 国内グループ主要4社:帝人(株)(旧東邦テナックス(株)を含む)、帝人ファーマ(株)、帝人フロンティア(株)、インフォコム(株)

女性管理職数の推移保証対象指標

女性管理職数の推移
  • 国内グループ主要4社:帝人(株)(旧東邦テナックス(株)を含む)、帝人ファーマ(株)、帝人フロンティア(株)、インフォコム(株)
  • *女性管理職比率:管理職数全体に占める女性管理職の割合

女性営業職のキャリア構築支援

女性営業職の定着は、一般的に低く、10年で9割が離職すると言われています。帝人グループは、2016年から20社約200人が参加する異業種合同プロジェクト「新世代エイジョカレッジ」に参加しています。このプロジェクトは、長時間労働で成果が出せないとされている「営業」担当としての働き方について、大きな学びを得る機会となっています。2017年度は、「次世代型営業モデルの創出」というテーマに挑戦し、異業種交流提言プログラム部門で帝人社員が大賞を受賞しました。
また、ヘルスケア事業グループの営業職は、総合職の中でも相対的に女性の割合が高く、出産後も勤務を続ける女性社員が増えてきている職種です。育児などのため時間的制約のある社員が従事・定着することは、社員本人と職場の双方にとって大きなチャレンジですが、人事担当者、上司、ダイバーシティ推進室による復帰前後の面談を通じてスムーズな職場復帰および復帰後のサポートを行っています。

女性活躍推進法に基づく行動計画

「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づき、女性の活躍に関する状況および行動計画を公表します。

行動計画 情報公表の項目
帝人(株)
帝人ファーマ(株)
帝人フロンティア(株)
インフォコム(株)

在宅勤務制度の整備状況

2007年より、帝人(株)、帝人ファーマ(株)の2社で在宅勤務制度を適用しています。利用には条件があり、①小学校6年生の年度末までの子を有する社員 ②要介護の家族を有する社員 ③妊娠中、出産後1年以内の女性社員 ④障がいを持つ社員のいずれかに該当する場合に、在宅勤務制度を利用できます。

現在、①~④の制限をなくすことを検討しており、これまで以上に一人ひとりが働きやすい環境になるよう、制度整備に努めていきます。

人財多様化のフォーメーション

「中期経営計画2017-2019」では、「人財多様化」の一例として「役職員 外国籍人数 12人以上」をKPIと策定しています。
2018年4月1日現在、外国籍の役員数は3人保証対象指標であり、目標の1/4ですが、現行のコア人財育成の仕組みの中で、国籍を問わず優秀な社員の育成と将来の役員候補者の把握を進めていきます。

退職者再雇用制度

帝人(株)と帝人ファーマ(株)では、結婚・出産・育児・介護・配偶者の転勤などを事由とする退職者が、その後10年以内に退職事由が解消して再入社を希望し、採用ニーズと合致した場合に、正社員として再雇用する制度「Hello-Again」を設けています。2017年度末までに14人保証対象指標の退職者を「Hello-Again」で雇用しました。
また、全ての国内グループ会社に、定年後の継続雇用制度を設けており、2017年度はグループ23社合計で90人保証対象指標の定年者を継続雇用しています。

障がい者の雇用

2018年4月1日現在、国内グループ会社のうち法令で義務付けられている28社合計の雇用数は225人保証対象指標で、法令で定められた252人を大幅に下回っています。

2018年4月の法定雇用率引き上げや高年齢化による退職の影響が大きく、各社別の法定雇用数については、13社保証対象指標が未達となりました。2018年度は、引き続き各社の活躍事例の共有化や採用担当者への意識付けを図るとともに、グループ全体での雇用拡大を図る施策を検討しており、法令で定められた人数以上の雇用を目指します。

ワーク・ライフ・バランス施策の推進

ワーク・ライフ・バランスのための制度見直し

ワーク・ライフ・バランスの推進を強化するため、2014年10月に「配偶者海外転勤同行休職制度」を導入し、配偶者の海外転勤に同行する場合は3年間の休職ができるようにしています。2018年4月末までに、14人が利用し、5人が復職しています。

ワーク・ライフ・バランスハンドブック

2017年5月には、「ワーク・ライフ・バランスハンドブック」を改訂し、帝人(株)と帝人ファーマ(株)の全社員に配布し、制度への理解を促しています。

実労働時間の短縮

国内グループ会社では、従来から時間外労働の事前申請やノー残業デーの徹底に取り組んでいます。

2017年度の国内グループ主要4社の時間外労働時間数は1カ月当たり12.9時間保証対象指標(2016年度より0.4時間増加)、年次有給休暇取得率は73%保証対象指標(2016年度より3ポイント減少)でした。2018年度は、さらに実労働時間の短縮を目指し、改善を進めていきます。

「適正な労働時間の実現」に当たっては、まず、帝人(株)と帝人ファーマ(株)を中心に労使検討委員会を立ち上げ、業務の抜本的見直し(IT活用、会議効率化など)をはじめとする「メリハリのある適正な労働時間の実現(長時間労働の是正)」に向けた対応に注力していきます。
その一つとして、2017年7月よりPCログを参考情報として勤務管理システムに取り込み、そのデータを参照しながら労働時間を把握しています。

また、2020年度末までに達成すべき適正な労働時間の目標として、「全社員が年間総実労働時間2000時間以下、年間年次休取得10日以上」を掲げ、この達成に向けた取り組みを強化していきます。

仕事と介護の両立

2017年4月から、ダイバーシティ推進室内の介護休職制度関連のウェブサイトで、仕事と介護の両立に向けての準備や制度の利用方法などの具体的な情報を発信しています。

介護休職制度関連のウェブサイト

例えば、介護保険料を納める40歳になった社員には、「仕事と介護の両立ハンドブック」のコンテンツをメールで配信し、介護の準備を促すようにしています。50代社員が受講する「ライフプランセミナー」のコンテンツには、「仕事と介護の両立セミナー」を組み込み、受講の機会を増やしています。 また、2017年10月には、外部の専門家につながる「介護相談デスク」を設置しました。

育児休職取得促進

国内グループ会社では、妊娠中や産休前後の女性社員への対応マニュアルを作成し、上司の理解と円滑なコミュニケーションを促しているほか、男性社員の育児休職取得を促進するため、「次世代育成支援対策推進法(改正次世代法)に基づく行動計画」に、育児休職取得を促進する啓発活動などを盛り込み、実践しています。例えば、毎月、育児休職取得該当男性社員とその上司向けに個別にメールを送り、取得方法などを案内することで、育児休職を取得しやすい環境づくりを行っています。

2017年度に国内グループ主要4社で新規に育児休職を取得した者は129人でした。
そのうち、男性社員の取得者は71人で、取り組みを始める前の3倍に増加しました。今後も、子どもを持つ前から育児休職取得の計画が立てられるように啓発活動を継続し、男性社員が気軽に長期の育児休職を取得できる職場風土づくりに努めます。

育児休職取得者数の推移保証対象指標

育児休職取得者数の推移
  • 国内グループ主要4社:帝人(株)(旧東邦テナックス(株)を含む)、帝人ファーマ(株)、帝人フロンティア(株)、インフォコム(株)

介護休職制度

国内グループ主要4社のうち2社では、1対象者1事由につき最大730日間の介護休職制度を取得できる制度を設けています(分割取得可)。これは、「育児・介護休業法」で定められた休業期間の「延べ93日」を大きく上回っています。
2017年1月に実施された育児介護法改定に伴い、介護短時間勤務、勤務開始・終了時間の調整などは、介護期間中利用できる制度に改定しました。

2017年度の介護休職制度利用者数は、2社合計で4人保証対象指標、介護短時間勤務制度利用者数は2人保証対象指標でした。制度利用者は増加傾向にあります。

ボランティア休職制度

帝人グループはボランティア活動促進の観点から、帝人(株)および帝人ファーマ(株)で有給のボランティア休職制度を導入しています。2018年3月末現在、ボランティア休職中の社員は10人保証対象指標です。

帝人グループ労務管理実態の把握

帝人グループでは、グループ各社の労務管理状況を定期的に調査しています。グループ各社の労務管理上の課題を把握し、特に労働CSRの観点から必要な施策を実施しています。調査の対象は、国内46、海外13のグループ会社であり、労働CSR指標(基礎指標)についての調査書を送付し、毎年、回答を集めています。

また、労働関係法規の変更があった場合などは、すべての国内グループ会社に対して、労務管理状況や就業規則、人事制度に関する調査を随時実施しています。

調査内容項目(国内グループ会社)

労働CSR指標(基礎指標)--毎年実施

  1. (1)在籍人員(職位別/性別)
  2. (2)平均勤続年数・平均年齢
  3. (3)採用人員(職位別/性別/新卒・キャリア別/事務系・技術系別)
  4. (4)退職人員(職位別/事由別)
  5. (5)定年後再雇用実績(職位別)
  6. (6)役員人員(性別)
  7. (7)有期雇用人員
  8. (8)時間外労働時間(月あたり)
  9. (9)年次休取得率/日数
  10. (10)育児休職/育児短時間勤務利用実績
  11. (11)介護休職/介護短時間勤務利用実績

労務管理実態--随時実施
法対応

  1. (1)高齢者雇用
  2. (2)労働時間
  3. (3)派遣・請負
  4. (4)母性保護・育児
  5. (5)介護・看護
  6. (6)雇用機会均等

労務施策

  1. (1)ワーク・ライフ・バランス(時間外労働時間/年次・有給休暇取得率/フレックスタイム制度の導入状況など)
  2. (2)退職金制度
  3. (3)ダイバーシティ推進状況
  4. (4)採用・教育
  5. (5)福利厚生制度(社宅・寮/その他課題)
  6. (6)その他課題(現在課題として認識しており支援を希望する内容ほか)
調査内容項目(海外グループ会社)

労働CSR指標(基礎指標)のうち以下について調査

  1. (1)在籍人員
  2. (2)平均勤続年数・平均年齢
  3. (3)採用人員
  4. (4)退職人員
  5. (5)臨時社員

配置・異動

帝人グループは、「人財需要に応じたグループ全体での人財の適材適所活用」と「社員の適性・意思をより反映した異動」を目指し、さまざまな制度を設けています。

人事異動では、客観的で透明性の高い異動を実現するための「年間人事計画」を、国内外のグループ会社で策定。国内グループ会社では、自己申告制度も備え、本人の意向を尊重した配置・異動となるように努めています。加えて、グループ内公募制度(ジョブチャレンジ制度)を1988年に日本企業としていち早く制定し、2017年度はこの制度を用いて13人が異動しました。現在、これらの制度は帝人(株)などの国内の主要グループ会社においてのみ運用していますが、今後は海外のグループ会社においても各国の法令・雇用慣行などを踏まえて導入を検討していきます。

また、2018年1月から「FA(フリーエージェント)制度」を導入し、社員本人が自身の能力・経験などを希望する異動先事業に開示し、異動先事業の選考を受けられるようにしました。

このほか、国内外のグループ会社の社員で「STRETCH」に選抜された人財には、事業部や国境を越えた異動が計画的に実施されています。

また、国内グループ会社では、正社員以外(契約社員・派遣社員)の人員配置状況も毎年調査しています。2017年度の調査対象は国内グループ34社でした。

健全な労使関係の維持

帝人グループでは、労働組合を重要なステークホルダーと位置付け、健全な労使関係の維持と関係強化に努めています。また、労使関係の基本である「事前協議の徹底と相互理解」を重視しています。

労使会議に関しては、帝人(株)では包括労働協約において、会社、組合いずれか一方の申し出により開催できると定めており、これを遵守しています。

国内グループ会社については、役員・管理職などを除く社員が労働組合に加入しています。経営層と主な労働組合の役員が一堂に会する「グループ労使経営協議会」や適宜開催される労使委員会などで、事業全般に関する意見交換や職場環境の改善に向けた話し合いを行っています。

これまでの取り組みでは、ワーク・ライフ・バランス推進のための制度拡充において、「時間単位の年次有給休暇制度」「育児短時間勤務の分割取得」を労使共同で推進したほか、ノー残業デーの職場内巡視を労使が協力して継続的に実施してきました。2017年度は、「適正な労働時間の実現」に向けて、帝人(株)と帝人ファーマ(株)で労使検討委員会を立ち上げ、業務の抜本的見直し(IT活用、会議効率化など)をはじめとする「メリハリのある適正な労働時間の実現(長時間労働の是正)」に向けた対応について、協議を進めました。

海外グループ会社では、オランダのTeijin Aramid B.V.やドイツのTeijin Carbon Europeで、会社と従業員の代表がより良い職場環境の実現に向けて話し合う「ワークカウンシル(労使協議会)」を設置しています。

人権尊重の取り組み

帝人グループ人権方針

帝人グループは、企業理念で「人間への深い理解と豊かな創造力でクォリティ・オブ・ライフの向上に努めます」と宣言しています。その実現に不可欠な、「すべての人間の尊厳と権利を尊重する」という基本姿勢として、私たち*1は「帝人グループ人権方針」をここに定めます。

  1. 1.人権に対する基本的な考え方

    私たちは、「人権の尊重は企業として果たすべき重要な社会的責任」であるとの認識の下、事業活動のすべてにおいて、あらゆる人権侵害*2に直接的に関与しないだけでなく、社外の関係者*3を通して間接的にも加担しないよう努めます。

  2. 2.基盤となる原則

    私たちは、国連がすべての人びとの基本的人権について規定した「国際人権章典」(「世界人権宣言」、「市民的および政治的権利に関する国際規約」、「経済的、社会的および文化的権利に関する国際規約」)および国際労働機関(ILO)が労働における基本的権利を規定した「労働における基本的原則および権利に関するILO宣言」に記されている原則に従います。
    さらに私たちは、「国連のビジネスと人権に関する指導原則」および国連「グローバル・コンパクト10原則」を尊重します。

  3. 3.責任者

    帝人グループCEOが本方針の実践に責任を持ちます。

  4. 4.教育・研修

    本方針がすべての事業活動に組み込まれ、効果的に実行されるよう、私たちは帝人グループの役員と社員に対し、適切な教育を行います。

  5. 5.人権デューディリジェンス

    私たちは、人権デューディリジェンスの仕組みを構築し、人権に対する負の影響およびそのリスクについて把握するとともに、その防止および軽減を図ります。

  6. 6.救済

    私たちは、私たちが人権に対する負の影響を直接的に引き起こしている、あるいは間接的に加担していることが判明した場合、関係者と対話し、適切な手続きを通じてその救済に取り組みます。

  7. 7.情報開示・対話

    私たちは、私たちの人権尊重の取り組みについて、進捗状況と結果をウェブサイトなどで 開示し、その内容についてステークホルダーと対話します。

  1. *1「私たち」とは、帝人グループおよびその役員・社員をいいます。
  2. *2人権侵害には、人種、宗教、性(性的指向、性自認、性表現、性的特徴)など、いかなる差別も含まれます。
  3. *3「社外の関係者」には、サプライヤーやパートナーなど、私たちの事業に関係する社外の組織・人のすべてを含みます。

(2019年3月1日制定)

社員への人権教育

帝人グループでは、人権尊重の意識を高めるため、毎年10月の「企業倫理月間」に全社員(契約社員や派遣社員を含む)を対象とした研修を各職場で実施しています。

海外では縫製業界での劣悪な労働環境が大きな問題となっていますが、この業界に深く関わりのある帝人フロンティア(株)では、こうした人権問題に荷担することのないよう、国内外の社員に対して教育を徹底しています。

取引先に向けた人権尊重の取り組み

帝人グループでは、サプライチェーン全体で人権尊重を実践するために、「CSR調達ガイドライン」に人権の項目を設け、取引先に人権尊重への取り組みを求めています。
2017年度は、持続可能な調達に関する国際規格「ISO20400」およびその他の国際的な基準を参照し、サプライチェーンにおける人権、労働などについて、より詳細な取り組みを明記しました。具体的には「強制労働」「児童労働および若年労働」「外国人労働者」「労働時間と休日」「賃金と福利厚生」「差別」「ハラスメント」「結社の自由」に関する取り組みについて定めました。

ベトナム・ホーチミン市でのCSRセミナーの様子

また、帝人フロンティア(株)では、現地の取引先における法令順守と人権保護の徹底を目的とし、アセアン地域の取引先に対して、セミナーの開催や実地訪問監査により、継続的に管理および啓発活動を実施しています。

社員満足度アンケートの実施

帝人グループでは、2016年度より、「CSR意識調査アンケート」を実施しており、本アンケートの中で、従業員満足度の調査を行っています。
2017年度は、国内グループ会社全従業員を対象にアンケートを実施した結果、9,894件(79.7%)の回答がありました。

帝人グループは社員の個性と人格を尊重していると思いますか?
帝人グループはゆとりと豊かさを実現できる環境を整えていると思いますか?

人財に関するデータ保証対象指標

帝人および社員を直接雇用する国内グループ会社46社(2018年3月末現在)*1

(1)正社員数 (1)のうち管理職 (2)臨時社員数 (3)採用者数 (3)のうち新卒採用
8,083 2,603 931 249 122
2,320 111 1,029 102 54
10,403 2,714 1,960 351 176
(4)退職者数 (4)のうち定年退職者 (4)のうち会社都合による退職者*2 (4)のうち自己都合による退職者
管理職 110 57 3 28
一般社員 391 53 38 206
501 110 41 234
育児休職取得者数 介護休職取得者数 平均年齢 平均勤続年数
73 1 42.9 16.8
176 8 40.4 14.1
249 9 42.4 16.2

海外グループ企業のうち主要な13社*3

(1)社員数 (1)のうち管理職 (2)臨時社員数
6,247 568 446
2,820 143 113
9,067 711 559
(3)採用者数 (4)退職者数*4 平均年齢 平均勤続年数
管理職 36 36 47.5 14.2
一般社員 3,806 3,610 40.8 9.4
3,842 3,646 41.3 9.8
  1. *1国内グループ企業は、連結対象会社以外も含む。また自社以外に出向している社員数を含む。
  2. *2国内グループ企業の会社都合退職者数には、協力会社等グループ外企業への再就職斡旋者を含む。会社都合・自己都合以外の退職の主な理由は、グループ内転籍および死亡によるもの。
  3. *3Continental Structural Plastics Holdings Corporation(CSP社)の人材データも集計対象に含む。
  4. *4海外グループ企業の退職者数は、レイオフ数を含む。