社会・環境(CSR)

環境保全

ライフサイクル全体で環境負荷を把握し、それらを低減させる施策を展開しています。

基本姿勢

CO2排出量の削減、化学物質排出量の削減、廃棄物の管理・削減および生物多様性の保全について、ライフサイクル全体で環境負荷を把握し、環境負荷低減の施策を展開しています。

行動規範

Environment, Safety & Health

私たちは、事業活動にあたり、地球環境、安全、健康を最優先します。

環境負荷低減の取り組み

環境負荷に関わる法規制や自治体との協定を遵守することはもちろん、さらなる環境負荷の低減を目指して、省エネルギーやさまざまな資源の効率的活用、化学物質の環境排出量削減、廃棄物の管理・削減、土壌・地下水の汚染防止、生物多様性の保全に取り組んでいます。

2018年度帝人グループの環境INPUT・OUTPUT保証対象指標

2018年度帝人グループの環境INPUT・OUTPUT
  • エネルギーは省エネ法に基づく単位発熱量で算定。
  • 他社に販売したエネルギー量及びこれに相当するCO2排出量を控除しています。
  • 2018年度のスコープ1の排出量は71.2万tCO2保証対象指標、スコープ2の排出量は76.4万tCO2保証対象指標です。
  • 2018年度実績より、CSP(Continental Structural Plastics)社を集計対象範囲に含めました。

帝人グループの環境INPUT・OUTPUT(過去5年間の推移)

INPUT

  2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度
エネルギー (ギガジュール) 26.9×106 28.3×106 23.9×106 23.2×106 25.3×106
取扱化学物質 (千t) 787 654 435 477 475
淡水使用量 (百万t) 81 83 77 73 69
海水使用量 (百万t) 46 39 20 0 0

OUTPUT

  2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度
CO2 (百万t) 1.79 1.80 1.52 1.41 1.48
化学物質 (千t) 2.03 1.96 1.45 1.81 2.08
非有効活用廃棄物 (千t) 3.1 3.0 4.1 3.9 23.6
総排水量 (百万t) 116 111 90 68 66

環境マネジメントシステム認証取得状況

帝人グループは、環境に及ぼす影響を最小限にとどめる仕組みとして、環境マネジメントに関する国際規格ISO14001および環境省が推奨するエコアクション21の認証取得を進めています。

ISO14001認証取得状況
国内
(16社、27部署)

帝人(岩国、松山、三原、千葉、複合材料開発センター、三島、揖斐川)
広島プラスチック
テイヨー
東邦化工建設(三島、徳島)

東邦機械工業
帝人加工糸(小松、加賀)
フロンティアテックス
帝人テディ
帝人コードレ(島根)
帝人ファーマ(東京研究センター、岩国)
ユニセル
帝人物流(宇都宮)
インフォコム(本社、関西、横浜)
インフォコム西日本(松山)
帝人エコ・サイエンス(松山)
帝人興産(愛媛)

海外
(17社、29部署)
  • オランダ:Teijin Aramid(Delfzijl、Arnhem、Emmen)
  • 中国:南通帝人、帝人汽車用布加工、帝人化成複合塑料(上海)、Teijin Polycarbonate China
  • タイ:Teijin Polyester (Thailand)、Teijin (Thailand)、Thai Namsiri Intertex (Weaving, Dyeing)、Teijin Cord (Thailand)、Teijin Corporation (Thailand)
  • ドイツ:Teijin Carbon Europe、Ziegler
  • アメリカ:Teijin Carbon America、Continental Structural Plastics (Conneaut、Serepta、North Baltimore、Van Wert、Carey、Grabill、Huntington、Lenoir、Salisbury)
  • メキシコ:Continental Structural Plastics(Saltillo、Tijuana)
  • ポルトガル:Inapal(Leça do Balio、Palmela)
  • 韓国:TEIJIN LIELSORT KOREA
エコアクション21認証取得状況
国内 帝三製薬

気候変動問題への取り組み

国際社会や経済に大きな影響をもたらす気候変動は、帝人グループにとっても事業基盤の存続にかかわる大きな問題です。
2019年3月、帝人グループは「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言に対する支持を表明しました。
2019年度は、経済産業省、金融庁、環境省が推進する「TCFDコンソーシアム」に参画し、TCFD提言への対応を一層強化し、気候関連のリスクと機会に関するステークホルダーとの対話を重ね、的確な情報開示に努めていきます。

帝人グループの気候変動ガバナンス

気候変動への取組み方針・計画およびそれらの進捗については、取締役会で、CSR管掌による機能執行報告(1回/年)、およびTRM(Total Risk Management)コミティーの基本計画審議・進捗報告(2回/年)を通じて、審議・報告しています。

戦略

帝人グループは、長期ビジョンとして「未来の社会を支える会社になる」ことを目指しており、これまでに培った軽量化・効率化の技術を活かした「環境価値ソリューション」の提供を通じ、「低炭素社会への貢献」「循環型社会への貢献」「地球環境が守られる社会への貢献」に挑戦し続けています。
また、多岐にわたる事業をグローバルに展開していることから、事業活動に伴う地球環境への負荷が少なくないことを認識し、安全確保を基盤としながら環境負荷の低減に努め、社会と企業の持続可能な成長を目指しています。

リスク管理

経営戦略リスクと業務運営リスクを対象とするTRMコミティーが、気候変動による移行リスクと物理的リスクを重要リスクとして管理し、方針および計画を取締役会に提案しています。物理的リスク管理の一例としては、洪水被害のリスクが高い事業拠点における事業継続の体制整備が挙げられます。

生産における温室効果ガス排出量削減

2012-2020年度目標
グループ目標
CO2排出削減率(2011年度基準)を毎年1%以上改善
国内目標
CO2排出量を2020年度までに1990年度比20%以上削減

帝人グループは、生産における温室効果ガス排出量の削減に努めています。2018年度のグループ全体のCO2排出量は2017年度比で5%増加しました。

国内での排出量は、徳山事業所の操業停止に加え、岩国事業所の全受電化や、各事業でのエネルギーロス削減などの省エネルギープロジェクトを積極的に推進したことにより、0.64百万t-CO2(2017年度対比7%減)となりました。海外での排出量は2017年2月に買収したContinental Structural Plastic(CSP)社を集計対象範囲に含めたことにより、0.83百万t-CO2(2017年度対比15%増)となりました。

生産における温室効果ガス排出量の推移保証対象指標

生産における温室効果ガス排出量の推移
  • CO2以外に、メタン、一酸化二窒素を含む。
  • CO2排出量は地球温暖化対策推進法に基づく係数で算定。(電力の排出係数は2014年度までは0.555kgCO2/kWh、2015年度は0.579kgCO2/kWh)

    2016年度以降は、国内は電力供給会社別の調整後排出係数、海外はIEA公表の最新年の国別排出係数を使用。ただし、海外の購入電力について、供給会社固有の係数を把握できる場合は当該係数を用いて算定。他社に販売したエネルギー量に相当するCO2排出量は控除。

業務用車両利用に伴うCO2排出量低減

日本国内帝人グループでは、業務用車両の利用に伴うCO2排出量について、事業所ごとに自主的な削減目標を設定しています。共通する施策は、営業車両のエコカーへの切り替え、低燃費運転の推奨などであり、走行距離当たりのCO2排出量が減少するという成果が出ています。

こうした取り組みの結果、2018年度の業務用車両利用に伴うCO2排出量は6,746トン保証対象指標(2017年度比2%減少)となりました。

物流分野におけるCO2排出量低減

2018年度の物流分野におけるCO2排出量は8,647トンとなり、2017年度から334トン減少しました。

2018年度は、「平成30年7月豪雨」の影響から、100日間にわたってJR輸送から船舶・大型車両への代替輸送を余儀なくされたことで、一時的にCO2排出量が増加しました。しかし、構造改革による物流合理化に加え、海外からの貨物輸入における最寄り港の活用、樹脂事業でのハブ・アンド・スポーク方式の継続、各事業での小型車両から大型車両への切替 などの施策によってCO2排出量は減り、「CO2排出量原単位」は2017年度と比べて1.0%改善しました。基準となる千トンキロ当たり原単位(トンCO2/千トンキロ)は、2011年度を1とした指数では1.095となりました。

2019年度は、引き続き海外からの貨物輸入について最寄港を活用します。また、国内の生産拠点からの輸送も、大型車両化(まとめ輸送の拡大)や、環境に配慮した鉄道やRORO船などの輸送方法への切り替えを進めます。こうした施策によって、原単位の低減も目指していきます。

  • *ハブ・アンド・スポーク:製品をハブと呼ばれる大型物流拠点に集め、そこで仕分けをしてから各地の物流拠点(スポーク)に分散・配送する方式。

物流分野におけるCO2排出量と原単位の推移保証対象指標

物流分野におけるCO2排出量と原単位の推移
  • 物流におけるCO2排出量の集計範囲は、2013年度まではアラミド事業を除く帝人(株)、帝人フィルムソリューション(株)、帝人フロンティア(株)に統合した旧帝人ファイバー(株)のアパレル事業のみです。
  • 2014年度からは帝人(株)のアラミド事業、帝人ファーマ(株)および東邦テナックス(株)を追加しています。
  • 2015年度から帝人コードレ(株)を追加し、2017年度には帝人エンジニアリング(株)を追加。また、2018年度には、帝人(株)のヘルスケア新事業を新たに追加しています。
  • なお、2017年度には旧帝人ファイバ-(株)の製造部門が帝人フロンティア(株)に、2018年度には旧東邦テナックス(株)が帝人(株)に事業移管・統合されています。
  • 2014年度から一部車両の最大積載量と輸送トンキロ当たり燃料使用量を見直しました。

オフィスにおけるCO2排出量削減

帝人(株)、グループ会社の本社オフィス、営業所などでエネルギー使用の効率改善に取り組んでいます。特に、夏季・冬季の節電対策としては、オフィスの空調の適正化を呼びかけるだけでなく、快適な執務環境とするための服装(ドレスコード)にも留意する「帝人クールビズ・ウォームビズ」を展開しています。

2018年度はインフォコム横浜データセンターの閉鎖と、各営業所での省エネ対策により、CO2排出量は5,560トン保証対象指標(2017年度比19%減少)となりました。

資源循環への取り組み

非有効活用廃棄物(単純焼却および埋立廃棄物量)の削減

2020年度までの目標
グループ目標
2020年度までに1998年度比85%以上削減

廃棄物の発生量を削減するとともに、再使用およびマテリアル、ケミカル、サーマルなどのリサイクル処理への転換により、非有効活用廃棄物の削減に取り組んでいます。

2018年度の非有効活用廃棄物量は、総排出量80.0千トン保証対象指標に対し23.6千トン保証対象指標となり、総排出量に占める割合は29.5%となりました。2018年度より、CSP(Continental Structural Plastics)社を集計対象範囲に含めたこともあり、廃棄物量が大幅に増加しました。
今後、有効活用化を重点課題として、対策を進めていきます。

非有効活用廃棄物量の推移保証対象指標

非有効活用廃棄物量の推移

生産量原単位を指標にした改善活動

帝人グループでは、非有効活用廃棄物を廃棄物総発生量の1%以下とすることをゼロエミッションと定義しています。

日本国内では、年間500トン以上の廃棄物を排出する全ての事業所が、2011年度までにゼロエミッションを達成しています。

2012年度からは、グループ全体を対象として「総排出量を生産量原単位で毎年1%改善」という新たな目標を掲げ、廃棄物排出量削減に取り組んでいます。

有害物質の排出削減

有害物質の排出削減

2012-2020年度目標
グループ目標
2020年度までに1998年度比80%以上削減

化管法*第一種指定化学物質(462物質:2010年4月改訂)に日本化学工業協会の自主調査化学物質(105物質)を加えた567の化学物質を対象として、環境への排出量削減に取り組んでいます。

2018年度よりCSP(Continental Structural Plastics)社を集計対象範囲に含めたことにより、対象化学物質の排出量は2.08千トンとなり、前年度比15%増加となりました。1998年度比の削減率は77%となり、目標の「2020年度80%以上削減(1998年度比)」達成に向け、引き続き削減に取り組んでいきます。

2018年度の環境排出量の内訳は、大気への排出が99.0%、水域への排出が1.0%となり、埋立ておよび土壌への排出はありませんでした。

なお、揮発性有機化合物(VOC)の排出量は、生産量増加の影響により、2017年度比16%増加の1.99千トンとなりました。

  • *化管法:特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律。

化学物質の排出量推移保証対象指標

化学物質の排出量推移
  • 化管法第一種指定化学物質および日本化学工業協会指定化学物質を対象として、大気、水域、土壌への排出量および事業所内埋立量を集計。

化学物質排出量上位10物質保証対象指標

化学物質排出量上位10物質
  • *赤文字は、化管法第一種指定化学物質。

VOC排出量の推移保証対象指標

VOC排出量の推移
  • 2016年度の数値から保証を受けています。

排水による負荷、大気への負荷

2018年度の排水に伴う負荷量(化学的酸素要求量と生物化学的酸素要求量から算出したもの)は、390トン(2017年度比5%減少)となりました。

また、燃料使用に伴うSOx排出量は2.5千トン(2017年度比12%増加)となりました。NOx排出量は1.6千トン(2017年度比9%減少)となりました。

COD、BOD負荷量推移保証対象指標

COD、BOD負荷量推移
  • 集計対象は河川、海域、湖沼に放流している排水。
  • COD、BODの両データが存在する場合は、COD値を採用。

SOx排出量の推移保証対象指標

SOx排出量の推移

NOx排出量の推移保証対象指標

NOx排出量の推移
  • 2016年度の数値から保証を受けています。

土壌・地下水汚染の防止

帝人グループでは、所在する国・自治体の土壌汚染防止に関する法令を順守するとともに、「土壌・地下水汚染防止基準」を制定しており、これに基づいて事業活動に使用している土地・地下水の汚染防止に努めています。

水資源の管理

水資源の管理

帝人グループは、グループ全体で、水使用と排水による環境負荷低減に取り組んでいます。2018年度は、淡水使用量は70百万トンとなり、2017年度比で5%減少しました。排水量は66百万トンとなり、2017年度比で3%減少しました。

排水に伴う負荷量(化学的酸素要求量と生物化学的酸素要求量から算出したもの)は、390トン(2017年度比5%減少)となりました。

水リスクへの対応

世界的に水不足や水質汚染が深刻化し、水リスクが高まっている中、帝人グループでは世界資源研究所(WRI)の水リスク評価ツール「Aqueduct」を用いて、製造拠点別にリスクを分析しています。リスクが高い地域にある拠点では、水リスク軽減化に向けた対策を進めていく予定です。

水使用量・排水量の推移保証対象指標

水使用量・排水量の推移
  • 淡水使用量は工業用水、地下水、上水道の合計。
  • 排水量には冷却用海水を含む。(2016年度まで)

生物多様性の保全

生物多様性への基本的な考え方

帝人グループは「経団連生物多様性宣言」の推進パートナーとして、その「行動指針」に沿った活動を展開しています。取り組みの基本的な考え方は次のとおりです。

  1. 1.環境経営の推進

地球環境の維持・環境負荷の低減が「生物多様性」にとって決定的に重要であり、環境経営を積極的に推進する。

  1. 2.全員参加の活動

社員一人ひとりの、「生物多様性」への理解と認識を高め、自主的な活動を支援する。

  1. 3.社会との連携

地域社会との協力・地域リスクコミュニケーションを通して、地域の人と自然の関係を大切にする。

生物多様性の保全

「経団連生物多様性宣言」推進パートナーズに参加し、生物多様性の保全に積極的に取り組んでいます。

事業活動を通じて排出される化学物質、温室効果ガス、廃棄物など、生物多様性に影響を与える要素を見える化した「事業活動による生物多様性喪失リスクと生物多様性保全の取り組みマップ」を作成しています。これにより、事業活動が生物多様性にどのような影響を与えているかを明確に認識した上で、社員が保全活動を展開できるようにしています。

さらに、企業が優先的に取り組むべき課題を特定するホットスポット分析を行うための「環境負荷の定量把握と評価」のガイドラインの策定に参加し、ウェブサイト「企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB)」に公開しています。

事業活動による生物多様性喪失リスクと生物多様性保全の取り組みマップ

事業活動による生物多様性喪失リスクと生物多様性保全の取り組みマップ