もともと製薬業界に興味があって、学生時代は医薬の分野でも化学系の研究に取り組みました。幼い頃、祖父ががんを患い、その様子を垣間見ていたことが製薬を目指すきっかけだったかもしれません。テイジンは、製薬ばかりでなく、マテリアルの領域でも多様なものづくりをしており、化学系の知識を活かせる幅広いフィールドがあることも入社の決め手でしたね。
薬の研究や開発は、0から1を作り上げる世界でやりがいも大きそうですが、薬として世の中に出回る物はごくわずかです。それよりも私は、薬を1から100にして、今困っているたくさんの患者さんに薬を届けるような仕事をしてみたかったのです。ものづくりに直接携われるやりがいもあり、自分にとって向いている仕事だと感じています。
私が配属された医薬岩国製造所では、薬の生産に関わる部署として2つの課があります。生産を直接担う製造課と、原料の発注や生産設備の管理などを行う製造管理課です。私は現在、製造管理課に所属し、生産設備の改善や新規導入などを担当しています。
私たちがつくる医薬品は、患者さんの体に直接取り込まれるため、安全性をはじめとても厳格な品質管理が求められます。そこが一番の難しさですね。錠剤を例にあげると、原料の前処理、計量・混合、打錠、コーティング、検査、梱包など、工程も多彩。さらに私が担当する生産設備では、導入までに厳密なチェックが重ねられ、それらを法規に則って記録・保存しなければなりません。高レベルの安全性を担保しながら、いかに自動化やAIなど最新技術を取り込んでいくか？ 難しさであると同時に、面白さでもあるわけですね。
入社1年目の終わりに担当した、検査工程での設備更新プロジェクトでしょうか。錠剤の検査を、カメラと画像処理技術を用いて自動で行う装置の導入であり、プロジェクト全体の統括を任されました。私自身まだ経験が浅かったことに加えて、装置メーカーのエンジニアをはじめプロジェクトに参加したメンバーも多様。それだけに調整などで壁にぶつかることも多かったのですが、先輩たちにもサポートしてもらい、自分なりの意見をしっかりと伝えて、スケジュールどおりに完遂できました。最近では、新規設備の導入など大きなプロジェクトを任される機会も増え、成長を実感しています。
事務所にいる時は雑談なども交えて和気あいあいと仕事をしていますよ。一方、工事の現場などでは緊張感があり、メリハリよく働けている感じです。テイジンに入社してよかったと感じるのは、人のよさ。おだやかでまじめな人がとても多い。よりよいものづくりにみんなで挑んでいこうという一体感が心地よいですね。
私は東京出身で最初は少し戸惑いもありましたけど、すぐに慣れて快適に楽しく生活しています。製造所まで歩いて通えるエリアに住んでおり、満員電車に乗らないで済むこともいい。住宅手当など福利厚生制度も充実しているように思います。大型連休などで帰省する際、交通費が補助される制度*などもあります。
*配属部署によって本制度の適用有無は異なります。
今後は、生産に直接関わる業務にも携わってみたいと思っています。そして、現場で培った経験を活かし、できれば再び現在の部署でチャレンジしたい。そうすれば、プロジェクトをより効率よく円滑に動かすことができると思うのです。チャンスがあれば、生産ラインの新規立ち上げなどの大規模工事に、プロジェクトリーダーという立場で挑んでみたいですね。
