SOLUTION

世界を支えるソリューション 03 少子高齢化・健康志向ソリューション

システムとプレイヤー。
テイジンだからできる融合で、
超高齢社会に挑む。

SUMMARY

テイジンが持つITと訪問看護のノウハウを融合し、在宅医療に移行した高齢者の再入院を抑制。超高齢社会を支える地域包括ケアシステムの確立に貢献。

DETAIL 01

テイジンだけが持つ強さを、
地域医療の強さに。

 超高齢社会がすぐそこまで迫った日本。社会保障への需要が急増する中で、高齢者が住み慣れた街で自分らしく暮らしていけるよう、住まい、医療、介護などを一体的に提供する「地域包括ケアシステム」の構築が急がれています。

 在宅医療分野で30年あまりの歴史を持つテイジンは、地域包括ケアシステムにつながるサービスをいくつも生み出してきました。たとえば、多職種連携情報共有システム「バイタルリンク®」。ドクターや看護師など、同じ患者さんを担当する医療関係者がPCやスマホなどから簡単に情報を共有でき、的確な治療を可能にするというものです。システムの提供にとどまらず、課題解決のためのコンサルテーションや、全国のネットワークを駆使した細やかなフォローまで行うことで医療現場の支持を集めています。さらに、20年ほど前からはグループで訪問看護ステーションを展開。そこで働く看護師は、ドクター、ケアマネージャー、ヘルパーさんなど、患者さんを取り巻く医療関係者の中心にいる、いわば地域包括ケアシステムのキープレイヤーです。

 「バイタルリンク®」という「システム」と、看護師という「プレイヤー」。その両方を事業として手がけるテイジン独自の強みから、これまでにないソリューションを生み出せないか。そのひとつの答えが「再入院の抑制」でした。

DETAIL 02

情報をつなぎ、
再入院を抑制する。

 地域包括ケアシステムの一環として、暮らし慣れた自宅で治療を受ける在宅医療が広がっています。ところが、一度は入院から在宅医療に切り替わったにも関わらず、病状の悪化などから病院に逆戻りする患者さんも少なくありません。病床数の圧迫や、患者さんのクオリティ・オブ・ライフの低下にも関わりかねない問題です。

 再入院を抑制する手段として期待されているのが、患者さんの情報を適切に管理・共有すること。在宅医療に寄り添う看護師が、患者さんの変化を的確に捉えて病院のドクターに連携すれば、再入院につながる事態を未然に防ぎ、抑制することができる……そう説き明かした論文もあります。

 私はこれこそが、テイジンらしいソリューションの可能性だと考えました。情報の管理・共有は、まさに「バイタルリンク®」の得意技です。ただし、システムが本領を発揮できるかどうかは使い手次第。特に、再入院の抑制につながる高度な情報管理を行うには、知識はもちろん、患者さんの状況を正しく見極める目を持った看護師の存在が欠かせません。訪問看護ステーションを運営するテイジンなら、そんな看護師を自社で育成・抜擢することができます。まさに、「システム」と「プレイヤー」の両面からソリューションを生み出せるのです。

DETAIL 03

日本を、
超高齢社会のパイオニアへ。

 私は専用のプログラムを構築し、「訪問看護ステーション連絡会」という地域の訪問看護ステーションの団体に対して協力を依頼し、病院とのコネクションづくりを行いました。訪問看護ステーションと病院の双方のニーズをヒアリングし、言語化することでシステムにて連携の骨組みまで提案。提案に賛同してくださった病院にこのソリューションを導入しました。対象となった患者さんはかなりのご高齢でしたが、当初の予測を大きく超えて在宅医療を継続されています。ドクターからの評価も非常に高く、テイジン内でも、より幅広いエリアでの展開を仕掛け始めたところです。

 私は大学卒業後、他の会社でMRとしてキャリアをスタートしましたが、新しいことにチャレンジしたい!と思い、CRO業界(主に製薬会社から依頼を受けて医薬品の開発業務を受託する機関)に転職。その際に縁あってテイジンのICTプロジェクトに参画しました。そこで「ICTの力で地域課題を解決したい」というテイジンの「想い」や目指す姿に共感し、テイジンに入社を決めました。入社後は訪問看護ステーションの開設からバイタルリンクの営業…と幅広い経験を積ませてもらっています。事業の垣根にとらわれない経験を自分の中に集約できたからこそ、融合によるソリューションを実現できたのだと思います。もちろんテイジンには、まだまだ多くの事業とリソースがあります。そこに新たな融合を見出し、次のソリューションを生み出していけたらと考えています。

 日本では今、世界にも例のない速さで社会の超高齢化が進んでいます。楽観視はできませんが、それを乗り切ることができたなら、独自のノウハウを手にすることにもつながります。「超高齢社会のパイオニア」としての日本を確立し、ソリューションを海外市場へ展開する。そんな未来に、大きな魅力と可能性を感じています。