サステナビリティ

保安防災・労働安全活動

「安全をすべてに優先させる」ことを基本とし、災害ゼロ、事故ゼロを目指すとともに、社員のこころとからだの健康増進と働きやすい職場づくりを進めています。

保安防災活動

防災管理の推進体制

帝人グループでは、すべてのグループ会社に共通の防災管理規則を定めています。防災に関する各種ガイドラインに基づいて防災診断や地震対策、火災予防などの災害防止対策を講じるほか、防災教育や防災訓練、防火設備の強化などを計画し、実践しています。

防災活動の実践および成果は、事業所ならびに事業グループごとに管理しており、不適合がある場合は改善指導を行っています。また、その指導結果については、年度末にCSR管掌が監査しています。

防災診断の実施

防災診断報告会の様子
防災診断報告会の様子

帝人グループでは、自主基準に基づく「防災診断」(1980年から)と「ミニ防災診断」(2008年から)を実施しています。

「防災診断」は、グループ内で多量の危険物を取り扱う14プラントを対象に実施。それぞれに所属する製造、設備、ESHの専門家が5年周期で安全性を診断し、その結果を次年度の防災診断報告会で報告しています。2019年度は、4プラントで実施し、2018年度に実施した3プラントの防災診断報告会を行いました。

「ミニ防災診断」では、危険物貯蔵所や可燃物置場、ボイラーなど小規模な火災危険場所(25事業所)を対象に、防火を主眼とした5年周期の診断をしています。2019年度は倉庫や建屋の火災予防のため、診断の実施基準を改定。11事業所内の36の危険場所で実施しました。

防災診断件数の推移

防災診断件数の推移

そのほかの重大事故ゼロを目指した活動

「重大事故」と位置付けている爆発・火災、有害物質の外部漏えい・流出などの災害ゼロを目指し、化学プラントと動力プラントの防災管理の強化に努めています。

2019年度は、化学プラント、動力プラントの管理者が一堂に会する防災診断報告会において、「自然災害への備え」と題した報告・討議を行いました。またグループ会社を対象に情報共有などで防火管理のレベルアップを図る防火管理連絡会を開催するなど、堅実な防災活動を展開しました。
今後も重大事故ゼロの継続を目標に、さらなる防災管理レベルの向上を図ります。

防災専門チーム活動

防災に関する知識や経験が豊富な社員・OB、外部識者が集まって防災専門チーム「TCAP」を結成しています。「TCAP」は、帝人グループ内の化学・動力プラントが自主的に進めている防災活動を、専門的な立場から支援しています。

2019年度は、診断スケジュールに則った「防災診断」や「事故事例研究」などの指導を国内4工場に対して行いました。

防火活動

海外での消火訓練の様子

2008年より、「帝人グループ防火の日」である11月10日に、定期防火点検などの帝人グループ共通の活動や、グループ会社独自の防火活動を実施しています。これらの活動は帝人グループ内で共有し、防火体制の強化に役立てています。

防災訓練(避難訓練)

避難訓練の様子

2011年3月11日に発生した東日本大地震を契機に、自然災害発生時の避難訓練を継続実施しています。訓練後に反省会を実施することにより、地震対応マニュアルの改善に努めています。2019年度も国内のすべての事業所等にて実施しました。

重大事故発生件数の推移保証対象指標

防災診断や教育・訓練の実施など、さまざまな防災強化施策を実施したことで、2019年は重大事故ゼロを達成することができました。

重大事故発生件数の推移
  • *重大事故とは、爆発事故や火災事故、危険物や有害物質の漏えい及び流出等を伴う事故であって、人的被害(休業災害)が発生した事故、地域社会に影響を与えた事故または社外の本格的支援を伴う事故をいう。
  • *事故件数については、1月~12月で算出しています。

労働安全活動

労働安全推進体制

労働安全衛生マネジメントシステムの適合証明取得

帝人グループは、作業リスクを低減するため、製造・加工事業所を対象に労働安全衛生マネジメントシステム(ISO45001・OHSAS18001)の適合証明取得を進めています。2019年8月には、南通帝人有限公司が、中国における労働安全マネジメントシステム認証「安全生産標準化」を取得しました。
2020年3月末時点で、取得推奨事業所のうち72%にあたる合計34の事業所・工場が適合証明を取得しています。

OHSAS18001認証取得事業所は、適宜ISO45001への移行を進めており、2019年度は、国内4事業所、海外2事業所が移行を完了しました。

国内
(13社、19事業所・工場)
帝人(岩国、松山、三原、三島*ISO45001、揖斐川)
帝人フロンティア(松山、岐阜)
ユニセル
帝人テディ
広島プラスチック
帝人エコ・サイエンス(松山)
帝人物流(岩国)
帝人興産(愛媛)
帝人エンジニアリング(松山・岩国)
東邦化工建設(三島*ISO45001・徳島*ISO45001)
東邦機械工業*ISO45001
インフォコム西日本(松山)
海外
(12社、15事業所・工場)
  • オランダ:Teijin Aramid(Delfzijl、Arnhem、Emmen)
  • 中国:帝人化成複合塑料(上海)、Teijin Polycarbonate China、南通帝人有限公司*安全生産標準化
  • タイ:Teijin Polyester (Thailand) *ISO45001、Teijin (Thailand)、Thai Namsiri Intertex (Weaving、Dyeing)、Teijin Corporation (Thailand) *ISO45001
  • ドイツ:Teijin Carbon Europe
  • スペイン:Esteve Teijin Healthcare
  • ポルトガル:Inapal Plasticos
  • チェコ:Benet*ISO45001

労働安全推進活動

労働安全の確保に向けた「安全活動3本柱」の推進

労働災害を未然に防止する手段として、帝人グループでは、「5S活動」(整理・整頓・清掃・清潔・躾)、事故にはならなかったものの“ヒヤリ”としたり“ハッ”とした経験を共有する「ヒヤリハット活動」、そして「安全巡視」を安全活動3本柱として位置付けており、日本発のこれらの活動は帝人グループ共通の活動として海外グループ会社も含め展開しています。

これらの活動から得た情報を活用し、個人の危険感受性向上、職場のコミュニケーション向上を図り、帝人グループにおける労働災害の撲滅を目指しています。

また、安全衛生委員会などの法定の会議体、ESH推進委員会などの独自の活動により情報共有と協議を行い、職場の安全確保および安全活動のレベルアップを図っています。

休業災害防止に向けた取り組み

2019年度(4月~3月)は、1件の回転体休業災害が発生しました。
回転体への巻き込まれ災害(回転体災害)の防止は継続的な課題であり、災害が発生するたびに当該現場での真因の究明と再発防止策の徹底に努めるとともに、教育と設備対策の両面で対策を講じています。

教育においては、国内を対象として、機械安全に関する教育講座を実施し、回転体災害防止対策の考え方・基準の周知徹底を図っています。設備対策では、海外も含めたグループ内の機械安全の推進状況を定期的に確認し、仮に人間の作業ミスがあっても災害発生に至らない安全な設備を目指して活動しています。

2020年度は、発生した休業災害の大半を占める作業・行動に起因する災害発生の抑制のため、VR技術を活用した対策や、特に作業経験の浅い未熟練者への対策に取り組んでいきます。

また、グループの事業所内で発生した請負企業の休業災害に対しても、報告を受けて内容を把握し、請負企業の安全確保に対する取り組みを支援・推進しています。

グループ内での労働災害情報共有と災害発生時の対応

帝人グループ内で発生した休業を伴う労働災害の情報は、全てイントラネットで公開し、同種や類似の災害再発防止に役立てています。

特に、災害発生状況や原因が「ESH監査規則」に定める「特別監査」の要件に該当した場合は、その事象の内容に応じて本社または事業グループにて特別監査を実施し、現地で要因と状況を把握した上で、再発防止対策の進捗や改善点の有無を確認しています。2019年度(4月~3月)は、特別監査の対象となる災害が12月末に1件発生しており、2020年度に特別監査を実施する予定です。

労働災害発生状況

2019年(1月~12月)は死亡労働災害の発生はありませんでした。
2019年(1月~12月)の休業災害度数率*は0.22(国内0.24)となり、目標の「0.25以下」を達成することができました。2020年度より、帝人グループは、不休業災害も管理対象とし、全労働災害度数率(休業災害+不休業災害)として、目標値「1.0」の達成を目指して活動して行きます。

  • *休業災害度数率:100万労働時間当たりの休業災害者数を示す。

休業災害度数率保証対象指標

休業災害度数率
  • 休業災害度数率については、1月~12月で算出しています。
  • 2019年度より、CSP(Continental Structural Plastics)社を含みます。
  • *出展:厚生労働省 労働災害動向調査資料(令和元年)

健康衛生活動

「健康経営」

帝人グループは、かねてより企業理念において社員の健康を尊重する企業であることを社内外に表明しており、その基本的な価値観を「帝人グループ健康経営宣言」として表明しています。この健康経営の取り組みの一環として、社員一人一人が自らの問題として「健康」を考える機会とするために「健康経営ハンドブック」を作成し配付しています。社員が究極の経営資源であるとの考えのもと、今後も帝人グループ各社が連携しながら、心身ともに健康で、働き甲斐が感じられる明るい職場をつくっていきます。

また、経済産業省から優良な健康経営を実践している企業として、健康経営優良法人(ホワイト500)にも4年連続して認定されました。

帝人グループ健康経営宣言

帝人グループは、社員が究極の経営資源であると考えています。
会社の持続的な成長のためにいきいきとした社員・活力のある職場づくりを推進し、社員の心身の健康増進に積極的に取り組んでいきます。
同時に、帝人グループは事業活動を通じて、世界の人々の健康に貢献し、クオリティ・オブ・ライフの向上に努めます。

(2017年6月16日制定)

きめ細かなメンタルヘルスケア対策

メンタルヘルスケアを主眼においた研修・教育を各所・各社で実施

帝人(株)では、本社および主要事業所に診療所を配置しているほか、東京本社内にグループ社員の心身の健康管理施策の企画・推進・効果検証を行う専門組織として健康管理室を設置しています。

特にメンタルヘルスについては、社員からの相談窓口を社内外に設け、健康管理室が精神科専門医の指導のもと、きめ細かに「こころ」のサポートを行っています。健康管理室スタッフ(臨床心理士、保健師)および外部EAP(従業員支援プログラム)に寄せられた2019年の相談回数は、2,416回でした。

また、予防教育の普及も図っており、健康管理室スタッフによる新入社員研修をはじめ、セルフケア研修、ラインケア研修を定期的に行い、延べ63回、約1,400人の社員にメンタルヘルスの予防教育を実施しました。

「個人と職場のいきいき診断」の実施

帝人グループでは、「全職場ストレス診断」を2003年より実施しています。さらに、ストレスチェック法制化に伴い、従来の職場のストレス診断に個人のストレス診断を融合させた「個人と職場のいきいき診断」を2016年7月から毎年実施しています。

診断結果が一定基準を超えた職場に対しては、現場の社員の話し合いを通じてボトムアップ型で改善を図る職場改善活動を実施しています。この活動により、2019年7月度の診断結果(効果測定)では対象職場の約6割で改善が見られました。

また、2019年度より、管理者を対象に「職場のいきいき診断結果の見方説明会」を開催し、それぞれの部署で集団分析の結果とその活用方法の理解度を向上させ、職場環境改善活動が進むように働きかけています。

今後とも、これらの診断、改善活動を通じて、風通しの良い働きやすい職場づくりを目指していきます。

健保組合と連携した予防・健康づくり

帝人グループでは、健康保険組合と連携し、健康データの分析に基づいたデータヘルス計画(コラボヘルス)を実施しています。会社と健康保険組合が保有している社員一人一人のデータを活用しながら、リスク別に分けてターゲットを絞った保健事業を実施しているほか、ポピュレーションアプローチ(集団全体への働きかけ)から重症化予防までさまざまな保健事業を展開しています。