購買と調達

  • CSR調達

    基本姿勢

    サプライチェーンにおいてCSRをマネジネメントするために、調達物の環境性能向上、調達先における環境配慮・法令遵守・人権擁護、調達先との公正な取引の推進など、CSR購買・調達に関する考え方や基準を明確にして実践しています。

    企業行動規範

    6.人権の保護

    帝人グループは、社員をはじめとする事業活動に関わるすべての人々の人権を尊重し、児童労働や強制労働を行わず、これらの方針に関し、帝人グループは自ら関与するバリューチェーンにおいても、関係者の良き理解と協力が得られるよう努める。

    9.公正、適正な取引条件の遵守

    帝人グループは、その調達や販売等の事業活動において、すべての取引先に対し誠実に対応し、公正かつ適正な取引条件を遵守する。また、帝人グループは賄賂を認めず、あらゆる形態の腐敗に関与しない。

    10.知的財産権の尊重

    帝人グループは、営業秘密を含む知的財産権の重要性を認識し、他者の有効な権利を尊重するとともに、自らの権利を守り、活用する。

    購買・調達の基本方針

    帝人グループは、社会的責任を果たし、社会(ステークホルダー)の信用と信頼を得ることにより持続可能な事業活動を行い、企業価値の向上を目指しています。すぐれた製品を持続的かつ安定的に提供し、お客様にご満足いただくことは、重要な社会的責任の一つです。こうした責任を果たすためには、原材料や資機材、サービスの購買・調達の質の向上が欠かせないものであると考え、取引先との健全な関係の構築を目指す「購買・調達の基本方針」を定めます。 また、購買・調達担当者がとるべき行動を具体的に示し、取引先と不適切な関係に陥らず、協働して持続可能な購買・調達を目指した取り組みを推進するよう、購買・調達担当者の基本姿勢を定めます。

    購買・調達の方針

    • 1.
      法令遵守
      帝人グループは、事業活動に関わるそれぞれの国の法令を遵守します。また、国際的な規範・ガイドラインの理解に努め、これらを尊重した購買・調達を行います。
    • 2.
      公正取引
      帝人グループは、公正・公平で透明性の高い取引に努め、カルテルや談合に関与しません。
    • 3.
      商品・取引先の評価軸
      帝人グループは、品質、価格、納期、調達期間に加え、取引先の経営状況、技術力、社会的責任に関する取り組みなどを適切に評価し、合理的な意思決定に基づき取引を行います。
    • 4.
      人権・労働
      帝人グループは、人権を尊重し、不当な差別や奴隷労働、強制労働、児童労働、人身取引などの人権侵害を行わない取引先からの購買・調達を推進します。
    • 5.
      安全衛生
      帝人グループは、安全衛生リスクを適切に管理し、労働安全衛生の継続的な改善に取り組んでいる取引先からの購買・調達を推進します。
    • 6.
      環境
      帝人グループは、環境保全や資源保護などの環境経営に取り組む取引先からの購買・調達を推進します。
    • 7.
      反社会的勢力との関係遮断
      帝人グループは、暴力団などの反社会的勢力に対しては、関係を遮断し、不当な要求を拒絶し、資金提供を行いません。
    • 8.
      ステークホルダーとのかかわり
      帝人グループは、ステークホルダーと積極的に対話し、信頼関係に基づく協働により、持続可能な購買・調達を推進します。また、取引先と協働でCSR調達ガイドラインに基づく取り組みを進めます。
    • (制定:2006年9月1日、改定:2017年11月1日)

    購買・調達担当者の基本姿勢

    • 1.
      法令遵守
      購買・調達担当者は、それぞれの国の関係法令を遵守します。また、国際的な規範・ガイドラインおよび業界基準や、それらの動向を常に注視し、これらを尊重した取引に努めます。
    • 2.
      公正取引
      1) 購買・調達担当者は、カルテルや談合に関与せず、取引先との健全な関係の維持に努め、立場を濫用した不当な値引きやサービス、寄付などを要求しません。
      2) 購買・調達担当者は、いかなる取引先とも個人的な利害関係を持たず、謝礼や贈答品などの個人的利益を受領しません。
    • 3.
      情報セキュリティ
      購買・調達担当者は、取引に関連する機密事項を適切に管理し、知的財産権を保護します。
    • 4.
      商品・取引先の評価軸
      購買・調達担当者は、物品やサービスを厳格に評価し、品質、価格、納期、調達期間、取引先の経営状況、技術力、企業姿勢、社会的責任に関する取り組みを考慮した取引を行います。
    • 5.
      人権・労働
      購買・調達担当者は、不当な取引条件の強要や買い叩き等を行わず、人権を尊重し強制労働や長時間労働を行わない取引先からの購買・調達を推進します。
    • 6.
      安全衛生
      購買・調達担当者は、労働安全衛生を確保し、労働者の健康の維持増進に取り組む取引先からの購買・調達を推進します。
    • 7.
      環境
      購買・調達担当者は、グリーン購入・調達、環境に配慮した商品・サービスの購買・調達を推進します。
    • 8.
      反社会的勢力との関係遮断
      購買・調達担当者は暴力団などの反社会的勢力に対しては毅然とした態度で対応し、その介入を許さず、また一切の関係を遮断します。
    • 9.
      ステークホルダーとのかかわり
      購買・調達担当者は、取引先と協働し、CSR調達ガイドラインに基づく取り組みを推進します。また、本ガイドラインについて取引先の理解を得るよう努めるとともに、取引先の改善への取り組みに協力します。

    (制定:2006年9月1日、改定:2017年11月1日)

  • CSR調達ガイドラインに基づくサプライチェーン全体での配慮

    帝人グループは、製品の生産や物流のために、多種多様な原材料、機器、部品、サービスを世界中の取引先から大量に調達しています。取引先の選定にあたっては、公平で合理的な判断に基づき、社内の購買基準に従っています。

    また、サプライチェーン全体でCSRを実践するために、「CSR調達ガイドライン」(下記参照)を定め、取引先に対してガイドラインに準拠した取り組みを求めています。

    帝人グループのCSR調達は、帝人(株)資材・物流部が中心となって推進しており、帝人グループのウェブサイトには、「購買・調達活動の基本方針」と「CSR調達ガイドライン」(日本語版・英語版・中国語版)も公開しています。

    CSR調達ガイドライン

    帝人グループの購買・調達活動においては、取引先に下記の取り組みを求めます。また、それらの取り組みを進めている取引先からの購買・調達を推進します。

    • 1.
      品質・安全性
      商品は、各国地域の法令で定める安全品質基準および業界基準を満たさなければなりません。また、含有化学物質を適切に管理し、ISO9001などの外部認証を取得することにより、品質の保証を推進するための品質マネジメントシステムを構築し、継続的に維持・改善しなければなりません。
    • 2.
      人権・労働
      (ア) 強制労働
      奴隷労働または人身取引、債務労働、暴力や脅迫、政治的弾圧による労働その他いかなる形態の強制労働も行ってはなりません。
      (イ) 児童労働および若年労働
      事業を行うすべての国において、15歳未満の児童を雇ってはなりません。また、15歳から18歳未満の若年労働者を、深夜業や時間外労働(残業)、健康や安全が脅かされる業務に従事させてはなりません。そして、若年労働者に対して、適切に報酬を支払い、また、学ぶ権利を保障しなければなりません。
      (ウ) 外国人労働者
      外国人労働者に対しては、当人が理解できる言語による雇用契約書および就業規則を提供しなければなりません。雇用者および人材派遣会社(事業協同組合、非営利団体を含む)は、政府発行の身分証明書、パスポート、労働許可書(労働許可書の保持が法律で義務付けられている場合を除く)、または移民申請書などを没収し、労働者による使用を阻止してはなりません。また、雇用者および人材派遣会社は、当該労働者から手数料を徴収しないようにしなければなりません。
      (エ) 労働時間と休日
      時間外労働(残業、休日出勤など)は合意の上で行われなくてはなりません。特別な場合を除き、各国の法定労働時間を超える勤務を労働者に要請してはならず、少なくとも週に1日24時間連続する休日を与えなくてはなりません。また、各国の法に準ずる有給休暇・法定休日を付与しなくてはなりません。
      (オ) 賃金と福利厚生
      労働者には、賃金についてその内訳や計算方法を説明したうえで、最低賃金以上の額を支払い、法定福利厚生を付与しなければなりません。時間外労働に対する賃金は、当該法律に従い、適切な割増率で計算されなければなりません。
      (カ) 差別
      労働者の採用、報酬、福利厚生、研修の機会、職務、昇進・昇給、懲戒および解雇は、人種、国籍、性別、宗教、年齢、障がい、婚姻、家族の出身、所属団体、性自認・性的指向、あるいは政治的思想によって左右されてはなりません。また、差別を防止するため、研修などの対策を実施しなければなりません。
      (キ) ハラスメント
      労働者は敬意と尊厳を持って処遇されなければならず、いかなるハラスメントや嫌がらせにも曝されてはなりません。また、ハラスメントを防止するため、研修などの対策を実施しなければなりません。
      (ク) 結社の自由
      労働者が団結権と団体交渉権を自由に行使できる権利を認めなくてはなりません。また、労働争議を解決する努力をしなければならず、労働者や労働者の代表者と効果的かつ定期的にコミュニケーションを行わなくてはなりません。
    • 3.
      安全衛生
      (ア) 労働安全衛生に関する許認可
      労働安全衛生に関する許認可が必要な施設や作業については、その届出を行い、法令などで定められた責任者を設置して、適切に管理しなければなりません。
      (イ) 衛生設備
      疾病や労働災害の発生を抑止するため、労働者の健康維持に努めなければなりません。労働者には安全で衛生的な職場環境が提供されなくてはならず、トイレや食堂などの衛生設備へのアクセスを不当に制限してはなりません。また、労働者に提供している寮は、適切な衛生設備を備え、清潔に管理されなければなりません。
      (ウ) 緊急時への備え
      緊急事態の発生に備え、労働者への通知や避難手順などの研修や訓練を実施し、消火器や火災報知器などの適切な機器を設置・管理することにより、緊急時の被害を最小限に抑えるよう努力しなければなりません。
      (エ) 安全のための研修
      職場の安全衛生に関する研修を、労働者の理解できる言語で適切に継続的に実施しなければなりません。また、安全衛生関連の情報は、施設内に明確に掲示されなければなりません。
      (オ) 機械の安全対策
      機械は、危険性を評価する必要があります。機械によって労働者が怪我をする危険性がある場合、必要に応じて保護柵、インターロック、防護壁などの物理的保護策を講ずるとともに適切に保守管理しなければなりません。
      (カ) 産業衛生
      化学的・生物学的・物理学的要素が労働者に影響するリスクは、特定・評価・管理されなければなりません。また、全労働者に対し、法に定められた周期もしくは年1回以上のいずれか多い頻度で、健康診断を実施することを推奨します。
      (キ) 労働災害
      労働災害による怪我および疾病の分類と記録、必要な治療の提供、労働災害原因の調査、原因を除去するための是正措置、ならびに労働者の職場への復帰の促進のためのプロセスが実施されなければなりません。
      (ク) 労働安全衛生マネジメントシステム
      OHSAS18001などの労働安全衛生に関するマネジメントシステムを構築し、内部監査を行うことで、継続的に労働安全衛生を改善するとともに、安全衛生リスクを管理することを推奨します。
    • 4.
      事業継続計画の策定
      災害や事故で被災した際に、業務を継続するため、あるいは早期に復旧するための事業継続計画を策定し、戦略的に運営していくことを推奨します。
    • 5.
      公正取引・倫理
      (ア) 賄賂などの禁止
      不当な利益を目的に、取引において接待・贈答・金銭の授受・供与を行ってはなりません。また、汚職、贈収賄、強要を防止するための方針を策定し、対策を実施しなければなりません。
      (イ) 公正なビジネス
      私的独占、不当な取引制限(カルテル、入札談合など)、不公正な取引方法、地位の濫用などを行わず、各国地域の競争関連法を遵守しなければなりません。また、自社に適用される法令の動向を確認し、労働者に伝達しなければなりません。さらに、全労働者に対し、公正取引・倫理に関する研修を実施することを推奨します。
      (ウ) 知的財産
      自社の知的財産権の保護・活用に努めなければなりません。また、他社の知的財産権を不当に侵害してはなりません。
      (エ) 情報の開示・表示
      労働、安全衛生、環境への取り組み、ビジネス活動、財務状況、商品情報、企業構造、および業績に関する情報は、適用される規制等に従って、適切に開示または表示されなければなりません。
      (オ) 情報セキュリティ
      個人情報および機密情報は、正当な方法で入手するとともに、厳重に管理・保護し、適切な範囲で利用しなければなりません。
      (カ) 紛争鉱物
      調達する、および商品に使用される鉱物が、紛争地域及び高リスク地域で武装集団および人権侵害、環境破壊、汚職などの不正に関わる組織の資金源とならないように配慮しなければなりません。特に「紛争鉱物」は、原則として使用してはなりません。
      • *
        「紛争鉱物」とは、紛争地域及び高リスク地域で採掘され、武装集団および人権侵害、環境破壊、汚職などの不正に関わる組織の資金源となることが懸念される特定の金属鉱物(スズ・タンタル・タングステン・金)を指します。
      (キ) 反社会的勢力との関係遮断
      暴力団などの反社会的勢力に対しては、毅然とした態度で対応し、その介入を許さず、また一切の関係を遮断しなければなりません。
    • 6.
      安全保障輸出管理
      自国の輸出管理法令、その他適用を受ける外国の輸出管理法令を遵守し、違法な輸出や技術の提供をしないように、またされないように万全な対策を実施しなければなりません。
    • 7.
      環境保全
      (ア) 気候変動への対策
      エネルギー効率を向上させ、資源の消費を最小化する方法を追求しなければなりません。また、温室効果ガスの排出は、施設または会社レベルで現状を把握し、削減に取り組まなければなりません。
      (イ) 環境保全(大気、排水、騒音、振動など)に関する許認可
      環境保全に関する許認可が必要な施設や作業の届出を行い、法令などで定められた責任者を設置し、適切に管理しなければなりません。
      (ウ) 環境への影響(大気、水、土壌)の最小化
      大気・水・土壌などの汚染防止のために、排出される物質の管理および処理を行わなければなりません。
      (エ) 化学物質の管理
      環境汚染の可能性のある化学物質について、安全な管理を行わなければなりません。商品については、各国地域の法令で禁止された化学物質を使用してはなりません。法令などで使用を制限されている物質は、商品への含有の有無について顧客に通知しなければなりません。また、SDSを発行し更新しなければなりません。
      (オ) 廃棄物削減(3R)
      廃棄物や副産物の削減のため、3R(リデュース(使用量削減)、リユース(再利用)、リサイクル(再資源化))に取り組まなければなりません。
      (カ) 水利用の管理
      取水及び排水量を管理し、水利用の適正化に努めなければなりません。
      (キ) 環境マネジメントシステム
      環境方針を策定し、公害防止措置・商品・原材料・技術の開発、および環境保全のために努力しなければなりません。内部監査を行い、ISO14001などの環境マネジメントシステム規格の認証を取得すること、および、環境影響評価を実施することを推奨します。
      (ク) グリーン購入・グリーン調達の推進
      商品やサービスの購入および調達時には、環境を考慮し、環境への負荷ができるだけ少ない商品やサービスを選択するなど、環境負荷の低減に努める取引先からの購買および調達を推進しなければなりません。
    • 8.
      地域社会への配慮
      事業活動を行う地域コミュニティにおいては、事前に地域住民(先住民を含む)と対話を行い、コミュニティに適応することを推奨します。
    • 9.
      相談・通報窓口
      相談者・通報者が、不利な立場に追い込まれるなどの報復を恐れることなく、相談や通報ができる仕組みを構築し運用しなければなりません。通報者を保護し、報復が起こらないようにするための第三者による中立的な相談・通報窓口の設置を推奨します。
    • 10.
      責任あるサプライチェーンの推進
      本ガイドラインの内容を貴社の取引先にも伝達し、遵守を促進しなければなりません。また、遵守の状況を確認し、取引先と一緒に是正に取り組むことを推奨します。
    • (制定:2007年5月7日、改定:2017年11月1日)
  • 取引先調査

    取引先調査と格付け

    取引先のCSRに関する取り組みを調査し、5段階で格付けするシステム「CSR取引先管理システム」を独自に開発し、取引先がCSR調達ガイドラインに準拠しているかを問うアンケートをオンラインで実施しています。70問の項目への回答結果を点数化してランク付けするとともに、継続取引先としての与信状況をランク付けし、両方のマトリックスで5段階(Ⅰ~Ⅴ)の格付けを行っています(ガイドラインの遵守率40%以上は格付けⅠ~Ⅲ、40%未満は格付けⅣおよびⅤ)。

    取引先調査実施企業数

    2016年度のアンケート回答企業数は150社で、そのうち、「取引先として問題がない」と定義している格付けⅠ~Ⅲ群の企業数比率は87%(2015年度は99%)、購買金額比率は99%(2015年度は96%)となりました。格付けⅠ~Ⅲ群の企業数比率が低下した理由は、2016年度から調査対象に加えた中国のグループ会社における現地取引先25社の格付けが低かったためです。

    また、回答企業数が例年より少なくなった理由は、2015年度のアンケート調査の結果、格付けⅠ~Ⅲ群(取引先として問題がない)となった309社を、過去の実績から回答結果に大きな変動がないこと、取引先の負荷軽減の観点で、調査対象から除外したためです。今後も結果に問題がない取引先に対しては2年ごとの調査としていく予定です。

    なお、2016年度に調査した150社に調査対象外とした309社を含めると、国内購買部門の購買金額の約8割が格付けⅠ~Ⅲ群となります。

    取引先格付け企業数比率保証対象指標 2016年度 格付Ⅰ:63%、格付Ⅱ:14%、格付Ⅲ:10%、格付Ⅳ・Ⅴ:13%

    取引先格付け調達金額比率*保証対象指標 2016年度 格付Ⅰ:90%、格付Ⅱ:5%、格付Ⅲ:4%、格付Ⅳ・Ⅴ:1%
    * 総務・人事部門の取引金額および海外グループ会社の取引金額を除いて比率を算定。

    取引先のCSR取り組み改善指導・支援

    調査の結果、格付けⅣおよび格付けⅤとなった取引先は「改善指導対象」とし、取引を継続していくために個別の改善指導・支援を実施しています。その効果もあり、2016年度は、2015年度に格付けⅣおよびⅤであった6社のうち5社が格付けⅠになりました。

    また、2015年度から開始した格付けⅠ、Ⅱ企業との面談調査を2016年度は2社で実施し、アンケート回答内容の再確認と帝人グループのCSR取り組みを積極的に紹介することにより、さらに質の高い取り組みを推進しています。

    「CSR取引先管理システム」を通じて社会全体へのCSR調達拡大を支援

    取引先のCSRに関する取り組みを調査し、5段階で格付けするシステム「CSR取引先管理システム」を独自に開発しています。当システムは、国内化合繊業界各社が共同出資して設立したファイバーフロンティア(株)が運用しており、社会全体へのCSR調達の拡大を支援しています。

    グローバル視点でのCSR調達活動の導入・展開

    帝人グループでは、グローバル化の進展に伴い、海外の取引先に対してもCSR調達を展開するため、2012年度から欧米・中国の取引先に対して日本と同じ内容の調査を実施しています。

    2016年度は、中国のグループ会社における現地取引先25社保証対象指標を対象にアンケートを実施しました。調査の結果、全社が格付けⅢ~Ⅴ群と低評価になりました。今後の改善課題と認識しています。

    業務請負取引先への配慮

    帝人グループでは、取引先との相互協力のもと、適正な業務請負関係の維持に努めています。国内では、2007年度に派遣・業務請負管理の適正化が社会問題となったことに対応して、業務請負の自主点検を購買部門と製造部門で協力して順次実施し、非定常作業*などを中心に、違法性はないものの「社会の要請に応じてさらに適正化を進めることが望ましい」と判断した作業(全作業の32%)について、2008年度までに自主改善を完了しました。その後、この状態を維持するために、各現場での啓発教育を定期的に実施しています。

    2016年度も2015年度に引き続き、構造改革により閉鎖・縮小する工場との取引のある請負企業を中心に、業務発注見込みが減少する環境下であってもより一層の安全に対する注意および品質の維持向上を目指して、自社および請負取引先のモチベーションのアップを目的とした施策を実行しています。

    特に、新規の従事者が増加する見込みがある場合や人員の入れ替えなどが多く見込まれる場合は、特別に教育を行ったり各種条件の見直しを行うなど、業務請負取引先への配慮をしています。

    • *
      非定常作業:保守や修理など、通常の作業と異なる作業。労働災害は、この種の作業中に起こることが多い。
  • サプライチェーンセミナー

    CSR調達の取り組みを強化するため、ベトナムで「CSRサプライチェーンセミナー」を開催

    帝人フロンティア(株)では、2012年から全社横断で「CSR調達戦略プロジェクト」を推進しています。その一環として、毎年ベトナムのホーチミン市において現地の縫製・刺繍工場や素材メーカーなどを対象に、法令順守と人権保護の徹底を目的とした「CSRサプライチェーンセミナー」を開催しています。素材の開発・調達から製品化に至るまでの一貫したバリューチェーンをグローバル展開している帝人フロンティア(株)は、ベトナムに多くの衣料製品生産拠点を設けています。このことから、現地でCSR調達を啓発することが重要だと考えて継続しています。

    2016年度は8月24日に開催し、サプライヤー42社・84人と、講演者を含む関係者を入れて104人が参加しました。講演では、アパレル業界のCSR調達について豊富な知見を持つ企業の代表者、ベトナム労働省、国際労働機関ILO※1、ベトナムで人道支援活動を行うNGOであるCIDEFO※2、国際移住機関IOM※3の協力を得ました。具体的なテーマは下記の通りです。

    <講演内容>

    • TPPおよび英国現代奴隷法2015
    • ベトナム労働安全衛生法に関して
    • ベトナム労働法に関して
    • 倫理的採用方針について
    • ベトナムの繊維縫製業のサプライチェーンにおける強制労働の防止の取り組み

    「CSRサプライチェーンセミナー」については、2017年度もベトナムでの開催を計画しており、異業種からの参加なども視野に入れています。また、今後に向けて他国での開催も検討しています。帝人フロンティア(株)は、これからもCSR調達の輪を広げていきたいと考えています。

    • ※1
      ILO:International Labour Organization
    • ※2
      CIDEFO:The Community Integration and Development Foundation
    • ※3
      IOM:International Organization for Migration